アダルトチルドレン・共依存がもつ過剰な世話焼きから回復する方法

過剰な世話焼き

アダルトチルドレンの問題リストの6番目には「私たちは行き過ぎた責任感を持ち、過剰な世話焼きをする。そうすることによって自分の問題を見ないようにする」とあります。
どうしたら過剰な世話焼きから回復することができるのでしょうか?

1.過剰な世話焼きは依存症の強迫観念

「ACのための12のステップ」という書籍には「他人の世話をすることについての強迫観念」と書かれてあります。

これは要するに過剰な世話焼きが強迫観念と渇望現象を特徴とする依存症の嗜癖行為であると言っているのです。

ここを読んで腑に落ちたことがあります。
それはありのパパは12ステッププログラムに取り組むことによって霊的に目覚め、感情の暴走がとまりました。

朝に「神様、神の意志を実践するための神の力を今日一日分だけ与えてください」と祈ると、実際に力が与えられ、床につくまでまるで氷上競技のストーンのように心が平安に満たされて一日を過ごすことができるようになりました。

そうしたら感謝するはずなのですが現実はそうなりませんでした。
それは「誰かトラブルを起こさないかな?」と問題を期待する自分がいるのです。
「誰かがトラブルを起こしたら嬉々として駆けつけるのに」と考えているのです。

聖書には豚は洗ってやってもすぐに泥の中に戻っていくことから「豚に真珠を与えはならない」と書かれてあります。
ありのパパは「神様、豚になりたいです!」と願うこともありました。

しかしあるときに、この思いこそが過剰な世話焼きというアダルトチルドレンの強迫観念であると気づくことができました。
それは統合作業を行うことと、ミーティングに参加することによって気づくことができたのでした。

2.アダルトチルドレンが過剰な世話焼きを身に付けた原因

アダルトチルドレンの養育者はトラブル・メーカーである場合が多いようです。
そのトラブル・メーカーに振り回され、支配され、虐待され、養育放棄されの散々な目に会います。

その散々な目にあう中でアダルトチルドレンは「今度こそ、うまくやる」と決心します。
そして時々はうまく行きます。
そのときには天にも昇るような嬉しさと万能感を感じます。

この万能感を求める過程で過剰な世話焼きが自分自身の中に固着します。
固着するとは依存症回路が脳の報酬系に出来たことを意味します。
こうなると選択の余地なく強迫観念に支配されます。

「自分は決して行き過ぎた責任感を持たない。過剰な世話焼きを発揮しない」と堅く決心していても、強迫観念が襲ってくると強迫観念が教えるウソにコロッと騙されてしまいます。

また他の人のようにほどほどのところで世話焼きを止めることができません。(渇望現象)

初めはみんなで世話焼きをしていたにもかかわらず、気がついてみると自分だけが世話焼きをしていたなどということが皆さんにはないでしょうか?
他の人は呆れ果てて世話焼きを止めるのですが、ありのパパはそれを「なんて無責任な人だ!」と憤慨していました。

今振り返って分かることは途中でやめた人々は健全な判断力を持っていたのであり、最後までやってしまったありのパパは「過剰な世話焼き」という嗜癖をもった依存症者(アダルトチルドレン)だったということです。

3.どうやって過剰な世話焼きから回復するか?

①霊的に目覚めることを目指す

まず12ステッププログラムに取り組むことによって霊的に目覚めます。

霊的に目覚めるとは回復するのに充分な人格の変化であり、ものごとの感じ方や考え方・行動の仕方が変わることです。

霊的に目覚めると結果として感情の暴走がとまります。

この段階では強迫観念が教えるウソを容易に見破ることができるようになっています。

②統合作業に取り組む

次にアダルトチルドレンの統合作業に取り組みます。

アルコール依存症なら嗜癖対象はアルコールだけですが、アダルトチルドレンの嗜癖対象は13個あります。

それがアダルトチルドレンの問題リストに書かれてある内容です。

そしてこの嗜癖対象は物質依存でも行為依存でもなく、思考習慣の依存なのです。
この思考習慣の依存がアダルトチルドレンの問題リストに書かれてある内容です。

これを一つ一つ取り上げて、祈りと黙想を通して自分なりに理解した神との意識的なふれあいを深め、神の意志を知ることと、それを実践する力だけを求めます。

こうやって一つ一つ統合作業を行っていくと徐々にアダルトチルドレンの13の嗜癖行動から回復していきます。

これは目に見えない嗜癖からの回復ですから他の依存症に比べて回復には困難が伴います。
しかし反面やりがいのある作業でもあります。
なぜならやればやるほど人格が作り変えられていくのを実感することができるからです。

◎回復と平安と祝福を祈っています。

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