感情をコントロールすることが難しいと感じている方が多いと思います。
この記事を書いているありのパパ自身がそうです。
そこでどうしたら感情が暴走しなくなるのかについて解決方法を記事にしました。
1.感情はコントロールできない
「感情はコントロールできない」と言うと、「怒りを爆発させてもいいんですか?」と誤解する人がいるかもしれません。
そうではありません。
そもそも感情はコントロールしようと思ってもできるものではないということが言いたいことの真意です。
爆発させても「いい」「いけない」ではなく、爆発させないでおこうと思ってもそんなことはできることではないのです。
感情そのものをどうにかすることは決してできないし、そんなことをしようとしたら感情を抑圧することによって起きる別の病気に罹患する可能性があります。
しかし解決の道があります。
それは本能が傷つかないようにすることです。
人間は本能が傷つくと感情が暴走するようにできているからです。
だから本能が傷つかなければ感情は暴走のしようがありません。
2.本能は傷ついても仕方ない
ベストセラーになった書籍の中に「一瞬で他人に傷つけられなくなる方法」というのがありました。
考え方を変えることよって実現できると、その本には書かれてありました。
これは12ステッププログラムも主張していることですが、中身はだいぶ違います。
結論から述べますと本能が傷つくことは避けられません。
そうであるにもかかわらず本能は傷つかないと考えようとすると、そこで起きることは否認と抑圧ということになります。
では12ステッププログラムが教える本能を傷つかせない方法はどのようなものでしょうか?
本能が傷つくと感情が暴走します。
私たちが自分の本能が傷ついたことに気づくのは、本能が傷ついたときではなく、感情が暴走したときです。
それで感情が暴走していることに気がついたら、すぐに『日々の棚卸し』をします。
①どの感情(恨み・罪悪感・恐れ・後悔)が暴走したのか?
②どの本能(共存本能・安全本能・性本能・将来野心)が傷ついたのか?
③この問題における自分の側の過ちの正確な本質(利己的・不正直・恐れ・配慮の欠如)は何か?
④祈りと黙想は行ったか?
⑤この問題で埋め合わせすることはあるか?
こうすることによっていったんは傷ついた本能や暴走した感情は速やかに癒やされてしまいます。
まるで憑き物が落ちたように心が軽くなり、自分のことが笑えてさえきます。
相手に怒りを感じているときは自分が狂気に支配されているときであり、自分のことが笑えているときは正気のときです。
このような営みを続けていると、生きるのがますます楽になります。
3.行動パターンを変える責任がある
感情はコントロールできないし、本能が傷つくのも仕方ありません。
しかし行動パターンだけは変えることが可能です。
行動パターンとは物事の考え方や感じ方、行動の仕方を指しています。(「ACのための12ステップ」44頁.下から3行目)
これらが変わることを人格の変容と言います。
回復するのに充分な人格の変化を霊的目覚めと呼びます。
行動パターンの変え方はまず古い行動パターンを見つけ出します。
性格上の欠点は四つあります。
それは利己的・不正直・恐れ・配慮の欠如です。
この四つの欠点が様々な行動パターンを作り出しています。
この古い行動パターンを見つけ出すためにやるのがステップ4・5の棚卸し作業です。
古い行動パターンを見つけ出したら、今度は古い行動パターンの対極にある新しい行動パターンを考え出します。
人間の意志にはある特徴があります。
それは一つのことに集中すると他のものを忘れてしまう、あるいは締め出してしまうという性質です。
この特徴を自覚的に用います。
たとえば「人が怖い」という人への恐れに基づいて不正直な行動をしてしまい、それが本能を傷つけ、感情の暴走につながっている行動のパターンの場合を考えます。
この場合の対極にある新しい行動パターンは「全ての人に敬意をもって接することに全力を尽くす」です。
なぜなら敬意をもって接することに全力を尽くしている時だけ、「人が怖い」という人への恐れはその人の中から締め出されてしまうからです。
恐れがなければ不正直な対応をすることもなくなります。
不正直な対応がなくなれば本能が傷つくこともなくなり、感情の暴走も止みます。
これが12ステッププログラムが提供する本質的な解決策です。

◎回復と平安を祈っています。