自分を厳しく裁くことを嗜癖として使うのは低い自己評価が原因

低い自己評価

【低い自己評価】を持つ自覚はあっても【自分を厳しく裁くことを嗜癖として】使っている自覚のあるACは少ないようです。
この記事は低い自己評価をもっていると自分を厳しく裁くようになるメカニズムを明らかにし、そこから回復する方法を解説しています。

1.アダルトチルドレンの自己評価が低い理由

低い自己評価

「私たちは低い自己評価を持ち、自分を厳しく裁くことを嗜癖として使う」(ACの問題の11番目)

自己評価とは共存本能の自尊心の別名です。
共存本能とは周りの人々とトラブルなく穏やかに過ごしたいと願う本能であり、自尊心と対人関係の二つがあります。

自尊心とか自己評価と呼ばれるものがなぜ共存本能の中に入っているかというと、私たちは他者から評価されることによって自己評価が上がったり下がったりするからです。

自己評価が下がると自尊心は傷つき、自己評価が上がると自尊心は充足します。

低い他者評価によって自尊心が傷つくと「よくも傷つけやがったな〜」というわけで不快感情の恨みが暴走します。

アダルトチルドレンはおしなべて子供時代から恐れが動機の不正直・身勝手行動をしてきたので「自分はだめな奴」というセルフイメージを持ちがちです。

不正直とは家族は目茶苦茶なのに何でもないような顔をしたり、幸福でも何でもないのに幸福そうなフリをすることです。

身勝手とは「自分はどうせ幸せになりっこないから自分から幸せになる可能性があるものをぶち壊してやる」みたいな行動を指しています。

このような行動は悪夢のようだった子供時代を生き延びるためには仕方のない行動でした。

しかしそのようなサバイバル術を使う必要がない大人になっても依然として同じ手を使い続けたことについては本人に責任があります。

もちろんそうせざるを得なかった理由があります。
一つは他のやり方を知らなかったということであり、もう一つは「人生なんか、こんなものさ」という諦めがあったことです。

しかしこの生き方を続けていると必ず病的な人間関係を嗜癖として使う依存症になります。
その依存症者のことをアダルトチルドレンと言います。

次の項目では低い自己評価をもっていると自分を厳しく裁くことを嗜癖として使うようになるカラクリを解説します。

2.低い自己評価をそのままにしているとやがては自分を厳しく裁くことを嗜癖として使うようになる

自分を厳しく裁く

アダルトチルドレンは自分でも自己評価が低いことを気づいています。
それで何とかして自己評価(セルフイメージ)を上げようとします。

最も簡単に思いつく方法は高すぎる目標を設定してそれを達成することによって、「ほら自分、こんな目標を達成できたじゃないか!だから私の自己評価は上がるはずだ」と思い込む方法です。

このやり方の問題点は二つあります。
一つは低い自己評価を上げるためなので目標を高く設定しがちであり、その故に実現可能性が極端に低くなるということです。

もう一つは自分を厳しくさばくことを嗜癖として使っているのに気づかないままでは、達成できたにもかかわらず僅かな不足点を厳しく裁いてしまい「やっぱりダメな自分だ」というところに落ち着いてしまうことです。

問題は以下の通り、四つあります。

  1. 利己的振る舞い(性格上の欠点)
  2. 自尊心の傷つき(共存本能)
  3. 罪悪感と後悔(感情の暴走)
  4. 自分を厳しく裁く(嗜癖行動)

高すぎる目標を設定する人に聴いてみると「出来ると思った」と皆言います。
周りの人は「そんなバカな!出来るわけ無いだろ」と思っているにもかかわらずです。

本人にも高すぎる目標を設定する本当の動機が分かりません。
しかし隠された動機が明らかになるまでは高すぎる目標に振り回されることになります。

①性格上の欠点

性格上の欠点は全部で四つあります。
利己的・不正直・身勝手&恐れ・配慮の欠如です。

高すぎる目標を設定する原因は自分の実力を知らないからですが、「自分なら出来る!」という思い込みにあります。

これは角度を変えてみると子供じみた目標を設定できるのは利己的だからということになります。

②傷ついた本能

もともと自己評価(自尊心)が低いのに高すぎる目標を設定してそれが達成できないともっと自尊心が傷つきます。

「こんなこともできないのか!」というわけです。

③暴走した感情

本能が傷つくとまるで伝令のように感情が暴走して「ただいま本能が傷つきました!」と教えてくれます。

「こんなこともできないのか!」と自尊心が傷つくと、暴走する感情は罪悪感や後悔です。

「ダメだなぁ〜。何もやってもダメな自分」というわけです。

④嗜癖行動

嗜癖を使うのは不快感情(暴走した感情)から逃れるためです。
それ以外の理由はありません。

アルコール依存症者ならアルコールを嗜癖として使い、怒り依存症者なら怒りの爆発を嗜癖として使います。

アダルトチルドレンは嗜癖として病的な人間関係を使います。
この場合の病的な人間関係は他者と自分の関係ではなく、自分と自分自身という関係です。

ありのパパも自分をよく責めていたのですが、あるときに気づきが与えられました。
それは自分を責めることによって心に血が流れるのを感じ、それを心地よく感じているということです。

アルコール依存症者は飲んではいけないと分かっているにもかかわらず[最初の一杯]を口にすると〈ふっと楽になる〉感覚を味わいます。

これと全く同じように自分を厳しく責めることによって心から血を流している自分を感じて〈ふっと楽になる〉感覚を味わっているのでした。

この嗜癖行動から逃れるための最初の一歩は自分を厳しく裁くことを嗜癖として使っているのに気づくことです。
気づかない限り延々とこの嗜癖を使い続ける危険があります。

3.解決策は霊的目覚めと共同体の助け

①霊的目覚めの内容の多彩さを知ろう

霊的目覚め

霊的目覚めというと何かパカッ!と天が開いて神が降りてくるみたいな印象を持たれるかも知れません。

そのような霊的体験をなさる方も数は少ないですがおられます。

しかし霊的目覚めの本質は[嗜癖を使うに至る心の構造を正確に理解し、そのメカニズムがコントロール可能になっていること]です。

霊的目覚めのなかには以下のことが含まれています。

  • 自分を厳しく裁くことを嗜癖として使っていることに気づく
  • 嗜癖を使うのはいつだって不快感情から逃れるためであるのを認める
  • 感情が暴走するのは本能(この場合は共存本能の自尊心)が傷ついた結果であると理解する
  • もともと低い自己評価(自尊心)がさらに傷ついたのは性格上の欠点を使ったから(この場合は子供じみた利己的振る舞い)

【嗜癖を使う心の構造】を正確に理解できたら、今度はそのメカニズムをコントロール可能な状態にします。

解決策はいつだって原因の対極にあります。
では[自分を厳しく裁く]の対極にある行動は何でしょうか?

それは0点の自分に向かってイエスと言うことです。

このように自分に言い続けている間は嗜癖行動が入り込む余地はありません。
これがありのままの自分を受け入れるということです。

ありのパパは「嗜癖さえ使わなければあとはオッケーだよ〜」と毎日自分に言ってあげています。

次に古い行動パターンを新しい行動パターンに変えます。

今までは途方もない目標を設定していたのを現実的で実現可能な目標にします。

②共同体から受ける助けと支え

共同体の助けと支え

ここで言う共同体とはアダルトチルドレンの自助グループを指しています。
具体的には毎週開かれるミーティングに参加することによって受ける気づき・励ましを意味しています。

アダルトチルドレンが使う病的な人間関係嗜癖は目に見えませんから、使っていることさえ気づかない場合が多いです。
これに気づくことが出来るのはミーティングで自分の話をし、仲間の話を聴くことによってです。

はじめのうちは自分の話をすると言っても建前ばかりであり、人の話を聞いても「私はあの人ほど酷くない」などと裁きがちです。

しかし繰り返しミーティングに参加していると建前もいつかはネタがつきて本音を話さざるを得なくなりますし、仲間の話も徐々に共感をもって聴くことが出来るようになります。

アダルトチルドレンが使う病的な人間関係の嗜癖は少なくとも13個あります。
これらにすべて取り組むのはやりがいのある作業です。

仲間が集う共同体のミーティングに参加することなしにやり抜くのは不可能に近いでしょう。(嗜癖の異なる共同体、例えばアルコール依存症者の団体であるAAのミーティングに参加する中でアダルトチルドレンの問題が解決に向かう可能性も十分にあります)

【まとめ】

  • アダルトチルドレンの自己評価が低い理由は子供時代から不正直・身勝手などの行動を心ならずもしてきたのが原因です。
  • 低い自己評価をそのままにしていると自分を厳しく裁くことを嗜癖として使うようになる理由は低い自己評価を何とかするために設定した高すぎる目標を実現できず、それを自分を責める材料にするからです。
  • ここから逃れる道は二つあり、一つは霊的に目覚めることであり、もう一つはアダルトチルドレンのミーティングに参加することです。
  • 霊的目覚めとは宗教的な体験ではなく、嗜癖を使うに至る心の構造を理解し、そのメカニズムをコントロール可能な状態にすることです。

  • 具体的には自分を厳しく裁く代わりに、0点の自分にイエスということであり、途方もない目標設定を止め、実現可能な目標を設定することです。

◎回復と平安と祝福を祈っています。

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