被害者視点と価値観の押しつけが怒りの原因かも?克服する唯一の方法

「自分はなんでこんなに怒りっぽいのか?」といぶかしんでいる方はおられないでしょうか。
この記事では怒りの隠れた原因になっているものを明らかにし、どうしたらそれらを克服できるかを解説しています。

        

1.被害者の視点で人生を生きている

被害者の視点で生きるとは「今まで傷つけられてきた。だから今の状況も私を傷つけるに違いない」と受け止めることです。
この生き方からは様々な悪い生き方が派生します。

一つは脊髄反射的な反応する生き方です。
「今までも傷つけられてきた。これからは傷つけられてたまるか!」と思っているので、そのような予兆を感じると即座に反応します。
そして後から後悔します。
でも後から後悔するのはいいほうで、ほとんどの場合は反応し続ける人生を生きていますから「自分が反応している」などと振り返る余裕はありません。

もう一つはコントロール不能な怒りの爆発です。
怒りが爆発するのは不快感情の恨みの感情が暴走した結果であることが多いのですが、恨みの感情が暴走したのは共存本能の自尊心が傷ついたからです。
「俺を傷つけやがって!」「よくも私を傷つけたわね!」という感じです。

この場合に被害者の視点で生きていると「また傷つけられる!」と恐れますので、実は大して傷ついていないにもかかわらず怒りが爆発することになります。

多くの癇癪持ちの方々が「自分でもなぜ怒りが爆発するのか分からない」と仰います。
実は怒りが爆発する真の原因が被害者の視点で人生を生きていることにあるのかもしれません。

        

2.価値観の押しつけは自分自身に返ってくる

怒りが爆発するもう一つの原因は自分の価値観の他者への押しつけです。
これを12ステップの性格上の欠点でいうと利己的と配慮の欠如ということになります。

心の中で「人々は私が期待したとおりに動くべき」と思っていると、そうしない人に対して怒りが出てきます。
中には「私は他人に対してそんなこと期待してません」と言う方もおられます。
そんな方にお聞きしたいのは「ではなぜあなたは今怒っているのですか?」ということです。
どなたにとっても自分の中にある無意識の思い込みを意識化するのは簡単なことではありません。
しかし気づく気があるなら気づくことができます。

実はこの記事は新幹線の車中で書いているのですが、今私の前の席の方が私に断らないでシートを倒しました。

以前でしたら、私はこの行為に対して怒りを感じていました。
怒りが爆発しないように新幹線や高速バスでは最前列の席に座るようにしているほどです。

しかし今では二つの間違った思い込みが怒りの爆発の原因になっていることを知りました。

「この人は私をバカにしているからシートを倒したのではなく、ただ単にシートを倒したいから倒したのに過ぎない」「私も後ろの席の人に断らないでシートを倒すことがあるように、人々にも断りを入れないでシートを倒してしまうことがある」という事実を自分に確認したところ怒りはみじんも出てきませんでした。

        

3.全ての人に敬意をもって接することに全力を尽くす

被害者の視点で生きつつ、新しい行動パターンを生きるのはできない相談です。
被害者の視点と新しい行動パターンは二者択一であり、併存はできません。

新しい行動パターンを生きる人は相手より自分を上に置きます。
水が高いところから低いところに流れるようにです。

これに対して被害者の視点で生きている人は自分を相手より低いところに置いています。
世の中のどこに相手より高いところに自分を置いて、しかも被害者の視点をもって生きる人がいるでしょうか?
そんなことはあり得ないことです。

相手より高いところに自分を置こうとすると何か損をしたような気がします。
しかし「損して得(とく)取れ」です。確実に利益を得ることができます。

同様にいかなる場合でも自分の価値観を他者に押しつけないことです。
これは利己的動機が原因で配慮の欠如が発生するということです。

これを放棄しなければ【すべての人に】敬意をもって接することは不可能です。
なぜなら「人は私の価値観の通りに動くべき」と思っていると、そうしない人に怒りを感じますから、その人に敬意をもって接するのは不可能です。

ここで私たちはどちらの生き方を選ぶかという選択を迫られます。
この生き方が単に道徳的な生き方を目指しているなら、誰も自分が損するような生き方を選ぼうとはしないでしょう。

ありのパパの新しい行動パターンは「すべての人に敬意を持って接することに全力を尽くす」ですが、これは良い人になるためにやっているわけではありません。

そうではなく、そうしなければ本能が傷つき、感情が暴走し、不快感情から逃れるために嗜癖に走ってしまうからです。

要するに自分自身のためにやっているのです。
だから別段、自分が損したとかは思いません。
実はちょっと思うときもあります(笑)。

そんなときは目をつぶって「私は人のために新しい行動パターンを生きているわけではない。自分自身のためにやっていることである」と自分に再確認します。
そうすると平安が訪れ、心楽しく生きることができるようになります。

◎回復と平安を祈っています。

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