ひきこもりの原因と、たった一つの支援の仕方

今日は「1000日目の青空〜ひきこもりの子供と話せるようになるために〜」(石和実著)をご紹介します。

普通、ひきこもりというと若い人を思い浮かべますが、著者がひきこもっていたのは30歳から33歳までの3年間でした。

1.ひきこもりとは何か?

「何らかの理由で、社会に馴染めず、仕事につけず、人間関係をつくることが難しいために、生活の殆どを自宅でしか過ごせずに苦しんでいる人」

社会と関係を持てないのではないかと恐れている状態。

ひきこもりの皆さんは、表面的には甘えているように見えるかもしれませんが、実は恐れに対して立ちすくんで動けないのです。

2.著者のひきこもり体験

著者である石和実さんは高校のときから人間関係を築くことに難しさを感じておられたそうです。

著者は、どの会社に勤めても同じように体を壊し、心を病み、辞めてしまうことを繰り返します。

それは周りの人からは理解されにくいことだったようです。

なぜなら外面(そとづら)が良く、人間関係に気を使っていたからですが、実は人間関係に気を使うということ自体が体を壊す原因になっていたのです。

会社を退職後、病院の心療内科で不安神経症と診断されました。

そうこうしてうちに次第に病気は重くなり、不安神経症は中度のうつ病になり、中度のうつ病から重度のうつ病へとますます悪化していきました。

あまりの病状の酷さのために統合失調症とまで診断されてしまうほどでした(これはのちに誤診とされました)。

著者は10の会社に就職し、病気になりを繰り返したあとで絶望し、ひきこもりになりました。

このようにひきこもりは甘えが原因でないのは明らかです。

ひきこもりの真の原因は恐れです。

問題行動の原因は愛情不足ではなく、勇気をくじかれているから

3.支援の仕方を考える前にやるべきこと

親御さんは自分の子供のひきこもりに対してどのように振る舞えばよいのでしょうか?

どのようにアプローチすればよいかを考える前に、まず子供の置かれた状況を考えます。

ともすれば「何を話しかけたらいいですか?」という親御さんのご質問の裏にはインスタントに解決を図りたいという安易さが現れていることがあります。

著者は引きこもっていた期間中、ずっとネットをやっていました。
動画サイト、掲示板、無料でできるゲームなどです。

それは何も考えないためにやっていたのです。

著者は『一日も早く死ななければならない」と考えましたが、死にきれず結果としてひきこもりを選ばざるを得ませんでした。

ですから「引きこもるなんて、親に金がある子供しかできないことだ」などと安易に批判するのではなく、「ではどうしたら良いのか」という発想が必要です。

4.ひきこもりの人は社会が恐い

引きこもっている理由は社会が恐いからであるとあると、著者は述べます。

やはりここでも「恐れ」が原因になっているのかと、ありのパパは合点(がてん)することです。

①「怖くない」と説得するするのは逆効果

恐いのは当人であり、怖くないのは説得している人です。

この関係では感情の交流が起こりえませんから(共感性の欠如)、相手には何も伝わりません。

②まず第一に「こわい」と感じている相手の感情を認める

ありのままを認めるというのは、一見簡単なように見えます。
しかし、やってみると難しいことに気が付きます。
なぜなら、それは現状をそのまま受け入れることを意味しているからです。

親は子供に対して「あぁなって欲しい。こうなって欲しい」という希望があります。
その希望をみんな捨てて、目の前にいる子供の現状を受け入れるということは決してたやすくはありません。

しかし、これをやらないと(子供のありのままを受け入れないと)子供が良くならないと思うので、清水(きよみず)の舞台から飛び降りる覚悟でやるのです。

5.ひきこもりには当事者が三人いる

①社会と、当人と、当人の親

社会はなかなか変わるものではありません。
しかし、親が変われば必ず子供は変わります。
(ここで言う『変わる』とは、変わったふりをすることではありません)
そうしたら状況を改善することが可能です。

手放して、あとは神様にお任せする生き方の勘どころ

②夫婦の片方だけでなんとかしようとしない

片方が無責任な場合は、第三者の介在を入れる必要があります。
しかし、その場合でも第三者と親は対等の関係を維持しなければなりません。

言葉を変えていうと「親は第三者に対して依存的になってはならない」ということです。

はるか以前にカウンセラーが『子供の言うとおりにしてください』と言ったのを真に受けて、子供が暴力を振るうままにさせていた親が、ついに耐えきれなくなり野球のバットで子供を殴り殺してしまうという事件がありました。

これはカウンセラー(介在者)と親御さんが対等の関係でなく、依存的な関係になっていたことも、破滅的な終わり方をしてしまった原因の一つです。

共依存感情と支配欲求は姉弟の関係にあります。

◎現在、著者はひきこもりカウンセラーとして活躍されておられます。
文字通り『明けない夜はない。終わらない試練はない』ということを思わされます。
皆さんの平安と祝福を祈っています。

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