聖書が教える『癒やしについての理解』とはどのようなものかを解説!

キリスト教の教派ごとに癒やしに対する理解は異なります。
冷めた教会もありますし、熱心に癒やしを行う教会もあります。
この記事では聖書は癒やしについて何と言っているのかを明らかにし、正しい癒やしについての理解を解説しています。

        

1.イエスはいやしの伝道者たちに「天国から出て行け!」と言われた

「『私たちは熱心に伝道しました。あなたのお名前を使って悪霊を追い出し、すばらしい奇跡を何度も行ったではありませんか』しかし、わたしはこう宣告します。『あなたがたのことは知らない。ここ(天の御国)から出て行きなさい。あなたがたのしたのは悪いことばかりではありませんか』」(マタイ7章21節~8章17節)[LB]

ありのパパが聖潔派(きよめは)の教会にいたときは、この聖書箇所を読むたびに心の中で「これはペンテコステ派に対して言われている言葉だ」と勝手に得心(とくしん)していました。

これがどれほど的外(まとはず)れかは後々理解するのですが、この時点では「聖書にそう書いてある!」と満面笑みを浮かべて愚かな優越感に浸っていました。

        

2.いやしの働きを行ったこと自体がイエスの怒りに触れたのか?

いやしの伝道を行ったゆえにイエスに怒られたと考える人は次の質問に答えなければなりません。
それは「ではなぜイエスはその働きのほとんどをいやしの業に費(つい)やされたのか?」です。

多くの人々は福音書を読むとき、イエスが人々を癒された記事を「そんなこともあったのね」みたいな感じで読み過ごします。
そのためイエスが人々を癒されたということが頭の理解に止(とど)まってしまい、心の事実となりません。

これは西洋化された世界で生きる私たちの弱点と言えます。
このような霊的盲目とも言える欠点を克服する良い方法があります。
それは福音書を読むとき、イエスのいやしや奇跡の記事を読むたびに番号を付けていくのです。
そうするとイエスがこんなにも多くのいやしや奇跡を朝から晩まで行われたのかということに改めて驚かれると思います。

そういう訳で、いやしの伝道を行ったこと自体がイエス様に怒られた訳ではないのは明らかです。
なぜならイエスご自身が、いやしの伝道の頭目(とうもく)とも言えるような御方なのですから。

        

3.どのような動機で行ったかが重要

私たちは普段、どのような動機で伝道を行っているのかということをあまり意識していません。
しかしイエスは私たちが何を行ったかに勝(まさ)って、どのような動機でそれを行ったのかということを問題視なさるのです。

そうであるならば私たちも自分たちの動機に注意を払わないわけにはいきません。
「飼う者なき羊を見てかわいそうに思った」という動機で伝道をしているでしょうか?
それとも「やっぱり、教会のプログラムだからさぁ、やらなくちゃね」というお気持ちで伝道しておられるでしょうか?

もし裁きの座で「この聖書箇所から癒しは重要ではないと理解しました。だから私は人々を癒す働きを等閑に付しました」とイエスに申し上げたなら、イエスはその方にどのようにお答えになるでしょうか?
私たちは各々静まって思いを巡らしたいものです。

        

4.悪霊追い出しとは何か?

ところで悪霊追い出しとは何のことでしょうか?
聖書の時代は精神的病は悪霊付きによるものと考えられていました。
ある人はこれに異議を唱えますが、そのような人たちは次の質問に答えなければなりません。
それは聖書は人間のすべての問題に答えることが出来る神の言葉だが、それならなぜ精神的病についてのいやしの記事がないのか?

ありのパパなら次のように答えます。
当時の理解では精神的病は(てんかんなどの肉体的病も含めて)悪霊によるものだと考えられていた。
だからイエスによる悪霊追い出しの記事はみな精神的病のいやしの記事ということになる。
そのように考えると聖書は精神的病のいやしの記事が満載であるということになります。

もう一つの悪霊追い出し

それは霊の戦いと悪霊追い出しを結びつけたものです。
霊の戦いとは「聖霊第三の波」という福音派教会における聖霊運動から出てきた概念です。

聖書を見ると霊の戦いと悪霊追い出しは全く別の概念であり、教理的つながりはありません。
霊の戦いは主にエペソ書に書かれてあることですが、そこには悪霊追い出しのことは全然書かれてありません。
これをくっつけたのは「聖霊第三の波」に属する神学者の独創であり、聖書に基づかないギリシャ神話的善悪二元論の影響によるものです。

◎平安と祝福を祈っています。

        

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