気がつくと承認を得るために消耗しているという方はおられませんか?
この記事では病的な承認欲求を嗜癖として使っているのがACであることを明らかにし、そこから回復するための方法を具体的に解説しています。
1.アダルトチルドレンは病的な承認欲求を嗜癖として使う依存症
ACの問題の2番目には「私たちは自分が何者か分からず、病的な承認欲求を嗜癖として使う」とあります。
承認欲求そのものは誰にでもあるものです。
健康な承認欲求はその人を生き生きとさせ、意義ある人生を送らせる原動力ともなります。
しかし病的な承認欲求はその人から活力を奪い、人生を破滅させます。
違いはどこにあるかというと「度が過ぎているかいないか」の差です。
ありのパパは製パン工場で派遣社員として働いたことがあるのですが、内心はキツイと思いつつも承認を求めて文字通り身体が動かなくなるまで頑張り抜きました。
心が健康な人はこのような過ちを犯しません。
youtubeにありのパパが働いていた会社の製パン工場の映像がアップされていたのですが、そのどれもが「精神崩壊!」とか「マジキツイ、この世の地獄」などのテーマが付けられていました。
これらの映像を見るまでは自分が病的な承認欲求を持っていたことに気づきませんでした。
理由は世間的には誉められる場合が多いため、自分でも「それが当たり前である」と錯覚していたからです。
この記事を読んでおられるみなさんの中に「傷つけられるばかりの人間関係を続けた」とか「ブラックな環境の職場で働き続けた」という方はおられませんか?
ひょっとしたらその理由は病的な承認欲求が原因かもしれません。
どうぞ正直な心になってご自分の心を探られますように。

2.親替えはどの過程でするのか?
そもそもなぜACが病的な承認欲求を使うようになったかと言えば、それは親から充分な養育環境を提供されなかったのが原因です。
誉められて育った人は大人になってから自分がやることに迷いません。
しかし子供時代に承認を与えられずに育った人は大人になってから知らず知らずのうちにまず承認を求めるようになります。
やっているうちに自分でも「おかしい。承認されるためにこれを初めたわけではないのに、気がつくと承認されるためだけにやっている」ということに気づきます。
ある場合にはそのことに気づき、その状況から離れます。
しかしある人はありのパパのように体と心が動かなくなるまで頑張り抜きます。
そしてもっとも悲しい事実は私たちアダルトチルドレンは分かっていながらも同じ間違いを延々と繰り返してしまう人々であるということです。
このような不毛な人生から逃れるために大切なことは『親替え』です。
親替えとは生物学上の親に自分の心の中から出ていってもらい、自己意志と神の意志が協働で自分自身の愛ある親の役割を果たしていくことです。
親替えはステップ3で行う作業です。
「私たちは自分の意志と生き方を自分なりに理解した神の配慮に委ねる決心をした」
「自分の意志と生き方」とは自己意志を指しています。
自己意志の役割は本能(自分自身)を上手にコントロールすることです。
しかし自己意志だけではうまくやることができず、私たちの人生は思い通りに生きていけなくなりました。
それでこれからの人生は神の意志と協働で本能をコントロールする生き方を選び取る決心をしました。
これがスッテプ3で為すべき1番目の決心です。
(2番めの決心はステップ4から9の行動のブログラムに取り組む決心です)
注意すべきことは親替えをすると生きるのはたしかに楽にはなりますが、それで病的な承認欲求を使わなくなるわけではないということです。
嗜癖を使わなくなるための方法は唯一つです。
それは霊的に目覚めることのほかはありません。
3.回復の方法は不快感情をなくすこと
病的な承認欲求が原因で不健全な行為をしていたということに気づけても、それだけでは問題は解決しません。
なぜならアダルトチルドレンは病的な承認欲求を嗜癖として使う依存症者だからです。
一般的なカウンセリングで問題が解決しない理由もここにあります。
原因が分かっただけでは解決しないのです。
その理由は脳の報酬系に依存症回路ができているからです。
極論すれば嗜癖の対象がなんであっても問題解決の手段は唯一つです。
それは不快感情を溜めないことです。
なぜなら不快感情から逃れるために嗜癖として病的な承認欲求を使っているからです。
そもそも不快感情がなければ嗜癖を使う必要もなくなります。
もちろん不快感情がなくても「嗜癖を使うんだ!」とウソを教える強迫観念は襲ってきます。
しかし不快感情がない状態では強迫観念が教えるウソを容易に見破ることができます。
だからこそアダルトチルドレンは12ステップに取り組むことによって霊的に目覚める必要があるのです。

◎回復と平安と祝福を祈っています。