性依存症者は漠然とした不安があると性的嗜癖に逃げ込みたくなる!

漠然とした不安

私たちは将来に対して漠然とした不安があると、それから逃れるために性的嗜癖を使いたくなるものです。
この記事はそのメカニズムを明らかにし、将来への恐れから解放される方法について解説しています。

        

1.依存症者が嗜癖を使う心の構造

嗜癖の奴隷

嗜癖を使う心の構造はある程度定型化することができます。

たとえば怒りの爆発を嗜癖として使う人々(癇癪持ち)は多くの場合に自尊心が傷ついた時に無意識の領域で「よくも傷つけてくれたな」と感じ、怒りを爆発させることによって恨みの感情から逃れようとします。

アダルトチルドレンは罪悪感や後悔の感情が暴走すると不快感情から逃れるためにACの問題行動と呼ばれる13の病的な人間関係を嗜癖として使います。

たとえば人々から孤立するとか、承認を病的に求めるとか、人に病的に依存するとかです。

そしてこの記事のテーマである性依存症者は「こんな人間関係のあり方を続けていたら将来必ず人間関係が破綻する」という将来への漠然とした不安があると性的嗜癖に逃げ込みたくなります。

例として3つ挙げましたが、これらはすべてありのパパの個人例です。
人によって原因や構造はすべて異なります。

この原因を知り、構造を把握することを目的にしているのがステップ4・5(棚卸し作業)です。

どなたであっても棚卸し作業を行うなら、ご自分が嗜癖を使う理由を知ることができ、真の原因を把握することができます。

とは言っても人間の理解力には限界があります。
一回の棚卸し作業だけでは分からないことも多くあります。

ステップ4・5の棚卸し作業はステップ10の日々の棚卸しをやり続けるコツを習得するためにやると言ってもいいほどです。

        

2.日々の棚卸しを続けると自分自身という存在がブラックボックスからクリーンネス(透明)ボックスへと変わる

日々の棚卸し

日々の棚卸しによって自分自身をケアすることが可能です。
これは性的嗜癖だけでなく、すべての嗜癖に共通する方法です。

①どの不快感情が暴走したのか?

不快感情は四つしかありません。
それは恨み・罪悪感・恐れ・後悔です。

アダルトチルドレン傾向をもつ人は感情を否認することを嗜癖として使いますから、「どの感情が暴走しましたか?」とお伺いすると「いいえ、どの感情も暴走していません」とお答えになる方が多くおられます。

この否認を打ち破る方法は「感情を感じている時は感情が暴走していないとき、感情を感じない時は感情が暴走しているとき」と理解して自分自身に対応することです。

これを何ヶ月か続けると感情の否認は徐々に解けていきます。

何百回も日々の棚卸しをやると自分自身のパターンを把握できるようになります。

・「恨みの感情が暴走した時に使う嗜癖は○○」

・「恐れ(不安)が暴走した時に使う嗜癖は○○」

・「罪悪感や後悔の感情が暴走した時に使う嗜癖は○○」

②どの本能が傷ついたのか?

本能も四つあります。
それは共存本能・安全本能・性本能・将来野心です。

感情が暴走するのは本能が傷ついたことを私たちに知らせてくれるためです。
しかし私たちはどのように対処すればよいかを知らなかったので、闇雲に感情が暴走しても何を無かったような顔をし(否認)、本能が傷ついても知らん顔(抑圧)をしました。

共存本能とはまわりの人たちとうまくやっていきたいと願う本能であり、安全本能とは自分の生きている環境を安心・安全な状態に保ちたいと願う本能です。

性本能とは性欲求のことではなく、特定の人と性的に繋がることを願う本能です。

将来野心とは上記の三つの本能が将来に渡って満たされることを願う本能です。

ありのパパの個人的経験では共存本能が傷つくと感情・情緒面の嗜癖を使い、安全本能が傷つくとACの問題行動を嗜癖として使うことが多いように思います。

そして将来野心が傷ついた時には性的嗜癖を使います。

これらのことは霊的に目覚めてから5年間、毎日のように日々の棚卸しと祈りと黙想を繰り返した結果として理解できたことです。

③自分の側の誤りの正確な本質は何か?

本能が傷ついた真の原因は自分の性格上の欠点からくる行動パターンです。
棚卸しに取り組む前は自分自身を傷つけた犯人は「自分以外の誰か」でした。
それで被害者意識を嗜癖として堂々と使いました。

しかし棚卸し作業の結果、真犯人が見つかり、それは他の誰でもない自分の性格上の欠点からくる行動パターンでした。

自分の側の過ちの正確な本質も四つあります。
それは利己的・不正直・身勝手&恐れ・配慮の欠如です。

利己的とは自分の利益しか考えないことを言いますが、ここでは動機も問題になります。
動機がただのエゴの場合は利己的となりますが、動機に恐れがあるなら表面的には利己的に見えても、その場合は身勝手となります。

不正直とは恐れが動機となって自分の本心とは違う言葉や行動を発することです。

恐れとは「人が怖い」という人への恐れが動機になっていることです。
身勝手とは例えば人が怖いので「見捨てられる前にこっちから見捨ててやる!」みたいな行動を指します。

動機が利己的な場合は当然のこととして配慮の欠如が生じます。
動機が恐れの場合は不正直行動が当然のこととして出て来ます。

        

3.性依存症者特有の問題は将来への漠然とした恐れ

将来への漠然とした不安
回復の軌道に乗ってうまく行っていると見える仲間が突然スリップすることがあります。
これは三つの依存症(怒りの爆発・AC・性依存)の中で性依存症特有の現れのように、ありのパパは感じています。

「朝起きたら『今日はスリップしよう』と心が決まっていた」と言った性依存症者の仲間がおりました。

こうなってしまってからでも手の打ちようはありますが、できるならこうなる前になんとかしたいものです。

性依存症者本人が知らない間に不快感情が溜まりに溜まり、気づいた時にはダムが決壊するように不快感情が溢れ出すなどということがあるでしょうか?

はい、確実に存在します。
私たちがそれに気づかないのは不快感情が暴走する原因が将来野心の傷つきにあるからです。

他の三つの本能は必ず性格上の欠点を使った場合に傷つきますが、将来野心は間違った思い込みが原因で暴走することが多くあります。

間違った思い込みとは「今はうまく行っているけど、将来必ずうまくいかなくなる」といった類のものです。
この間違った思い込みには根拠がないわけではないのが困った点です。

ありのパパのことを言えば58年間うまく行かなかった人生が霊的目覚めを得て、出来なかったことが出来るようになりました。

しかしそれは内なる自分に不安を起こさせました。
なぜなら普通に考えれば「58年間失敗続きだったお前が『霊的目覚め』を得て生まれ変わったからと言って何でうまく行くんだよ!」と考えるほうが筋が通っているからです。

だからこの不安は根拠のないものではありませんでした。
しかしながら日々の棚卸しによって今まで書いてきたようなことを理解できたとき、自分の中から不快感情(不安・恐れ)が消えたのを感じました。

私たちはこのような営みを通して『今日一日だけ』のシラフを積み重ねたいものです。

【まとめ】
棚卸し作業によって嗜癖を使う理由を知り、その構造を把握することができます。

より深い理解・より正確な理解のためには日々の棚卸しを続けて行うことか大切です。
「どの感情が暴走したのか?」⇒「どの本能が傷ついたのか?」⇒「自分の側の誤りの正確な本質は何か?」の順番で行います。

性依存症者特有の問題に将来への目に見えない漠然とした不安・恐れがあります。
この問題を解決しないと知らない間に不快感情が溜まりに溜まり溢れ出してしまうことになります。

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