何十年もカウンセリングの働きを行ってきて思うことは、人の悩みはあまり変わらないということです。
いつの時代も同じようなことで悩んでいます。
さて、では人はどのようなことで悩んでいるのでしょうか?
これを予め知っておくのは大切なことです。
1.キリスト教カウンセリングと現実の乖離
ありのパパが学んだキリスト教カウンセリングは「人間成長のためのカウンセリング」でした。
しかし現場に出て受けた相談は「子供が学校に行かなくなった。どうしたら良いか?」という親御さんや、性的な問題に悩む若者たちからのものがほとんどでした。
どこを探しても「人間として成長していくためにはどうしたら良いか?」などという高級な(?)相談はありませんでした。
初日の仕事が終わったその日、市内で最も大きな書店の心理学のコーナーでセキュラー(キリスト教信仰に立っていないという意味)のカウンセリングの書籍に片っ端から目を通しました。
そこには確かに私が学んだことのない、性的嗜癖(しへき)の問題や、登校拒否についての事柄が書かれてありました。
それでカウンセリングをまた一から学び直すことにしました。
もちろんコアになるものはすでに持っていましたから、これをどのようにして様々な問題に適用するのかを学び直したということです。
それで気づいたことは、教会でカウンセリングをやっていたときは、カウンセラーとクライアント(相談に来た人)の役をお互いが了解してやっていたように思いました。
要するにカウンセリングごっこに過ぎなかったのでないかということです。
今は逆に、あまりにきれいごと過ぎる悩み相談ですと「もっと深刻な悩みがあるんじゃないの~」などと、つい下衆(げす)の勘繰(かんぐ)りをしてしまうほどです。
2.どんな悩みごとが多いか?
①母親からの相談
相談に来られるのは、母親が圧倒的に多いです。
内容は子供に関してのものです。
登校拒否。家庭内暴力。薬物依存。いじめ。
(これはありのパパが、ある県で相談員をしていた当時のことであり、現在は変わっている可能性があります。)
②子供からの相談
子供からの相談で一番多いのが、性的な事柄です。
だれも「人間として成長するためにどうしたら良いか」などとは相談に来ません(笑)。
性的欲求の強い時期ですから、それが当たり前のことなのです。
若い人々はそのことを少しも恥じることはありません。
かえって胸を張って、堂々としていれば良いのです。
ありのパパが応援します!
③父親からの相談
父親からの相談の第一位は、妻に関しての問題です。
妻が新興宗教に走ったなど。
(父親としての相談はごくまれでした)
④依存症の相談(アダルトチルドレンを含む)
ありのパパ自身が怒り依存症でありアダルトチルドレンであることから、この領域の相談も多いと感じます。
ただこれが全体として多くの比率を占めているかどうかは未確認です。
⑤パーソナリティ障害の相談
相談者の中には明らかに人格障害の傾向を持った方がおられます。
ただし、一般のカウンセラーのもとに訪れる方は少数であり、ほとんどの方は精神科ないしは心療内科を訪れておられるのではないでしょうか?
相談に来られたら、躊躇せず相談に乗れるお互いでありたいものです。
◎平安と祝福を祈っています。
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