どんな人にも他者に対して埋め合わせすべきことがある

今日は皆さんとご一緒に「埋め合わせ」について考えます。

1.埋め合わせしなくてもよい人はひとりもいない

AC(アダルトチルドレン)であるありのパパは、父からは恐れを、母からは不正直を刷り込まれました。
このことによって自分は被害者であるという自己認識が心のどこかにありました。

それで、ステップの8と9の埋め合わせするとき、スポンサーに「お父さんとお母さんにどのような形で埋め合わせをすることが出来るでしょうか?」と聞かれたとき、内心では「埋め合わせをするのは親のほうではないでしょうか?」と考えたありのパパです。

しかし事実はそうではありませんでした。
やはり私も親に対して迷惑をかけたし、罪を犯しました。
ですから親に対しても埋め合わせする必要がありました。

2.埋め合わせとは何か?

①埋め合わせは謝罪ではない

「埋め合わせとは何ですか?」と質問されて皆さんはなんとお答えになりますか?
ありのパパは即座に「土下座(どげざ)」と答えた大馬鹿者です(笑)。

謝罪とは相手の赦しを引き出すのが目的です。

それだと相手が許してくれるまで埋め合わせは完成しないことになります。
しかし埋め合わせ作業を完成させるのに相手の赦しは必要ありません。

②遺憾(いかん)の意を表すこと

遺憾の意は土下座でないのはもちろん、謝罪でさえありません。
埋め合わせとは只々(ただただ)遺憾の意を表すことです。

「私」が迷惑をかけた人々に遺憾の意を表すところまでが埋め合わせの範囲です。
埋め合わせに相手の赦しは必要ありません。
これが謝罪と、12ステップが教える埋め合わせの違いです。

3.埋め合わせの具体なやり方

①埋め合わせは棚卸し表を用いる

棚卸しに使った表を埋め合わせに用います。
どのような形で埋め合わせを行うか、死んだ人はどうするのか、埋め合わせすることによって新たに人を傷つける危険はないか、などを「もう一人の人」と一緒に検討します。

② 埋め合わせは機会あるごとにやろう

ある方は「あの人に埋め合わせしなきゃな」と考えながら電車に乗っているとき、目の前にその当人が現れたそうです。

とっさに「逃げようか?」と思ったそうですが、はっと我に返って「これは神様のお導きだ」と捉え直したそうです。

そして勇気を出して、その方のところに行き、その方とご自分との間にあった問題についてお詫びをし、返済のお約束をされました(その方に借金があったようです)。

③ありのパパの埋め合わせ

虐待をした父とそれを見てみぬ振りをした母ですが、良いことも一杯してくれました。
(だからと言って帳消しになるわけでもありませんし、して良いわけでもありません)

そして私も両親に対して迷惑をかけたし、罪を犯しました。
私自身が回復するためには、私が家族に掛けた迷惑に対しては埋め合わせする必要があります。

現在、母親は介護施設に、姉たちは精神病院に入院しています。
埋め合わせとして、母は毎月一回面会に、姉は2ヶ月に一度面会に訪れています。

これが私にとっての埋め合わせです。

◎皆さんも埋め合わせすることによって人間関係が改善するのを体験されますように。
平安と祝福を祈っています。

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