刺激に嗜癖するとは俗にいう「嵌(は)まる」ということです。
一つの嗜癖は他の領域の嗜癖へと拡大します。
そして様々な悪影響を私たちの生活に与えるようになります。
この記事ではACが刺激に嗜癖する原因と解決策を明らかにします。
「私たちは刺激に嗜癖するようになった」(アダルトチルドレンの問題リスト8番目)
1.ACが刺激に嗜癖する理由
アダルトチルドレンが刺激に嗜癖しやすい理由は二つあります。
一つは脳の報酬系に依存症回路ができているからです。
これはおかしな話にも聞こえます。
なぜならアダルトチルドレンは依存症者ではないからです。
しかしアダルトチルドレンの問題リストの14番目には「私たちは擬似依存症者であり、依存症の特徴である強迫観念と渇望現象を持っている」と書かれてあります。

もう一つは性格上の欠点からくる行動パターンです。
不健康な生活習慣を続けていると生活習慣病に罹患するように、不健全な思考習慣を続けていると刺激に嗜癖するようになるのです。
この不健全な思考習慣とは自分自身の性格上の欠点からくる行動パターンを指しています。
不健全な思考習慣を続けているとどうしても不快感情(解消不能なストレス)が溜まりますから、それから逃れるために強力な快楽をもたらす嗜癖に走るようになります。
2.一つの嗜癖は他の嗜癖へと連鎖する
ネットドラマにハマると夜ふかしするようになります。
夜ふかしするようになると自然と夜食を食べるようになり摂食に問題が出てきます。
このように一つの嗜癖は他の領域の嗜癖へと拡大していくものです。
ですから大切なことはご自分の生活の中で何が「根っこにある嗜癖」かを突き止めることです。
例:摂食、ドラマ視聴、夜ふかし、ネット、ゲーム、
ちなみにありのパパの「根っこにある嗜癖」は夜ふかし習慣でした。
はじめはネットドラマを見るから夜ふかしすると考えていたのですが、実はそうではなく夜ふかしをするからネットドラマを見るのだと分かりました。
3.嗜癖を多用すると依存症になる
単なる嗜癖が依存症へと移行するのは時間の問題です。
なぜならアダルトチルドレンには既に脳の報酬系に依存症回路があるからです。
そのうえで嗜癖行為を繰り返すとあたかも3Dプリンターが印刷するように立派な依存症回路を完成させてしまいます。
ありのパパも単なる癇癪持ちだったのが気がついたら怒り依存症になっていました。
依存症回路は各々の依存症別に出来上がるものです。
それでアルコール依存症者だから薬物依存症だとは限らないように、アダルトチルドレンだからと言って物質や行為の依存症になるとは限りません。
しかしアルコール依存症者が回復したあとに、ギャンブル依存症や買い物依存症・性依存症に移行する比率が高いという事実があります。
同様にアダルトチルドレンが他の依存症に罹患する確率は他のそうでない人々に比べて高いと類推することは可能です。
4.嗜癖から解放される方法
アダルトチルドレンが刺激に嗜癖する構造を夜ふかしを例にして説明します。
まず「夜ふかししろよ!」という強迫観念が襲ってきます。
これが襲ってくると「負けないぞ」と堅く決心していても、いとも簡単に負けてしまいます。
続いて渇望現象が襲ってきて、朝まで起きている羽目に陥ります。
そうやってあなたの人生は思い通りに生きていけなくなります。
強迫観念も渇望現象も依存症回路から出てくるものであり、依存症回路はいったんできると死ぬまでなくなることはありません。
ただ一つだけ解決策があります。
それは感情の暴走を止めることです。
感情が暴走するので不快感情から逃れるために嗜癖行為が必要だったのです。
だったら嗜癖行為が必要でなくなればいいのです。
そのためには感情の暴走を止めることです。
感情の暴走を止めるためには行動パターンを変えることです。
なぜなら行動パターンを変えれば本能が傷つかなくなり、本能が傷つかなければ感情は暴走しないからです。
人間は本能が傷つくと感情が暴走するようにできているのです。
そういうわけで行動パターンを変えることが嗜癖行為を止める唯一の方法ということになリます。
5.行動パターンを変える方法
①霊的に目覚める(行動パターンを変える)
霊的に目覚めるとは行動パターンが変わることです。
なぜそれを霊的に目覚めるという表現をするかといえば、「こんな考え方・感じ方・行動の仕方があったのか!」という新しい気づきを得ると、霊的に目覚めたという言い方が最もふさわしいということを納得するからです。
霊的に目覚めるためには12ステッププログラムの4から12の行動のプログラムに徹底して取り組むことです。
徹底して取り組むなら必ず霊的に目覚めることができると、すべての人に約束されています。(アルコホーリクス・アノニマス通称ビックブック)
②統合作業を行う
ステップの12の最後には「すべてのことにこの原理を実行しようと努力した」とあります。
これは「自分の中に残っている未解決の問題に対しても12ステップの原理を適用することによって解決しようと今日一日努力した」という意味です。
これはアダルトチルドレンにとっては統合作業に取り組むことを意味しています。
アダルトチルドレンの問題行動には少なくとも13個あります。
これはやりがいのある作業です。
ありのパパは現在は一週間に一つずつ取り組んでいます。
毎日の祈りと黙想の時間に15分程度作業を行い、教えられたことや気づいたことをノートに書きます。
小さな気づきが寄り集まって大きな気づきとなリます。
一日に一つの気づきで一年で365個の気づきとなり、約30年で一万回の気づきを得ることができます。
自分の人生がどれほど大きく変わるだろうかと楽しみでなりません。
どうぞこの記事を読んでくださっている皆さんにも同じ祝福がありますように。

◎回復と平安と祝福を祈っています。