人は心に責められる思いを持つと攻撃的になるものです。
ACの問題の11番目には「私たちは自分自身を厳しく裁く。そのため自己評価(セルフイメージ)が非常に低い」とあります。
この記事ではこの問題を皆さんとご一緒に考えます。

①他人の何気ない言葉やしぐさが、自分を責めているように感じることはないか?
そのように感じることがあるなら、あなたは解放される直前のところにいます。
しかし大体の人は「自分が責められている感じ」に気づくことがありませんし、認めることもありません。
気づいていないので「攻撃性怒り感情システム」が誤作動し、コントロール不能になるというわけです。
これが少しでも思い当たるフシがあるなら「あっ!そろそろ自分の中の攻撃性が動き始めた」と気づくことが出来ますし、攻撃性をコントロールすることが出来るようになります。
②自分の中の攻撃性を野放しにすると、人を傷つけ自分自身をも傷つけることになる
ある人は「怒っちゃダメ。怒っちゃダメ」と呪文のように自分自身に唱えます。
どうなるかというと結局怒りが爆発してしまいます。
ですから怒りを抑えようとしてはなりません(これを抑圧といいます)。
ではどうしたら良いかというと、怒りをコントロールすることです。
抑圧とコントロールの違いは、一方は頭ごなしになされる禁止命令であり、もう片方は正面から向き合って怒りの感情そのものを受容することです。
ありのパパは怒りを抑圧しているときは「怒っちゃいけない」と我慢して爆発していましたが、怒りをコントロールするようになってからは「いつでも怒って良いんだよ」と自分自身に言い聞かせるようにしました。
そうしたところ怒りが爆発することがなくなりました。
(現在では自分のことを怒り依存症者と認定しています)
③怒りをコントロールできるようになったら、次は怒りが出てくる原因を明らかにする
正当な指摘であってもアダルトチルドレンの場合は無意識のうちに人を責めるニュアンスを含めてしまうことがあります。
アダルトチルドレンが無意識に人を責め、アダルトチルドレンが無意識に責められたように感じ、攻撃性を発揮するのです。
これではまるでアダルトチルドレン同士が一人芝居を演じあっているようなものです。
気づいた人から解放されていくのが、この世界の決まりです。
ですから皆でお手手つないで脱出することは出来ません。
気づきを得た人から、無意識になされる芝居に別れを告げます。
④怒りの原因が明らかになったらスイッチが入らないように怒り起動システムを修正する
世の中には「喧嘩腰(けんかごし)」の人がいます。
これはひょっとしたら心に壊れた怒り起動システムをもっているのかもしれません。
スイッチが入らないようにとは、たとえば誰かが自分の意見に同意しなかったときに怒りや攻撃性が出てくる人は、「他人が自分の意見に同意しない」ということと「自分が否定されたと勘違いして怒りが出てくる、もしくは自分を守らなければならないと思い、他人への攻撃性が引き出される」ことを切り離すということです。
これを「からくりに気づく」と言います。
⑤「もう一人の自分」が自分自身を遠くから見つめるような感じを体得する
余りに自分と自分自身の距離が近すぎると、水におぼれそうになる人を助けようとした人が、しがみつかれて一緒に沈んでしまうということになります。
ですからもう一人の自分は空の高いところから自分自身を見つめているような感じで、ずっと見ていることです。
そうすると根拠のない怒りや攻撃性が出てきた時に、いち早く気づくことが出来ます。
気づきさえすれば、その怒りや攻撃性は消えてなくなります。
ではどうやってこれを身に付けるかというと以下のことに留意するのが良いです。
a.ありのままの自分自身を受け入れる。(自分自身に注文をつけない)
b.足りなかった点に焦点を合わせるのではなく、なし遂げたことに焦点を合わせる。
c.一日の中で感謝できることを五つあげる。
d.明日のことは明日に心配させ、昨日のことは昨日に悔やまさせる。
e.今日一日を生きる力だけを求める。

私たちはどんな人であっても変えられていくことが出来ます。
◎平安と祝福を祈っています。