「ありのままのあなたが素晴らしい」と自分自身に言ってあげなくて、一体誰が言うのか?

アダルトチルドレンの回復には三つのコマが必要です。
霊的に目覚めること、統合作業を行うこと、そして親替え(おやがえ)をすることです。
なぜ親替えをしなければならないのか、そして親替えの実際について解説します。

1.ケアされた経験がないから、自分もできないというのは言い訳

毒親だって心の中では「ケアされた経験がないから、自分の子供をケアできない」と思っていたかもしれないのです。
それを自分もまた同じセリフを吐きつつ人生を過ごすなら毒親以上に罪深いと言わなければなりません。

なぜなら自分と自分自身という関係は親と子どもの関係よりも、もっと深い関係だからです。

2.ケアされた体験がないから自分自身をケアできないというのは事実

愛をもって育てられた経験をもっている人は、大人になってから自分自身を愛をもってケアすることがごく自然にできます。

しかし愛をもって育てられた経験を持っていないアダルトチルドレンは苦労しながら、マニュアルを読みながら「こうすれば良いのかな?」と試行錯誤しながらやっていくほかはありません。
(マニュアルとはACのための12ステッププログラムや聖書などを指しています)

「自分」という「愛ある親」は手抜きしがちな存在

慣れていないものですから気疲れします。
気疲れするので昼寝します(笑)。
だから朝ごとに「愛ある親」のスイッチを入れる必要があります。
スイッチを入れれば「今日一日だけ」はもちます。
そして翌朝になれば、もう一度スイッチを入れます。
「私は自分自身の愛ある親になる!」と朝ごとに決心いたしましょう。

3.強迫的な完全主義から抜け出る

アダルトチルドレンは万能感も手伝って「私はできる!」と考えがちです。
そしてもう一方では心の奥底にある「人が恐い」という思いのゆえに「こんなこと、うまく行くはずない」とか「今はうまくいっているかもしれないが、将来は必ず破綻する!」という恐れに苛まれます。

本能には共存本能・安全本能・性本能・将来野心の四つがあります。
将来野心とは将来に渡っての共存・安全・性本能が満たされることを求める本能のことです。

アダルトチルドレンはこの将来野心が暴走しやすいという特徴を持っています。
それで目前の状況はうまく行っているように見えていても(うまく行っているように見えているからこそ)、将来はうまく行かなくなると根拠のない恐れに支配されます。

解決の方法は自分が将来の安全や共存本能がおびやかされていると気づくことです。
これに気づくまでは翻弄され続けます。

実際は毒親ロボットが「あんたなんか、うまく行くはずない」と耳元でささやいているのに過ぎません。
これは私たちがロボットのスイッチを切り忘れたのが原因です。
気づいてみれば「なぁ〜んだ!」というものです。

4.他者受容は自己受容に正比例する

他者に優しくなろうとしてもなれるものではありません。
まずその前に自分自身に対して優しくしてあげることが大切です。
自分自身に優しく出来ている分だけ、他者にも優しくできます。
「私も他者に優しくしなきゃ」と何度も決心をしたとしても、決心をしているだけでは徒労に終わります。

5.調子が悪くても「そういう時もあるさ」と自分自身に言ってあげる

自分が一番調子が良い時を標準にしないことです。
これはアダルトチルドレンが万能感が異常に強いことが原因です。
そう思わないと子ども時代を生き抜く(サバイバル)ことができなかったのですが、大人になった今はそんな事実と異なることを信じ込む必要はさらさらありません。

事実通り、ありのままの自分自身を認め、受け入れれば良いのです。
人間ですから、強い時もあれば弱い時もあります。
機嫌が良い時も、機嫌が悪い時もあります。

これは「決して感情を爆発させても仕方ないよね」と言っているわけではありません。

受容と肯定はちがう

受容は絶対的に肯定することです。
これは絶対に自分自身の応援団をやめないという決心でもあります。

私たちは毒親の真似をしてはなりません。
どこまでも「あなたは素晴らしい」と歯が浮いたような言葉と共に(笑)、具体的にどんなところが素晴らしいかを言ってあげることが大切です。

かつて「私は自分の娘の良いところを言うことが出来ません」と仰ったお母さんがおられました。
そのお母さんに向かって、ありのパパは娘さんの良いところを即座に10個挙げさせていただきました。
お母さんの顔を見ると、涙が流れておりました。

これを自分自身に向かってやってあげるのです。
「今日一日だけ」自分自身の愛ある親にならせていただきましょう。

◎回復と平安を祈っています。

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