ステップの1から3は決心するステップと言われます。
しかし、決心しただけで目的が達成されるなら苦労はありません。
リカバリー・ダイナミクスは12ステップを三つに分けて考えます。
ゴール1→問題は何か?
ゴール2→解決は何か?
ゴール3→回復とは何か?
〇処方箋をもらっただけでは治らない。
処方箋に沿った行動をするとき、回復がある。
(今日の記事は第8回RDデイケアセンターセミナーで行われた講義の再録です。)
目次
1.問題は何か?(ステップ1)
①アレルギーとは何か?
何かの物質が身体に入ったときに、普通の人には起きない反応が起きる。
アレルギーとは渇望現象のことであり、渇望現象とは「もっと欲しいと思うこと」です。
②強迫観念とは何か?
やめたいという考えを普段は持っているが、ある瞬間にそれ以外の考えが頭の中を支配するようになること。
アダルトチルドレンの場合ですと、「承認を求めないぞ」と普段は思っているのですが、ある瞬間に病的な承認欲求のスイッチが入ってしまうことです。
2.解決策は何か?(ステップ2)
解決策は二つあります。
それは共同体からの助けと支え、そして霊的目覚めです。
①共同体とは?
そこは言葉が不要な共感があるところです。
また、共通したやり方(12ステップ)で解決を見いだしている人たちの集まりです。
②霊的目覚めとは何か?
それは回復するのに十分な人格の変化です。
12ステップに取り組むなら与えられると約束されています。
「簡単な霊的道具一式」とは12ステップのこと。
3.なぜ私たちと神との間に障壁があるのか?(ステップ3)
人間には欲求がありますが、その欲求は神から与えられたものです。
しかし、自己意志に基づいて生きるとき、自己意志は暴走しがちです。
その結果、神との間に障壁が出来てしまいます。
その障壁が恨み、恐れ、罪悪感・後悔なのです。
利己心の第一の現れは恨みです。
問題は内側から始まって外側にあらわれます。
正直に見つめるだけで恨みの9割はなくなると言われています。
それでも恨みがなくならない場合は、その人のために28日間連続して祈ります。
4.棚卸し(ステップ4)
ステップの3で私たちは「自分の意志と生き方を自分なりに理解した神に委ねる決心を」しました。
しかし委ねるためには障害があります。
この障害をつき崩さない限り、私たちが委ねることは実際には不可能なのです。
その障害は何なのかを突き止めるのがステップ4の目的です。
5.棚卸表をもう一人の人に見てもらう(ステップ5)
雑草を取っても、根っこを取り除かない限り、繰り返し感情問題に悩まされることになります。
ビックブックには「このステップを避けて通れば、飲酒の問題は克服できない」と記されていますが、これは「飲酒の問題」を「感情の問題」「ACの問題」「性の問題」と言い換えても全く同じことが言えます。
〇自己開示を避けると再飲酒(スリップ)してしまう。
◎もう一度、12ステップを自分の中でブラッシュアップしたいものです。
平安と祝福を祈っています。