「私は自己評価(セルフイメージ)が低い」という方はおられませんか?
この記事は低い自己評価を嗜癖として使うのがアダルトチルドレンであるのを明らかにし、回復方法を解説しています。
1.低い自己評価を嗜癖として使っているかどうかの見分け方
「私たちは自分を厳しく裁き、自己を低く評価することを嗜癖として使う」(ACの問題の11番目)
①低い自己評価を高い目標設定で埋め合わせる
低い自己評価を嗜癖として使っている人は途方もない目標を設定しがちです。
これは要するに低い自己評価を高すぎる目標設定で帳尻を合わせているのです。
この記事を書いているありのパパも人生の大半をそのようにして生きてきました。
仕事や個人的な目標を現在の100倍程度に設定するなどは当たり前でした。
そうすると頭の中がしびれるように感じました。
今から考えるとそれは嗜癖そのものでした。
②低い自己評価を嗜癖として使っている人は他者から攻撃されたとき反撃できない
他者から不当な攻撃をされたとき、低い自己評価をもつ人は反論できず、沈黙してしまいがちです。
後から周りの人に「何であのとき言い返さなかったのか?」と言われて、自分でも「なぜ言い返さなかったのだろうか?」と訝(いぶか)しみます。
理由は反論するも何も自分が自己を低く評価しているのですから、他人から「お前はダメなやつだ」と言われれば、それはまさに自分にとって図星であり、ぐうの音も出ないということになります。
自分が隠している本心を指摘されたときほど、背筋が凍りつくことはありません。

2.低い自己評価からの回復方法
①低い自己評価はカウンセリングによっては解決不能
多くの人が低い自己評価をカウンセリング的アプローチによって改善しようとします。
例えばアファメーションやマインドフルネスによってです。
しかし多くの場合に何年経っても良くなったという感触をもつことはないようです。
理由は低い自己評価を嗜癖として使っているからです。
要するに依存症ということです。
アルコール依存症をカウンセリング的アプローチで何とかしようとする人はおりません。
また病院関係者などの専門職の人々も「AA(アルコール依存症者の自助グループ)に行って下さい」と勧めます。
これは霊的プログラムに取り組むことによって回復を目指す人々の団体である自助グループによらなければ、アルコールを始めとした依存症の回復はないことを経験的に知っておられるからです。
②低い自己評価は12ステップによって回復可能
「プログラムが日常的に棚卸しをするように強調しているのは、私たちが公正な自己評価に必要な道具を身につけていないから」(ACの12のステップ130頁9行目)
低い自己評価が性格上の欠点ではなく、嗜癖であると認めることが出来たら、どうぞACのための12ステップに取り組むことによって回復の道を歩んで下さい。
低い自己評価を嗜癖として使わないために必要なことは公正な自己評価をもつことです。
そのために必要な道具が日々の棚卸しです。
感情が暴走するたびに日々の棚卸しをします。
たとえば前出の他者からの不当な攻撃にさらされたときに棚卸しをします。
その結果明らかになることは、
・どの不快感情が暴走したのか?
・どの本能が傷ついたのか?
・自分の側の過ちの正確な本質は何か?
ということです。
低い自己評価をもっていると他者にやられっぱなしになりがちですが、その原因が自分にあるとやがては気づきます。
人間関係のトラブルは両者に問題がある場合がほとんどです。
しかしそれによって自分自身が傷ついたとしたら、それはいつでも自分の側の性格上の欠点が原因なのです。
これが分かると「他者は私を傷つけることができない。傷つけているのはいつだってこの自分である」という理解をもつことができます。
そうしたらこの地上は地獄かと思っていたのに、実は地上天国だったと気づくのです。
人は死んでから天国に行くのではなく、生きている間に天国に入ることができます。
公正な自己評価を続けていくと、低い自己評価を嗜癖として使うことがなくなっていきます。
もちろん嗜癖ですから、脇が甘くなるといつだってスリップする危険はあります。
スリップしている印は高すぎる目標設定です。
途方もない目標を設定したくてたまらない時はスリップする直前のところに自分がいるときです。
そうしたら日々の棚卸しをし、祈りと黙想を行います。
そうやって原因を突き止め、今日一日だけのシラフを保ちます。
【まとめ】
低い自己評価をアダルトチルドレンは嗜癖として使います。
使っている印は高すぎる目標設定をすることです。
理由は途方もない目標を設定することによって低い自己評価を埋め合わせているのです。
また低い自己評価をもっていると他者から不当に攻撃されたとき有効に反撃できません。
なぜなら相手の言っていることは自分にとって図星だからです。
回復はカウンセリング的アプローチによっては不可能です。
なぜならアダルトチルドレンは低い自己評価を嗜癖と使う依存症者だからです。
依存症なら12ステップによって回復可能です。
公正な自己評価は日々の棚卸しを実行することによって身に付いていきます。

◎回復と平安と祝福を祈っています。