(2020/08/19記事更新)癇癪持ちが怒りを爆発させるのは正義心が強いからでもなく、単に怒りやすい性格だからではありません。
この記事は癇癪持ちが怒りを爆発させる二つの理由を明らかにし、怒りの爆発の程度に応じての対処法を解説しています。
目次
1.癇癪持ちが持っている二つの見当外れの思い込み
①怒りを感じたら、その怒りを爆発させてもいいと思い込んでいる
癇癪持ち(怒り依存症者)は「自分が怒りを感じたら、怒りを爆発させても良い。そうするのはある意味当然である」と思い込んでいます。
心が健康な人で、これが真実であると考えている人はいません。
ただ怒り依存症者だけが、このように考えています。
②他の人も自分と同じように怒りを感じていると思い込んでいる
お恥ずかしいことにありのパパ自身も天才的な勘違いをしていました。
それはすべての人がありのパパと同じように、怒りを感じているのだが、それを表に出さないだけだと思い込んでいました。
それがある時に、ほとんどの方はイラッとすることはあっても「そういうこともあるさ」と受け流してしまうのだという事実に気づいたとき、大変驚きました。
今振り返って当時のことを思うと、自分だけが心の中で「この野郎~!」と怒り、世間体(せけんてい)が悪いので何でもない振りをしていたのかと思うと笑えてきます。
これがほんとの一人芝居というやつです(笑)。
2.単なる癇癪持ちと怒り依存症
この問題は微妙です。
なぜならご自分から「私は病気です」とお認めになる方は少ないからです。
たとえばアルコール依存症はとても否認が強い病気です。
まわりの人からすると、どうみても病気に見えるのに当人は「いや私はただの大酒飲みに過ぎない」と強弁します。
自分のことを単なる大酒飲みであると定義している限り、回復の営みに向かうことはありません。
「自分は病気だ。しかもこの問題の本質は『私が無力』というところにある」と認めない限り、回復のチャンスはありません。
3.カウンセリング的アプローチと12ステッププログラム
①単なる癇癪持ちならカウンセリング的アプローチが有効
癇癪持ちとは自分の思い通りにならないと感情を爆発させてもよいと間違った思い込みを持った人々のことです。
この場合は原因を取り除くことが解決方法になります。
a.自分が不当に扱われているという間違った思い込みをもっていることを理解する
b.怒りを感じるのと怒りを爆発させるのは違うことであるのを理解する
このふたつが解決すれば単なる癇癪持ちであれば問題は解決するでしょう。
②怒り依存症と言わなければならないレベルなら12ステップ
これはどのような状態かと言えば、自分の中で怒りを感じるのと、それを爆発させるのがほとんど同時の状態です。
また怒りを爆発させてはならないと分かっているにもかかわらず、いざその場になるといとも簡単に怒りが爆発してしまう状態です。
こうなってしまうと自分ではコントロール不可能です。
カウンセリング的アプローチは徒労(とろう)に終わり、どのように自己理解を深化させたとしても怒りの爆発に対しては効果がありません。
心の中には常に「怒りを爆発させちゃえばいいんだよ」という抗(あらが)いがたい力が働き、その力に打ち勝つことは決してできなくなります。
これを『狂気』または精神面での強迫観念と言います。
このような状態になってしまえば、無力を認めることからスタートする12ステッププログラムに取り組むことだけが、解決の道になります。
【まとめ】
どうぞ、これを読まれる皆さんが自分はどのレベルにあるのかを正直な心になって見つめられることを願っています。
◎回復と平安と祝福を祈っています。