この記事で相談してくださっている方のように多くの方が家族の問題を抱えておられます。
はたして12ステッププログラムによって家族問題の解決は可能でしょうか?
この記事ではそれが可能であることを明らかにし、その方法を解説しています。
1.ご相談内容

こんにちは、あゆままと言います。
夫63歳と義理の息子33歳が「怒り依存症」です。
家族で小さな食品製造会社を経営していますが、資金難に加えて人望がなくて破綻寸前です。
夫は「旨いものを作っていれば売れる」と自称日本一の職人ですが、営業センスはありません。
経営破綻は「あなたのやり方のせい」と金融機関などから指摘されて、いじけて「オレはもう引退」「あとは息子がやればいい」などと勝手にリタイアを気取っています。
もちろん年金だけでは生きていけません。
義息子は早くに母親と生別し父親の抑圧のもとに育ち、今では立派なおこりんぼです。
友だちはおらず、いつもYouTubeにかじりつき、ダーツだけが唯一の趣味のオタク気質です。
パートさんたちへの不満をいつでも抱えていて、ねちねち嫌味を言ったり態度に出すので、みんな嫌がって辞めていきます。
私は義息子が苦手で(嫌いで)なるべく避けていましたが、夫が働かなくなったので、しかたなくこの子とやっていくしかないと交流を始めました(イヤなことを先送りしたツケ)。
主に祈りながら話しているのですが、「人の気持ちを考えないと人は使えないよ」が、どうしても通じなくてぐったりと疲れてしまいます。
私はまさにこの危機のおかげで神様のもとにすがるしかなくて幸いですが、いかんせん、このふたりのおこちゃま男に振り回されてうんざりしてしまい、いつも神様にごめんなさいしてます。
もちろん、私も無力な罪人です。
イヤなことから逃避するためにSNSを漁り、現実から逃げるために毎晩自殺するようにふとんに潜り込みます。
寝ているときが一番シアワセです。
回りは辟易していても本人たちはオレは悪くないと思い込んでいるので12ステッププログラム参加を促すのはムリです。
私はどのように彼らと接していけばよいか、なにかヒントをいただけないでしょうか。
2.相談へのお答え
こんにちは、あゆままさん。
ご相談をいただき、ありがとうございます。
早速、ご相談にお答えしていきますね。
あゆままさんの相談をお読みして気づくことは、相談の中にあゆままさんが出てこないということです。
ご主人や息子さんの分析は頼まれてもいないのに十分すぎるほどしておられます。
これと同じ熱心さでご自分を分析されておられますか?
それで頼まれてもいないのにありのパパがあゆままさんを分析させてもらいますね。
あゆままさんも一応は息子さんとの対話に乗り出しておられます。
しかしこれが本心から出た行動でないことは明らかです。
もし本心からなら決して「うんざりする」ことはないからです。
夫さんに対しても分析はしても「では私はどうしたらいいだろうか?」という考えを明らかにしておられません。
あゆままさんにしたら「私ができることはございません」というお気持ちかもしれません。
相談内容をまとめると「私以外の他者を変えるためにはどうしたらいいだろうか?」となると思います。
答えは「そんな都合のいい解決策はありません」ということになります。
3.解決策はいつでも自分の足元に置かれている

あゆままさんが未成年者だったり、自活できない事情がおありの場合は別ですが、そうでない場合はいつでもどんな場合でも自分の問題は自分が変わることによってしか解決できません。
もしあゆままさんが他者を変えることによって自分の問題(うんざりしたりする感情面での問題と将来の経済的不安)を解決しようとしておられるなら、それは典型的な共依存症者の考え方と言わなければなりません。
あゆままさんは「夫や息子には自覚がないので12ステップに取り組むことはないだろう」と書いておられます。
ではあゆままさんには12ステップに取り組む覚悟はおありでしょうか?
もし「私は12ステップに取り組む必要はない」と考えつつ、夫や子供には取り組まさせようというのであれば、それはあまりにも虫のいい話ではありませんか。
この世界の現実は「他者を変えることは出来ない。変えられるのは自分だけ」です。
あゆままさんが実行可能で効果のある解決策を得たいのであれば、この原則に従われることです。
そうしない限り、時間だけが延々と過ぎていくことになります。
自助グループで使われるスローガンに「手放して、あとは神にお任せ」というのがあります。
しかし共依存症者は手放そうとしても手放すことができません。
本当に手放せるのなら誰も苦労はしません。
この手放せない人のことを共依存症者と言います。
共依存の問題はたった二つです。
それはコントロールしないでおこうとしても気がつくと支配している強迫観念と渇望現象です。
そして問題の本質はたった一つです。
それは私たちが強迫観念と渇望現象に対して無力だということです。
ここまで理解できればあとはシンプルです。
問題が二つあるように解決策も二つあります。
それは共同体から受ける助けと励まし、霊的に目覚めることによって強迫観念に負けないようにすることです。
◎回復と平安と祝福を祈っています