神に短所をかえるのを手伝ってもらうために気をつけておくこと五つ

「ACのための12のステップ」のステップ7には「自分の短所を変えるのを手伝ってくださいと謙虚に神に求めた」と書かれてあります。
今日は皆さんとご一緒に短所を取り除くことを神に求めるとはどういうことなのかを考えます。

        

①人間の本当の姿とはどのようなものか?

人間とはどんな存在かと言えば、それはなかなか気づかない存在であるということではないでしょうか。
本当に気づきを得ているのか、それとも気づいた振りをしているだけなのかを判別する簡単な方法があります。

たとえば「罪人として自分は無力な存在である」ということを否定する人はいません。
しかし自分は無力な存在であると頭では納得しても心に気づきを得ていない人は誰かに「あなたは本当にダメな人なんだから~」と言われると、かっとして「何だと!もういっぺん言ってみろ」と怒鳴ったりします。

このお話をすると奥様方は「仰る通りです。うちの主人のことをそのまんま言っているようです」ととても嬉しそうにするのですが、「そういうあなたも相当問題あるじゃないの?」と聞き返すと一変してブスッとした顔になります。
このように男であろうが女であろうが人はなかなか気づくのが難しい存在であるようです。

        

②アダルトチルドレンであることの何が問題なのか?

アダルトチルドレンとは子ども時代を機能不全家族の中で過ごした人のことを言います。
子供時代をサバイバルしたのは立派なことですが、大人になっても子供のときと同じ手を使って生き抜こうとします。
既に安全を脅かした養育者はどこにもいないにもかかわらず警戒心や絶望感や不安感を大人になっても持ち続けています。

ですからアダルトチルドレンが生きやすくなるためにはどこを変えれば良いかは明らかです。
子供のときのやり方を捨て、大人としてのやり方を身に付けるのです。

たとえば職場でも近所でも自分の親に似た人に対して過剰な反応を示しがちです。
これは無意識の領域で「親に安全を再び脅かされるかもしれない」というテープが回り始めるからです。
子供のときは親の影響力は絶対的なものであり非力な子供は逃れることが出来ませんでした。
しかし大人になった今はいくらでも親に似た人に対処する方法があります。
その事実を自分自身に言い聞かせることです。
そうすると段々と新しい理解に基づく対応が出来るようになります。

        

③成長を願うなら自己正当化を止めなければならない

どんなにひどい子ども時代を過ごそうとも、成長することを欲するなら必ず癒され成長することが出来ます。
ある程度の原因分析は必要なことです。
しかし度がすぎた犯人探しは百害あって一利なしです。
なぜなら「こんな自分になったのは親のせいだ」と言うのは正しい理解ですが、しかし将来に渡って今のままでいるとしたらそれはあなたの責任です。
親の責任はあなたの子供時代に限定されます。
大人になったあなたが成長する責任はあなた自身にあります。

        

④自分の無力を認めるのと、短所を取り除くのを神に求めることは表裏一体の関係

自分が無力であることが本当に分かったら自分を自力で成長させようとする努力は止まります。
その努力が止まらないのは実は自分が無力であると思っていないからです。
無力であることを認めるとは自分が何者でもないということが腑(ふ)に落ちるということです。
自分で自分自身を成長させようとしている間は自分の短所を神に取り除いていただこうと考えることはありません。
なぜなら自分の行為に対して万能感があるからです。
「自分は出来る」と考えている人にとっては短所も長所の一つに過ぎません。
短所を短所として受け止めることが出来るのは万能感に別れを告げて「自分は何者でもない」ということが本当に分かったときです。

        

⑤短所とは何か?

短所とはあなたを生き辛くさせている物の考え方や人間関係における対処の仕方などです。
ご自分の性格の棚卸(たなおろし)をすることによって自分の考え方の歪みに気づくことが出来ます。
私たちに短所を取り除いていただく用意が整うなら、神は全ての短所を取り除くことがお出来になります。

◎回復と平安を祈っています。

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