癇癪とはコントロール不可能な怒りの爆発です。
その原因は様々ありますが、中でも大きな比重を締めているのが卑屈です。
この記事では癇癪の真の原因が卑屈にあることを明らかにし、卑屈さから解放されていく道を解説しています。
1.癇癪の原因は怒りの抑圧
自分がバカにされている、軽んじられていると、日頃から感じていると、それは不満として心の中にたまっていき、あるとき何かの切っ掛けで怒りとして外部に噴出されます。
ありのパパ自身のことを言えば、幼年期から父親から日常的に暴力を振るわれ、なぜそのようなことをされるのか皆目見当がつきませんでした。
そして心の中で起きたことと言えば、感情をフリーズさせることでした(そのことに気づいたのは随分後になってからのことです)。
怒りをうちに貯め続け、それが「やくざと情婦事件③」を切っ掛けとして、その貯め続けた怒りが外部に放出されるようになりました。
2.直接的な解決方法は、頭の中でグルグル回っているテープである「文章記述」を新しい文章記述に替えること
「怒ってはならない」というテープが回ると、心は「もう我慢できない。いつまで我慢しなければならないのか!」と幼年期の抑圧体験を目の前の些細(ささい)な不快な体験に結びつけ、怒りを爆発させるのです。
ですからテープを「怒っていい。いつでも怒っていい」という文章記述に替えると、心は「そうか、いつ怒っても良いのか。だったら今は止めとく」となります。
このようにして怒りが爆発することによる社会的不適応を避けつつ、より本質的な解決の道を探りました。
3.癇癪とアダルトチルドレンの関係
この問題の本質は、幼年期の抑圧体験と現実の不快体験を(無意識の領域で)結びつけてしまうところにあります。
これはある意味では、アダルトチルドレンの特徴である子供時代におけるサバイバル体験を、大人になっても同じ方法で行おうとするのと似ています。
たとえば子供時代に親がアル中であると、子供は「自分に何か問題があるから、親が酒を飲むのだ」と思い込んでしまう場合があります。
そのような時、こどもは「僕(私)が良い子になれば、親は酒を飲まないかもしれない」と良い子を演じるようになります。
そのようにして子供時代をサバイバルした人が、大人になって周囲にトラブルがあると無意識に心の中で「自分に問題がある。だから良い人であろう」と必死に良い人を演じるようになります。
このような人をアダルトチルドレンと言います。
抑圧された自分自身は「いつまで我慢しなければならないのか」と悲鳴を上げているのです。
ですから一刻も早く、もう一人の自分である自分自身の存在に気づくことが大切です。
癇癪の問題について言えば、子供時代に受けた理不尽と今の目の前の不快体験とは何の関係もないということに気づいていくことです。
4.さらに一歩踏み込んだ解決の道がある
怒った後で罪責感に苛(さいな)まれる人がいます。
それは心の中に「怒る自分は不合格、怒りを我慢できる自分は合格」という基準があり、その基準に到達できない自分を裁くからです。
到達できない自分を裁き、卑下(ひげ)します。
この卑下するという劣等コンプレックスが一層怒りに火を注ぐことになります。
神は私たちのありのままの姿を受け入れてくださり、決して合格水準に到達できない自分に代わって、神の御子のイエスが十字架に掛かることによって全人類の「合格」となってくださいました。
この事実を受け入れ、日々黙想(想いを巡らすこと)することによって、私たちの中にあるものが変化していきます。
自分が既に合格しているということを体験的に知ると、私たちは助けを得るためにはばかることなく前進できるようになります。
これが本質的解決への道です。
癇癪持ちから解放されようとする方々が、この問題を通してより深い人間理解へと導かれますようにと祈っています。
◎回復と平安を祈っています。
