この記事は「初めから終わりまで読めば癇癪持ち(怒り依存症)からの回復の仕方が分かる」ことを目的にして書かれてあります。
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1.癇癪持ち(怒り依存症)とは何か?
癇癪持ちとは怒りが突発的に爆発する人のことです。
他人から見ると「急に怒り出す人」がそれに当たります。
この場合、本人に怒る理由があったとしても周囲の人から見て「急に怒り出す」と受け止められているなら、その人は癇癪持ちということになります。
視点を変えて本人の立場から見るとどうなるでしょうか?
注意をするつもりで口を開いただけなのに、その次の瞬間に大声を出しているなどが癇癪持ちに当たります。
また心の中で怒りを感じた瞬間に外側に向かって怒りが爆発している場合も癇癪持ちということになります。
下記の記事では単なる「怒りん坊」と「怒り依存症」の見分け方について解説しています。

2.無力の原因を知る
この頁に書かれてあるような症状がある場合には怒りの爆発に対して無力です。
無力とは怒りを爆発させないでおくことができないということです。
当然のことながらアンガーマネジメントも効果はありません。
なぜならこれらのカウンセリング・アプローチは理性を活用することによって問題を解決しようとします。
しかし怒り依存症(癇癪持ち)はそもそも理性が無効化される病気なのです。
その原因は脳の報酬系に依存症回路ができることによります。
それで癇癪持ちのことを怒り依存症とありのパパは呼んでいます。
下記の記事では無力を認めるとはどういうことかについて解説しています。

下記の記事では混同しやすい無力を認めるのと無気力になることの違いを解説しています。

3.二つの解決策を知る
解決策は二つあります。
一つは同じ問題を持つ人々のミーティングに参加して自分の話をし、人の話を聴くことです。
本当の意味でミーティングに参加しているのであれば嗜癖は止みます。
ここで言う嗜癖とは怒りの爆発を指しています。
なぜミーティングに参加すると嗜癖が止むのでしょうか?
それはステップの1と2を踏む効果がミーティングにはあるからです。
ステップの1でやることは「私にはできない」と自分の無力を認めることです。
ステップの2でやることは「しかし神には何でも出来るからである」と自分を超えた大きな力が自分を健康な心に戻してくれると信じることです。

このステップの1と2を踏むだけで嗜癖は止みます。
しかしステップの1と2だけだと嗜癖は止まりますが、依然として苦しいままです。
それでステップの4から12の行動のプログラムに徹底して取り組むことによって生きづらさを軽減します。
そうすると嗜癖が止まるだけでなく、人生全体が変わります。
4.行動のプログラムに徹底して取り組む
ミーティングに参加するようになると多くの人は嗜癖行動(この場合は怒りの爆発)が止まります。
それで一息つきます。「あ〜良かった!」というわけです。
しかしそれで一件落着というわけにはいきません。
なぜなら依然として生きづらさを抱えたままだからです。
これはある意味で生殺しであり、「これだったら以前のほうがまだマシだ」となりかねません。
行動のプログラムに取り組む目的は不快感情をなくすことです。
不快感情は本能が傷つくと感情が暴走することによって生まれます。
ある人は「本能は傷ついてません!」と言いました。
しかしこれはおかしな話です。
なぜなら私たちは本能が傷ついたのを知ることができないからです。
私たちが知ることが出来るのは感情が暴走したことだけです。
感情が暴走して不快感情が生まれたのを否定する癇癪持ちはいません。
なぜなら不快感情から逃れるために怒りの爆発を嗜癖として使っているからです。
下記の記事では行動のプログラムの取り組みについて解説しています。

下記の記事は回復した状態を生涯を通じて保持していく秘訣について解説しています。

5.癇癪持ちの周囲の人々はどのように対応すればよいか?
怒り依存症を始めとした依存症者が家族にいたり、近しい人がそうであると、周りの人は共依存症になるリスクがあります。
言いなりにならない、かと言って拒絶するだけでもない、真に受容的・共感的対応を心がける必要があります。
下記の記事は夫が癇癪持ちという妻からのご相談に答えたものです。

下記の記事は恋人が怒りの爆発という問題を抱えている男性からの相談に答えたものです。

◎回復と平安を祈っています。