我が国の教会で牧師によるレイプや暴力事件が頻発しています。
この原因と対策を考えます。
①マインドコントロールとレイプ
アメリカ福音同盟の理事長でもある牧師が性的な問題でスキャンダルを起こしたことがありました。
しかしそれは単に姦淫の罪であり(この罪が軽いと言っているのではありません)他の問題を含みませんでしたが、現在日本で大スキャンダルに発展している問題は、牧師が信徒をマインド・コントロールにより抵抗できない状態にして性的犯罪を行ったというものです。
これは紛れもなく、牧師によるレイプです。
もう一つ、問題になっているのはマインド・コントロール下の牧師による暴力です。
これらの問題を起こした牧師はみな弟子訓練に熱心であったといいます。
②日本的土壌とカウンセリング
日本では「ありのままのあなたでよい」との思想が希薄なため、そのまま弟子訓練などの「行い」を強調するものをもってきてしまうと、ひずみが生じてしまいます。
弟子訓練の提唱者はそうではないと言うのですが、日本で弟子訓練というと、それは滅私奉公(めっしほうこう)をイメージさせます。
関係者もうすうす気づいてはいたが、それのもたらす重大な問題を見抜くことができなかったようです。
どうなったかと言えば文字通り自分を殺して指導者に仕えたのでした。
これでは戦国時代と変わりありません。
私たちクリスチャン、格別に教会の指導者は日本文化の霊的土壌について良く理解しておくことが必須です。
霊的地図作りなどしている場合ではありません。
霊的に盲目だから、そんなことをするのです。
➂日本の教会とカウンセリング
1980年代に日本の教会でカウンセリングのブームが起きたことがありました。
ありのパパも参加したのですが、参加した牧師たちの本音を知ったとき心底落胆しました。
いわくカウンセリングを学ぶし、問題を持った信徒にカウンセリングを行いもするが、牧会や教会形成に生かそうという気はないというものでした。
また教会でカウンセリングを行わない牧師になぜ行わないのかと聞いたところ、「そんなことしたら心の病気を持った人ばかりが教会に来るから」と答えたのでした。
人間を罪人としてだけ見るのではなく、全人的存在として見る訓練を怠ったつけを今支払わされているというのは言い過ぎでしょうか。
④牧師のうちにある罪の問題
自分が持っている具体的な弱さ、即ちアルコール、セックスの問題、金銭に対する異常な執着、暴力を自制出来ない、などをはっきりさせることをしないまま牧会を始めてしまうと、一番大事なところで罪が噴き出てきます。
解決したふり、治ったふりをすることをやめて、ありのままの自分を認め、受け入れ、告白し、回復への道を歩むことこそ、神の意志にかなったことです。
◎オバマ大統領の就任式で祝福を祈られたリック・ウォーレン牧師はご自分で「条件と環境さえそろえばまたいつでも私は罪を犯す」と言われました。
これこそ正直を選び取る生き方と言えましょう。