アダルトチルドレンには、短所としての恐れと思考習慣として固着した恐れがある

1.短所としての恐れと、思考習慣として固着した恐れ

12ステップ本には「自分の中にある恐れは速やかに取り去られるようになる」と繰り返し書かれてあります。
このような箇所を読む時、ACは注意が必要です。

病的で、かつ強迫的な恐れをもっているACは標準的な12ステップ以外に二つの対策を処置する必要があります。
二つの対策とは、親替えと統合作業です。

それは[恐れが思考習慣として固着している]からです。
たとえばACには見捨てられ不安や行き過ぎた責任感というものがあります。
これらは恐れているから見捨てられることを病的に不安がるのであり、恐れているから行き過ぎた責任感を持ってしまうのです。
これらのものはみな、思考習慣として強力に私たちのうちに定着していますから、この思考習慣を変えていく必要があります。
この作業を統合作業と呼びます。

2.ACは恐れがどこから来たかを知っている

ありのパパは、恐れを父から、不正直を母から刷り込まれました。
しかし、そこから回復していく責任は自分自身にあります。
これが12ステッププログラムの基本的立場です。
それはAAの12ステップもそうですし、AC系の12ステップも基本的なスタンスは同じです。

ただ、ACの恐れは思考習慣として固着していますので、性格上の欠点として取り除いてもらうだけでは不十分です。
統合作業によって思考習慣を変えていく必要があります。

3.ACの恐れには根がはえている

①ACが犯しがちな間違い

それは非AC系の共同体のミーティングに参加してACの話をするということです。
ACにとっての恐れは、性格上の欠点としての恐れと、思考習慣として固着した恐れの二つがあります。
しかし、ACでない人にとっては、そんな話は理解できません。
それで当然の反応として「昔のことは昔のこと。そんな昔のことにこだわっていないで、今の自分をなんとかすべきではないのか?」という言葉が帰ってきます。
この言葉を聞いて、傷つくACが多いようです。

②根っこを取り除くのは『親替え』による

ACの恐れが強力なのは、思考習慣として固着しているからだけではありません。
心の中に依然として自分をさばく養育者がおり、その養育者が新しい恐れを次々に生み出しているのです。
ですから「恐れを根本から絶たなきゃダメ」なのです。
その手段は親替えです。

自分が自分自身の親になるのです。
そうして心の中から、古い養育者に出ていってもらいます。
そうすることによって怖くてたまらなかった親が「どこかのおっちゃん・どこかのおばちゃん」になります。

親替えと聞くと、何か大層なものを想像しがちですが、そうではありません。
心が健康なの人は、自然に親離れをします。
親も子離れをします。
しかし、心が病的な親はいつまでたっても子供を支配しようとしますし、子供もいつまでたっても親に支配されたままです。
心が健康な人が自然に行うことをACは意識的に行います。
これが親替えです。

4. 感情と過去の記憶のかかわり

ACにとって「過去のことをなかったこと」にはできません。
もしそれをしたらACにとっての自殺行為となります。
なぜならACは過去の記憶を否認・抑圧・合理化しているからです。

現在の自分を改善しようとするなら、「感情を感じない」とか「感情を表すことができない」という点を何とかする必要があります。
しかし感情というものは事実に付随するものです。
その肝心要の事実を「そんなことはなかった」と否認したり、「どの家庭でもあること」と合理化していては、感情を感じるはずがありません。
感情を感じようとするならば、どうしても過去の事実を掘り起こしてでも思い出す必要があります。

5.どうやって恐れに対処し、思考習慣を変えていくか?

具体的方法は人々に敬意をもって接することです。
なぜこれが恐れを克服する最も有効な方法なのでしょうか?
それは私たちACは普段から無意識に「人は私を傷つけるのではないだろうか?私は人が怖い」と思っています。
この恐れに対して正面から向き合うのは、あまり賢い方法ではありません。
迂回(うかい)作戦によって勝利を勝ち取ります。
他人が良い人かどうかを気にする暇があったら、自分自身が相手にとって善い人となることに全力投球するのです。
敬意をもって接することに全力投球している時、私たちは恐れを感じている暇がありません。
こうやって私たちは自分の中にある恐れに打ち勝つことが出来ます。

ACにとって、恐れは取り除かれるものではなく、乗り越えていくべきものです。
今日一日だけ、恐れという山を踏みしめて歩んでいきます。
そうしたら、(恐れを乗り越えていくという)今日一日分の自分の仕事を果たし終えたことになります。
そのような営みを続けていくと、恐れは段々と小さくなり、ついには恐れが取り去られる日がやってくるのです。

◎平安と祝福を祈っています。

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