ご自分が単なる大酒飲みなのか、それともアルコール依存症なのかの判断は難しいです。
なぜなら、否認という問題があるからです。
なかには否認したまま死にゆく方もおられます。
同様に怒りの爆発という問題も難しさがあります。
「誰だって、怒るときあるよね?」このような言い訳を私たちは当たり前のように耳にします。
今日は皆さんとご一緒に、依存症かどうかを見分けることのできるいくつかの印を見ていきます。
この印の存在を知っておくと、自分が、あるいは自分に関係する人が、依存症なのかどうかを判断する助けになります。
1.ふっと楽になる感覚
ありのパパは、怒りを爆発させたときに心の中で「ふっと楽になる感覚」を感じました。
それは「怒りを爆発させているときだけ、本当の自分でいられる」という感覚でした。
あとから12ステップの勉強をすることになったとき、アルコール依存症者にも、酒を飲んではならないにもかかわらず、最初の一杯という狂気に身を委ねたとき、「ふっと楽になる感覚」があると教えられ、自分にもそれと全く同じ感覚があると知りました。
このアルコール依存症者と同じ感覚を感じたことにより、「自分はまちがいなく怒り依存症だ」と認めざるを得ませんでした。
それで、より一層本腰を入れて、12ステップを学ぶことになりました。
2.長期間にわたって、それなしで生活できる
たとえばアルコール依存症者ならば、何回も「もう金輪際、酒は飲まない」と決心します。
しかし、日が暮れるまでにその決心を保つことさえ難しいのです。
今朝決心したのに、夕には「今日ぐらいいいだろう」という狂気にいとも簡単に支配されます。
これが単なる大酒飲みならば、「もう飲まない」と決めれば、本当に飲まない生涯を送ることが可能です。
怒りの爆発という問題も、ギャンブルや買い物依存も皆おなじです。
3.病気の症状が徐々に進んでいないか?
アルコール依存症ならば、ブラックアウトする感覚がだんだん短くなります。
そしてついには飲むたびに酔いつぶれるようになります。
単なる大酒飲みならば、このようなことはありません。
病気が進むということがないのです。
いつ飲んでも同じように飲むことができます。
このような言い訳があります。
「たまには失敗することがありますが、だいたい正常に飲めています」
あのね〜(笑)
このような言い訳をしている時点で、すでにその人は病気です。
ありのパパも怒りの爆発の間隔が徐々に縮まっているのを感じました。
それで「これはなんとかしなければならない。これではまるでキチガイのようだ」と思い、回復に本腰を入れることになりました。
◎依存症かどうかの印は「ふっと楽になる感覚」があるかどうか、それなしで長期間にわたって生活できるか、病気の症状が進んでいないか、の3つということになるようです。
平安と祝福を祈っています。