(2020/06/03記事更新)怒りの爆発を嗜癖として使うのは怒り依存症者です。
しかし怒りを頻発に爆発させる人でそのようにご自分を認識している人は稀です。
この記事は怒り依存症の回復の方法を解説しています。
1.周りの人が持っているイメージと自分自身が持っているイメージ
他人が思っている自分のイメージと自分が思っている自分自身のイメージとは異なることが多いものです。
大概の方は「そんなことない。自分自身のイメージと他人が自分に持っているイメージは似たようなもののはずだ」と思っておられます。
ありのパパが自分自身に対して持っているイメージは「静かな人・おとなしい人」というものでした。
ですから間違っても自分が癇癪持ちだなどと考えたことはありませんでした。
しかし振り返って思うことは、ありのパパは小さいときから癇癪を爆発させていたということです。
ある時にある方から「ありのパパさんは怒ったら怖いよね」と言われました。
その時にありのパパが心の中で思ったことは「何言ってるの!私はあなたに対して怒ったことなどないし、あなたの前で他の人に怒ったこともないでしょう」というものでした。
これは事実ではありましたが、真実ではありませんでした。
この方はありのパパの心の中の真実を見抜いていたというほかはありません。
2.単なる癇癪持ちと怒り依存症のちがい
今から思うと、大酒飲みが知らない間にアルコール依存症に移行してしまうように、癇癪持ちが知らない間に怒り依存症に移行していたようです。
ではいつ依存症に移行したかというと、それははっきりとは分かりません。
気が付いたら依存症になっていたという感じです。
3.怒り依存症だと気づいたら、どうするか?
依存症になった今は怒るのを一切止めてしまいました。
なぜなら怒ることが怒りを爆発させるきっかけになるからです。
ある時、駅の売店で店員さんを大声で怒鳴りつけていた中年の男性がいました。
その男性の怒り方が怒り依存症の人特有の怒り方だったので注意しようと思いました。
しかし注意しようとした途端、自分の中に[怒りの爆発の波]が押し寄せてくるのを感じましたので、すぐにその場を離れました。
その時、心の中で「あ~あ、もう人を注意することさえできなくなったのか」と感じました。
しかし「考えようによっては、どんなときにも怒らないなんて聖人みたいで良いではないか(笑)」とポジティブに捉える自分もいました。
何事も考えようです。
アルコール依存症者だって、これから死ぬまで酒を飲まないで済むことを考えるなら、一体いくら酒代を節約できるか分かりません。
アルコール依存症になったこと自体はつらく悲しいことですが、ものは考えようです。
4.怒り依存症者は健常者のように怒ることが可能か?
不可能です。
これはあたかもアルコール依存症者が「私はもう治ったから、普通の人と同じように酒を楽しむことができる」と言うのと全く同じです。
このようなことを言う人はアルコール依存の地獄の入り口に立っているのです。
『依存症は治らない病気。しかし回復は可能。だから回復に専心しよう』
これが依存症からの回復を目指す人々のスローガンです。
依存症には依存症からの回復の仕方というものがあり、それに従わないことは依存症者にとって文字通り命取りになります。
5.怒りの爆発は12ステップで解決が可能
感情・情緒に問題をもつ人々の自助グループにEAがあります。
EAのミーティングに行かれると、そこでは様々な感情・情緒の問題を持っている方々の体験を伺うことができます。
体験談を聞くことによって、大きな支えと助けを受けることができます。
「なんだ!この問題で苦しみ悩んでいるのは自分だけじゃなかったんだ」というわけです。
もう一つの解決策である『霊的目覚め』は12ステップに取り組みさえするなら与えられると約束されているものです。
霊的目覚めとは回復するのに十分な人格の変化です。
回復とは、問題行動が止むこと、心が満たされること、自由に生きられるようになること、人々にとって有用な存在となること、可能性を追求する人生を送れるようになることを意味しています。
共同体(自助グループ)から受ける『支えと助け』と、12ステップに取り組むことによって与えられる『霊的目覚め』が、ふたつの解決策と呼ばれているものです。
どうぞ、癇癪持ちで悩んでいる方がおられましたら、一刻も早くこの問題から解放されますようにと願っています。

◎回復と平安と祝福を祈っています。