メンタル・タフネス 成功と幸せのための4つのエネルギー管理術

「時間がない」「やる気が出ない」「将来に対して漠然とした不安がある」とお悩みのあなたにベストフィットの書籍をご紹介します。
それが「メンタル・タフネス 成功と幸せのための4つのエネルギー管理術」という本です。

        

1.フル・エンゲージメントとは何か?

問題解決の鍵は「時間管理」ではなく、「4つのエネルギーを管理すること」にあると、この本は主張します。

4つのエネルギーとは肉体・情動・頭脳・精神のエネルギーを指しています。
(お断り:この記事では「情動」を「心的」と言い換えています。理由は「情動」という言葉が耳慣れないからです。同じく「精神」を「価値観」と言い換えています。理由は一般に使われる「精神」の意味と本書で使われている「精神」の意味がかけ離れているからです)

この本が主張することをスローガン的に表すと以下のようになります。

ストレスは避けるべきものではなく、ストレスがあってこそ成長できる。
人生はマラソンではなく、短距離層の繰り返し。
休憩は無駄ではなく、休憩こそ活力のもと。
人は報酬のために働くのではなく、目的のために働く。
大事なのは自制心ではなく、儀式だ。
ポジティブ思考を目指すのではなく、フル・エンゲージメントを目指せ。

基本原則1

フル・エンゲージメントは四種類のエネルギーを利用することが必要になります。
それは肉体面のエネルギー、心的エネルギー、頭脳面のエネルギー、価値観からくるエネルギーであり、四つは互いに密接に関連しています。

基本原則2

エネルギーは使いすぎても、使わなくてもなくなってしまいます。
エネルギーの消費と回復のバランスをとること、これが肝心です。

基本原則3

エネルギーの貯蔵量を増やすには、トップアスリートのようにトレーニングのなかで自分の限界を超えて頑張ることを体験する必要があります。

基本原則4

ポジティブなエネルギーの儀式-エネルギー管理のために細かく設定された行動-は、フル・エンゲージメントとすぐれたパフォーマンスを持続させるための鍵です。

        

2.4つのエネルギー

①肉体のエネルギー

すべての人にとって肉体のエネルギーは重要です。
しかし肉体を使う仕事以外に就く人々はその事実を無視しがちです。

肉体のエネルギーのために

a.賢く食べる
b.運動(インターバル・トレーニング)
c.睡眠
d.一日のリズムを保つこと

以上が重要です。

②心(情動)のエネルギー

肉体のエネルギーは心的エネルギーの燃料となるものです。
心的エネルギーとは、自信、自制心(自己管理能力)、社会的能力(他人との関係)、共感能力などです。

心的エネルギーを筋肉にたとえると、心の筋肉を動かして最高のパフォーマンスができるのは、その筋肉を日頃から動かし、そして回復させるというサイクルを作り出せているかにかかっています。

心を空っぽにすることも大切

③頭脳のエネルギー

肉体のエネルギーは頭脳を動かすエネルギーでもあります。

力をフルに発揮するために必要なことは「現実的な楽観主義」と「創造性と回復」です。

④価値観(精神)のエネルギー

その個人が使えるエネルギーの総量は、その人が持つ肉体のエネルギー量によって決まります。
一方で、自分の持つエネルギーを使おうというモチベーションが生まれるかどうかは価値観の問題となります。

価値観は人生のあらゆる面において行動のもととなる大事なエネルギーのもとであり、やる気、忍耐力、人生の方向性を支えるもっとも力強い原動力です。
この場合の価値観とは「自分の人生で一番大切にしたいこと」「私利私欲を超えた使命感」を意味しています。

つまり価値観に火がつけば、私たちは実力をフルに発揮でき、最高のパフォーマンスをすることができるのです。

○「目的意識を持つ」「私が人生に何を期待するかではなく、人生が私たちに何を期待しているかが問題」「他人を尊重する」

        

3.どうやって鍛えるか?

①目標を定める

成長するときは肉体→心的→頭脳→価値観へという順番をたどります。
しかし変化するときは価値観→頭脳→心的→肉体へという順番をたどります。
つまり逆のプロセスだということです。

自分が一番大切に思う価値基準に従い、使命感を感じられるときに得られる価値観のエネルギーが、目標に向かって進むときの非常に強い力となります。

目標は人を元気にする。背中を押してくれる、勇気づけてくれる

②真実と向き合う

価値基準を明確にすることと、価値基準に従って行動することとは全く別のことです。
「こうありたい自分」と「実際の自分」との間にある落差をしっかりと認識することは難しい。

「まだ死んでないから症候群」

「なぜタバコをやめないの?」「だって、まだ死んでないから」

生活のなかで不快な部分、受け入れがたい部分について否定したり、責任を回避したりするために様々な戦略を使う。
よく用いられるのは「他人を非難する」「自分が被害者だと思う」の二つです。

自分が職場で抱える問題の多くを上司のせいにしたり、会社のせいにしたりもします。
また「運動しない」「食事内容に無頓着」「子供と過ごす時間をとらない」などについても、「時間がないためで自分ではどうしようもない」などと見え透いた言い訳を使います。

「自分の解釈にだまされる」

自分が一番見たくない部分を思い出させる人に対して、人はもっとも強い敵意をいだくものです。
しかし自分は相手に敵意を抱く本当の原因を知りません。
なぜなら自分の解釈に騙されているからです。

③行動を起こす

イワン・レンドル(かつてのテニスの有名選手)と他の選手の違いは、彼が生活のすべてを一定のルーティンに沿って行っていたことだった。
つまり彼は自分の行動を「100%の集中で臨むもの」と「意識的に無視するもの」のどちらかに分けていた。
そればかりでなく彼はリラックスする時間さえ綿密にスケジュールを立てて実践したのです。

ポジティブな儀式には三つのメリットがあります。

第一は自分の目標に向かっていくための効果的なエネルギー管理が出来るように助けてくれること。
第二は人間のもつ限られた意志の強さに頼る必要性を減らしてくれること。
第三は自分が心のなかにもっている価値基準を実際の行動に反映させる強力な手段となること。

        

4.ストレスと回復の儀式

①儀式の役割

儀式の役割は、エネルギーの消費と回復のバランスをとれるようにすることにあります。
優れたパフォーマンスを示す人はみな、ストレスと回復の間をリズミカルに行ったり来たりできる儀式を持っています。

秘訣はメンタリティーをマラソン選手型から短距離選手型に変えることです。
集中して仕事をする時間と比較的短い綿密に計画された回復の時間を交互に配置する儀式を作り出すことです。

②区切りを入れる

終わりのない生活に強制的に区切りを入れる必要があります。
これが回復の時間になります。

③儀式について注意すること

自分が行う儀式が自分の価値基準と合致していなければなりません。
多くの人々が儀式を軽視する理由は、儀式そのものにではなく、儀式に内包されている価値観に反発を感じているためです。

儀式があまりに退屈なものになってしまうと、儀式が持つ力が失われてしまいます。
だから時々は儀式の内容を見直し、常に新鮮な、血の通ったものにしておく必要があります。
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◎この本には様々な職業人が登場するので、読む人が自分と比較しやすいという利点があります。
しかし、この記事ではその具体的なアドバイスを載せることができませんでした。
是非、お手にとって実際に読まれますように。多くの示唆を得ることが出来るでしょう。

        

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