依存症の渇望現象に12ステップは効果がないとはどういうことか?

(2020/07/13記事更新)依存症から回復するとは強迫観念が教えるウソにだまされなくなることです。
渇望現象に対しては効果がありません。
この記事はそのことについての読者の質問に答える形で解説しています。

        

1.ご相談内容

「12ステッププログラムは肉体面での渇望現象には効果がありません。ただ精神面での強迫観念に対して効果があるのみです。」とは、どいうことでしょうか?

渇望現象にも12ステップは有効だと思っていたのですが。

また「ステップの1で私たちが無力を認めたのは精神面での強迫観念と肉体面での渇望現象に対してです」とあることと、どのように整理付けしていけばいいのか、どうも初心者でまだよく合点がいかないのですが。

お教えください。

        

2.相談へのお答え

こんにちは、ハウスウォッチャーさん。
ご質問をくださり、ありがとうございます。
私の答えることのできる範囲で答えさせていただきます。

①用語の用い方のちがい

各団体によって「強迫観念」と「渇望現象」をちがった意味で使っていることに注意が必要です。
ありのパパが使っている用語法は「依存症からの回復を目指す施設」(中間施設)で使っているものです。
具体的にはRD(リカバリーダイナミクス)と呼ばれる12ステップです。

依存症からの回復を目指す施設では様々な依存症の方々がおられます。
薬物依存症者も買い物依存症者も感情と情緒に問題を持っている方もおられます。

AA(アルコール依存)における用語の使い方とGA(ギャンブル依存)・SA(性依存)における用語の使い方は微妙に異なっています。
SAでは渇望(現象)という言葉を、RDの用語法における強迫観念という意味で使っています。

しかしRDでは混乱を防ぐために、みながRDの用語法に従っていました。

このブログにおきましても、どなたがお読みになられるか分かりませんので汎用(はんよう)性のある用語の使い方をしています。

②渇望現象にも12ステップは有効か?

「『12ステッププログラムは肉体面での渇望現象には効果がありません。ただ精神面での強迫観念に対して効果があるのみです』とは、どういうことでしょうか?渇望現象にも、12ステップは有効だと思っていたのですが」

渇望現象とは一回やり始めたらその行為を止めることができないことを指しています。

強迫観念とは初めの一回をやってはいけないと分かっているのに見え透いた言い訳をすることです。

アルコール依存症の方々が文字通り命を掛けて12ステップを完成させました。
その人たちが「いくら12ステップに取り組んで回復を果たしたとしても、最初の一杯を飲んでしまうとやっぱり昔のようにブラックアウトするまで飲み続けてしまう」ことを自分たちの体験を通して語っているのです。

それで私たちはその体験をそのまま受け止めています。

「回復を維持するためには、最初の一杯を絶対に飲まないこと」

これが回復のキーワードです。

        

3.無力を認めることと回復との関係

「『ステップの1で私たちが無力を認めたのは精神面での強迫観念と肉体面での渇望現象に対してです』とあることと、どのように整理付けしていけばいいのでしょうか?」

無力を認めることと回復とは直接関係がありません。
回復に直接関係があるのは自分を超えた大きな力です。
この自分を超えた大きな力を信じるようになるために自分の無力を認めます。
ステップの1と2はセットになっているとはこのような意味です。

無力を認めることが直接的に回復に繋がると考えるとどうなるでしょうか?
「無力を認めてやったんだから回復させろよ!」となる危険はないでしょうか(笑)。

回復は無力を認めた私たちがするのではありません。
それは論理矛盾ですね。
そうではなく回復は自分を超えた大きな力がさせてくださいます。
自分を超えた大きな力を直付(じかづ)けで信じるために自分の無力を認める必要があるのです。
ちょっとでも自分の無力を否認する心があると、それがゴミとなって神とピタッとくっつけなくなってしまうからです。

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◎回復と平安と祝福を祈っています。

        

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