クロスアディクトやACで他の依存症をもっている人の回復方法!

複合依存症

皆さんはクロスアディクションとかクロスアディクトという言葉をお聞きになったことがお有りでしょうか?
この記事ではいくつかのクロスアディクションの型を明らかにし、そこから回復していくための方法を解説しています。

        

1.クロスアディクションとは何か?

クロスアディクションとは複数の依存症が一人の人のうちに存在していることを言い、クロスアディクトとは複数の依存症をもっている人を指して使う言葉です。
(ちなみにうつ病と依存症、不安障害と依存症などの組み合わせの場合は重複障害と呼びます)

アルコール依存症者や薬物依存症者が一応の回復を果たしても行動パターンが変わっていないと依然として本能が傷つき続けているままです。
それで感情の暴走も止まっていませんから不快感情から逃れるために嗜癖を使わざるを得ないという状況も同じです。

そうするとその元アルコール依存症者や薬物依存症者がどうするかというと、アルコールや薬物は使えませんから他の嗜癖を使うようになります。
それで彼らは速やかにアルコールや薬物の依存症から、ギャンブル・買い物・性・過食などの依存症へと移行します。

この事実は依存症の真の原因が自分の性格上の欠点からくる行動パターンにあることを如実に示しています。
そういう訳で真にしらふの人生を生きたいと願うなら、行動パターンを変えるしかないという結論になります。

        

2.アダルトチルドレンと依存症の関係

クロスアディクトが複数の依存症をもってしまう真の原因は依然として古い行動パターンを使っていることですが、ACと依存症の関係はどうなっているのでしょうか?

ACが嗜癖として使う問題行動は少なくとも13個あります。
その中から「見捨てられ不安」を例に挙げます。
見捨てられ不安とは「見捨てられることを恐れる感情」ですが、これへの対処パターンがいくつかあります。

一つは自分から見捨てられ不安を感じに行くパターンです。
具体的には自分から相手との関係を切り、「はぁ〜、やっぱり見捨てられた!」と納得します。
もう一つは見捨てられたくないので対象者に対して過度に依存的な態度を取るというものです。

前者は恐れが動機の身勝手な振る舞いであり、後者は恐れが動機の不正直な対応です。
どちらにしても恐れが動機であることに変わりはなく、見捨てられ不安を嗜癖として使っているのも同じです。

このような状態を何年も、事によれば何十年も続けるACもいますが、大概はそれだけで終わることはありません。

なぜなら過度に依存している自分や、身勝手な振る舞いをする自分を自分の中にいるもう一人の自分、すなわち自分自身という存在が「お前は本当に臆病なやつだな。お前は本当に卑怯なやつだな。お前は生きている価値のない人間のクズだ!」と正確にジャッジするからです。

これによって共存本能の自尊心が傷つき、感情が暴走しますから、不快感情から逃れるために新たな嗜癖を使う必要が出てきます。

一般的なクロスアディクトがハードな依存症からソフトな依存症へと移行していくのに対して、ACはソフトな依存症そのものであるアダルトチルドレンからハードな依存症へと移行していくようになります。

アダルトチルドレンの問題行動
アダルトチルドレンが使う病的な人間関係嗜癖の一覧表 1.私たちは人が怖いので人々から孤立することを嗜癖として使…
        

3.真に回復するための道

①クロスアディクトの回復の道

クロスアディクトが真に回復しようとするなら、古い行動パターンを使わない決心(ステップ7)と新しい行動パターンだけを使って生きていく決心と実践(ステップ8)がどうしても必要です。

「私は止まっていればそれでいい」などというのは戯言に過ぎません。
なぜならそう言っている間にも新しい嗜癖を求めて動き出しているからです。

②ACで他の依存症をもっている人の回復方法

ACの生きづらい理由の一つに自己評価(セルフイメージ)が非常に低いということがあります。
多くのACはその原因として「親に愛されなかったから」とか「親に厳しく育てられたので、自分も自分自身に厳しくなった」とか言います。
しかしこれらはみな的外(まとはず)れです。

なぜならACのセルフイメージが低い原因は恐れからくる不正直さや身勝手な行動を自分自身が正確にジャッジしているところにあるからです。

嗜癖を使っていながら自尊心が高いなどということはありえません。
もしそんな人がいたら、その人は自分を偽っているのです。
自分自身という存在は自分に対して厳しすぎることもなく、かと言って甘すぎることもありません。
事実を公平にジャッジするのです。

嗜癖を止めようとするならどうしても自尊心が傷つくのを止める必要があります。
中には行動パターンを変えないでアファメーションやメディテーションを用いて問題を解決しようとする人々がいます。
しかしこれらはみな自分を欺(あざむ)く行為でしかありませんから、何の効果もありません。
(行動パターンを変えたあとなら、アファメーションやメディテーションは有効な方法です)

自己評価を上げようとするなら、不正直行動や身勝手な振る舞いを止める必要があります。
それらが止まれば自分自身という存在は私たちに向かって「お前は良くやっているよ!お前は偉いよ!」と言ってくれるようになります。
そうしたらセルフイメージは爆上がりします。

共存本能の自尊心が傷つかなくなると、恨みなどの感情の暴走も止まります。
そうしたら嗜癖を使わせようとする嗜癖圧力がなくなります。

もちろんこの状態でもいったん脳の報酬系にできた依存症回路は死ぬまでなくなることがありませんから、毎日のように強迫観念が襲ってくることに変わりはありません。
しかし不快感情がない状態で強迫観念が襲ってきても、強迫観念が教える嘘(嗜癖を使うと楽になるという嘘)を容易に見破ることができます。

このようにして私たちは嗜癖に頼らない生き方、すなわちソブラエティを生涯にわたって保つことができるようになります。

◎回復と平安を祈っています。

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