12ステップの埋め合わせ表に自分自身への埋め合わせを含める!

ステップ8では自分が傷つけた人たちの表を作ります。
この表に自分自身を含めるのは自己愛が過ぎる行為でしょうか?
いいえ、決してそうではありません。
この記事では自分自身に埋め合わせするとはどういうことかを解説します。

        

1.本能を傷つける

本能とは共存本能・安全本能・性本能・将来野心の四つによってなるものです。

ちなみにありのパパは12ステッププログラムではじめて本能について学んだとき心の中で「私の中には本能はありません」と言っていました(笑)。
じつは「私は本能を抑圧して生きてきました」というのが正しいのですが。

この記事をお読みの方の中にも「本能と言われると抵抗を感じる」という方がおられるかもしれません。
そのような方は本能の別の呼び方で呼べばいいのです。
それは「自分の中にいるもう一人の自分、すなわち自分自身」という呼び名です。

本能を自分自身と言いかえると抵抗が薄れるならそれがいいと思いますし、アダルトチルドレンが回復しようとするときには本能という言い方よりも『自分自身』と呼んだほうがピッタリ来ると思います。

        

2.古い行動パターンが自分を一番傷つけていた

本能とか自分自身と呼ばれるものを傷つけるのは誰でしょうか?
皆さんは「自分以外の他の人」とお答えになるかもしれません。
しかしそうではないのです。
本能を傷つけるのは私たちの性格上の欠点からくる行動パターンなのです。

性格上の欠点は利己的・不正直・恐れ・配慮の欠如の四つです。
(不快感情も四つ、本能も四つ、性格上の欠点も四つ、12ステッププログラムはとても覚えやすいですね)
性格上の欠点からくる行動パターンが私の本能を傷つけるというとき、どのようなメカニズムが働くのでしょうか?

例えば利己的傾向が強い人なら、「○○さんは当然こうすべき」と考えています。
しかし当然のことながら、〇〇さんは自分の思ったようには動いてくれません。
なぜなら私が私自身のために生きていて他人のためには生きていないように、〇〇さんだってご自分のために生きているのであり、私のために生きているわけではないからです。

利己的傾向が強いと、この当然のことが分かりません。
というか分かっていないことにすら気づいていない場合が多いようです。
それで「そんなこと言われなくても分かってます!」とすごい勢いで反論されます。

人が自分の期待したように動かないということで、自尊心が傷つきます。
そして当然のこととして対人関係も傷つきます。
ことによったら感情面での安全も傷つくかもしれません。

これを子供を例にして考えると分かりやすいです。
よくお母さんたちがお子さんに向かって「あなたは何回言ったら分かるの!」と声を荒げている光景に出くわします。

怒りは恨みの感情から出て来るものです。
ですから怒っている人はみな恨みの感情を持っているということが言えます。

大抵の場合、お母さんたちは「これは出来て当然だから、私は何の援助もする必要はない」と無意識に考えています。
正常な対応の仕方は、子供が自分の思ったように動かなければ、自分の考えが間違っていたということであり、子供にどのような援助を提供すればよいかを考えるというものです。

それをせずに怒っているのはなぜでしょうか?
答えは利己的だからです。
なぜそんなことが言えるのでしょう。
それはありのパパがそうだからです(爆)。

てっきり相手が悪いと思い込んでいたのに、日々の棚卸しをするとなんと自分に問題の原因があったことに気づかせられるのです。
そして「な〜んだ!今回も私が悪かったのか!」と自分を笑うことができるようになります。
皆さんに申し上げたいことは相手に対して怒りを感じているときは自分が狂気に支配されているときであり、自分のことが笑えているときは正気のときだということです。

        

3.嗜癖としての自傷行為

依存症の仲間の中にはリストカットなどの嗜癖行為に走る方もいます。
これは右手の傷があまりにも痛いので、新たに左手に自分で傷を付け、その痛みによって右手の痛みを麻痺させようとする試みです。

同じ依存症であっても自傷行為をしない人は自傷行為をする人を理解するのが難しいようです。
しかしよくよく考えてみればすべての嗜癖行為は自分を傷つける行為にほかなりません。
ただリストカットなどの場合は分かりやすいとも言えます。
自分の中にある不快感情から逃れるために新たな痛みを自分に与えているのです。

自傷行為を止めようとするならば、やはり本能が傷つかないようにする他はありません。
なぜなら本能が傷つかなければ感情は暴走しないからです。

そして本能が傷つかないようにするためには自分自身の性格上の欠点からくる行動パターンを使わないようにすることです。
そのためには古い行動パターンと対極にある新しい行動パターンを全力で実践します。
そうしたら古い行動パターンが生活の中で顔を出すことが無くなります。

        

4.新しい行動パターンを実践することが自分自身への最大の埋め合わせ

自分自身に対する最大の埋め合わせは何でしょうか?
そうです。再び自分自身を傷つけないようにすることです。
これ以外に自分自身に対する埋め合わせはありません。

自分自身を再び傷つけない唯一の方法は新しい行動パターンを全力で実践することです。
ステップ11に「神の意志を知ることと、それを実践する力だけを求めた」とある通りです。
新しい行動パターンは古い行動パターンの対極にあるものでなければなりません。
そうでなければ効果を発揮することが出来ません。

ちなみにありのパパの新しい行動パターンは「すべての人に敬意をもって接することに全力を尽くす」です。
このようにしている時だけ自分の中から「人が怖い」という人への恐れを締め出すことができます。
人への恐れが締め出されれば不正直な対応をすることも無くなり、その結果として人を恨むこともなくなりました。
自尊心も傷つかなくなり、将来野心の感情面での安全も傷つかなくなりました。

        

5.日々のスケジュールをコントロールするのも埋め合わせのうち

アダルトチルドレンや依存症者ぐらい自分自身を大切にしていない人はいません。
なぜ、そんなことが言えるのでしょうか?
それは自分自身を大切にしなかったからこそ、問題の真の原因を解決しようとせず、現れに過ぎない不快感情(感情の暴走)を感じないようにすることによって問題から目をそらそうとしたからです。

その結果、私たちは自分の人生が思い通りに生きていけなくなりました。
でもこれはこれで良かったのです。
なぜならそうでもしなければ金輪際、自分の問題に向き合おうとはしなかっただろうからです。

問題を解決しようとせずに現れだけを何とかしようとする傾向は他の領域にも現れています。
たとえば生活のコントロールはどうでしょうか?
忙しすぎててんてこ舞いしているということはありませんか?
もしそうならスケジュールを減らすことによって調節することが必要です。
「私の生活の責任者はこの私です」このような気概を持ちたいものです。

回復には終わりがありません。
ありのパパも現在このことを実感しています。
スケジュールをコントロールしつつ、どのような形が一番能力を発揮できるのかを自分自身の良きマネージャーとなって奮闘しているところです。

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◎回復と平安を祈っています。

        

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