朝早くから働いていた者と夕方五時ごろから働いた者に同額の賃金を渡すという前代未聞(ぜんだいみもん)のお話が聖書にあります。
ありのパパは本音のところでは「何と不公平な扱いであることか」と思っていました。
しかし現在ではそのようには考えていません。
その理由をご説明します。
①仕事の目的、食べるため、好きだから、使命感など
なぜ働くかといえば第一に生活のためです。
ここのところは動かすことが出来ません。
なぜなら食べるために働いていると思うからこそ我慢したくないことを我慢し、面倒くさいことを忍耐を持ってやるからです。
ただ好きだからとか使命感だけでは仕事を長く続けることは出来ません。
皆さんは「使命感でやっている場合はそうではないんじゃないですか?」とお問いになられるかもしれません。
しかし使命感で仕事をやっている人は使命であると考えている以外の仕事をやらない傾向があります。
もしそれ以外の仕事を長期間に渡ってやらざるを得なくなると、その職場をやめてしまうこともあります。
それが本人にとってどれだけ大きなキャリアの損失であるかわかりません。
②仕事は好きですか?
ほとんどの方は「一億円の宝くじが当たったら仕事を辞める」と言います。
これは本音のところで仕事を楽しいと思っていないことの証拠です。
生活のためにいやいややっている仕事ほど苦痛なものはありません。
それで多くの人はそのストレスを解消するために酒を飲んだり、ギャンブルに走ったりします。
しかし最も良い解決法はご自分のやっている仕事を好きになることです。
③100%好きな仕事は存在しない
ある人は「好きな仕事をやればいいんです。嫌いな仕事はいくら努力しても好きになれるわけはありません」と言われます。
確かにそのようなこともあるでしょう。
でも世の中に100%全部好きなところばかりの仕事というものが果して存在するでしょうか?
どんな仕事であっても我慢しなければならない部分があり「あぁ、嫌だ~」とため息をつきたくなるような時もあるのではないでしょうか。
④仕事選びの三要素は適性と人間関係能力と興味
○じっくり考えて決断するタイプの人が機敏な判断を求められる仕事をやってもうまくいくわけはありません。
逆もまた真なりです。
自分の性格を冷静に分析し、その分析に基づいて仕事を選ぶと間違いがありません。
○自分に向いている職場であっても人間関係がうまくいかないと続きません。
せっかく仕事に向いているのに人間関係を適切に処理するスキルを持っていないばっかりに仕事を辞めざるを得ない人が多くおられます。
どんな人でも自分の性格にあった人間関係の持ち方を習得することが出来ます。
○興味とは「銀行員になりたいと思う人が修道院に入ってもうまくいかない」ということです。
⑤仕事の報酬はやりがいという満足と給料
自分に合った仕事を平和な人間関係の中で興味を持ちつつ日々行うなら、その人は仕事を好きになることができます。
一つの仕事を長く続けられた方が「この仕事をやらせてもらっただけで私は十分幸せでした。その上にお金までいただいて感謝に堪えません」とおっしゃるのを何度か聞いたことがあります。
それはその方の本心であるように感じました。
もしぶどう園で働いた労働者が仕事が好きだったら雇い主に向かって「こんなやりがいのある仕事をさせてもらった上に給料までいただいて感謝に堪えません。夕方五時から働き始めた労働者は仕事の喜びをまだ体験していないと思います。そうであるのに私と同じ給料しかもらえないとはかわいそうです。仕事の喜びを体験できなかった分、もっとたくさんの給料を上げてください」と言ったのではないでしょうか?
イエスは「わたしの弟子の中でそのようなことが起きる」と言われました。
長く信仰に入っている人は初信の者に対して「これからイエス様がどれだけ素晴らしい方かを知ることが出来るようになります」と言うことが出来ます。
間違っても「信仰に入ったばかりの時は私も生き生きとしていたんですがねぇ~」などとは言わないでください。
◎平安と祝福を祈っています。