(2020/10/16記事更新)アダルトチルドレンが回復しようとして12ステップに取組むと大きな壁にぶつかります。
それは自己受容の欠如と否認です。
この記事は自己受容する方法と否認を解除する方法について解説しています。
1.12ステップに取り組もうとする人は自己受容が大事
12ステップに取り組もうとする人は『自己受容』していることが大切です。
なぜなら100の内99が悪くても存在そのものは善いものであり、神に受け入れ愛されていることが体験的に分かっていないと棚卸し作業がうまくいかないからです。
ある人は「棚卸しをやっていると自分には価値がない。こんな自分は死んだほうがよいと思った」と言われました。
それは自己受容してなかったことが原因です。
ですから「カウンセリングなんかしても意味ない。12ステップだけをやればいいんだ」という考えは全くの的外(まとはず)れです。
2.カウンセラーの選び方
カウンセリングには幾つかの流派があります。
これらの流派を分けているのは何かというと「治るとはどういうことか?」という問いに対する答えです。
たとえばロジャーズが創始した来談者中心療法ですと、治るとは「自己一致した状態になること」と考えます。
これは自己一致していないことが問題の原因であるという認識によります。
では自分の問題は何かを知って、その問題に対する答えが用意されているカウンセリングの流派を選べば良いということになりますが、これは実際には実行不可能です。
なぜなら問題が解決される前の段階で自分の問題がなんであるかを明確に認識できている人などいないからです。
それではどうしたら良いかというと、お試しで何ヵ所かのカウンセラーを回ってみるのが良いでしょう。
時間がない人は電話で話を聞いてみるのもいいでしょう。
もうひとつは12ステッププログラムに理解をもっているカウンセラーを選ぶのが良いということです。
これはカウンセリングを受けているときは「アダルトチルドレンなんていう病気はない」と言われ、ミーティングに出席しているときは「私はACからの回復を目指しています」と言っていると、自分が混乱してしまうからです。
3.否認を解除するにはミーティングに出席するしかない
アダルトチルドレンの方と話していて感じるのはとても否認が強いということです。
親に対して恐怖心を持っているのが他人には明らかであるのに真顔で「私は親に対して恐怖心を持っていません」と言ったりします。
ありのパパ自身も「ACの13の問題行動」を読んだとき「自分には当てはまらない」といけしゃあしゃあと思ってしまいました。
否認システムとでも呼ぶべきものがACにはありますが、この否認システムのスイッチをオフにする方法がひとつだけあります。
それはミーティングでほかのACの幼年期の話をお伺いすることによってです。
ありのパパも何回も他のACの話を聞くことによって否認スイッチがオフになる体験をしました。
それまでは自分の幼年期・少年期の体験などはありふれたホームドラマみたいにどこにでもあるものだと思っていました。
それがほかのACの分かち合いを聞いていて「自分もそうだった」と抑圧していた過去の記憶が戻ってきました。
その有り様(ありさま)は、まるで白黒の画面がカラーの画面に変化していくようでした。
思い出さない限り、回復もあり得ません。
自分の過去などありふれたものであると思っている人が、どうして回復することができるでしょうか?
自分の幼年期は虐待や養育放棄などの機能不全家庭に特有の問題があったということを認める人だけが、回復を手にすることができるのです。
◎回復と平安と祝福を祈っています。