アダルトチルドレンが自分自身に埋め合わせすると人生が変わる!

育て直し

自分自身に埋め合わせするとは今まで傷つけてきたことを真摯に悔い改め、これからは大切にしようと実践することです。
この記事は自分自身に埋め合わせすることの大切さを明らかにし、効果のある埋め合わせ方法について解説しています。

1.アダルトチルドレンは自分自身に埋め合わせする必要がある

「他の人のところに行く前に自分(自身)への埋め合わせをするべきかも知れない」(EAのHow It Works56頁4行目)

被害者意識を嗜癖として使っていない人をオラオラ系依存症者と呼ぶとすると、オラオラ系依存症者は他者に埋め合わせすることに道義的問題を感じません。
なぜなら多くの人々に迷惑を掛けてきたという自覚がありますから。

しかしアダルトチルドレン傾向をもつ依存症者は「埋め合わせ」と聞くと「何で被害者がさらに賠償金を払うのか?」と感じます。
棚卸しも同様であり「傷つけた人の問題点を見つけるのなら分かるが、なぜ自分の問題をあげつらうのか?」となります。
(これが多くのアダルトチルドレンがミーティングに参加しても12ステップには取り組もうとしない本当の原因であったりします)

ここで言うところの自分自身とは本能を指しています。

AC傾向をもつ依存症者は他人に埋め合わせする前に自分の本能を今まで傷つけてきたことを埋め合わせするのが先だと、ありのパパは考えています。

理由は自分自身への埋め合わせは対人関係への態度を変化させるからです。
「私は傷つけられてきた被害者だ」という被害者意識をもったままで謝罪したところで相手には「心のこもっていない謝罪だな」と思われるのが落ちです。

自分自身を大切できている分だけ他者を大切にできます。
だから自分自身を大切にできるようになってから他者への埋め合わせを始めたほうが良いと思うのです。

「どの順番で埋め合わせするか?」というのは微妙な問題ではあります。
なぜならアダルトチルドレンの傾向をもたない人にとっては「そんなのごまかしに過ぎない」と受け止められるものですし、「ゴチャゴチャ言わず、さっさと埋め合わせすればいいんだよ!」と言われるかもしれません。

反対にAC傾向のある人が「私は自分に埋め合わせしたい」と言うときは注意が必要です。
なぜなら間違った意味で自分を甘やかしている可能性があるからです。

2.「自分」と「自分自身」は別の存在であることを知ろう

自分と自分自身は別物

「自分」と「自分自身」という言葉は指している実体が違います。
「自分」とは本能をコントロールする役割を果たすべき存在であり、「自分自身」とは本能のことです。

ですから「自分に埋め合わせしたい」というときは「自分は他者に傷つけられてきた存在である」という被害者意識を嗜癖として使っている状態です。
しかしながらステップ4・5で本能を傷つけた張本人は他者ではなく、他でもない自分の性格上の欠点からくる行動パターンであったと私たちは気づくことができました。

だから私たちは「自分に埋め合わせする」のではなく「自分自身に埋め合わせする」のです。

もちろん「自分」と「自分自身」という言葉を明確に区別して使っていない場合も多くあります。
しかし人生のどこかで自分という存在と自分自身という存在は別物であり、働きもまた別なのだと気づくことが必要です。

自分自身への埋め合わせとは自分自身を傷つけないことです。
言葉だけ「ごめんね」と言いつつ、依然として本能を傷つけ続けるとしたら、こんなナンセンスなことはありません。

大切なことは自分の行動パターンを変えることによって本能が傷つかないようにすることです。

埋め合わせは他人のためではなく自分自身のためにやるものです。

罪悪感と後悔の不快感情があるままでは病的な人間関係を嗜癖として使ってしまいます。
だからこれらをなくすために埋め合わせをします。

要するに自分自身のためにやるのです。
これが本当に分かると「泥棒に追い銭」意識から免れることができます。

3.嗜癖を使わないことが自分自身への最大の埋め合わせになる

時間を守る

「仕事に遅れたことを百回謝るよりも、時間を守る(遅刻をしない)ことのほうが真の埋め合わせになる」(ACのための12のステップ122頁21行目)

真の埋め合わせは言葉ではなく行動を変えることです。

遅刻することが問題の場合は「それを嗜癖として使っていないか?」ということが問題の核心です。

たとえば遅刻するのは夜ふかしを嗜癖として使っているのが本当の原因である場合があります。
「誰だって夜ふかしぐらいする」という見え透いた言い訳をしても、嗜癖として使っていることの否定にはなりません。

嗜癖を使わないことが自分自身への最大の埋め合わせになることを忘れてはなりません。

スリップすると「自分ってダメなやつだな!」と思いますので自尊心が傷つきます。
そして自尊心が傷つくと罪悪感と後悔という感情が暴走します。

意識の表面では理屈でモノを考えます。
「依存症者がスリップして何の不思議があるか!大切なことは悔やむのではなく、どうしたらスリップしないで済むか対処方法を考えることだ」

このように考える事自体は全く正しいことです。
しかしここにも罠があります。
それはアダルトチルドレンの傾向をもつ人は目に見える嗜癖以外に、目に見えない病的な人間関係を嗜癖として使うからです。

病的な人間関係には人々から孤立したり、被害者意識をもったり、病的に承認を欲したり、行き過ぎた責任感と過剰な世話焼きなどがあります。
アダルトチルドレンはこれらの病的な人間関係を嗜癖として使います。

このことに気づいていないのは自分だけであり、まわりの人々や他ならぬ自分自身という存在はしっかりと見破っています。
そうすると本能は「お前の『ごめんね』は何だったのか?」と傷つきます。

誰も好きでスリップしている訳ではありませんが、スリップするたびに自分自身という存在を傷つけているのもまた事実です。

どうぞ「アダルトチルドレンの問題行動」をお読みになり、該当する部分はないかチェックしてみてください。

【まとめ】
アダルトチルドレンは自分自身に埋め合わせすることから始める必要があります。
理由は被害者意識をもったままで埋め合わせしても真の埋め合わせにはならないからです。

自分自身に埋め合わせするとは自分自身をこれまで傷つけてきたことを悔い、これからは大切にすると実践することです。

病的な人間関係を嗜癖として使わないことが自分自身への最大の埋め合わせになります。

◎回復と平安と祝福を祈っています。

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