(2020/04/13記事更新)依存症者やアダルトチルドレンがただ単に嗜癖を使わないようになるだけでなく、無限に成長していくために必要なことが五つあります。
この記事はその五つを具体的に解説しています。
1.依存症者とアダルトチルドレンの問題は何か?(ステップ1)
本当の問題は何なのかを突き止めることが大切です。
実はご自分が「何に困っているか」ということが分かっていない場合が多くあります。
たとえばアルコール依存症者は「飲んでも大丈夫」という嘘・真実でないことを信じています。
薬物依存症者は「誰にも迷惑掛けてない」と寝言のようなことを言います。
買い物依存症者は「私はストレス解消の手段がこれしかないから」と言い訳がましく言いますが、買い物自体がストレスの原因になっていることから目をそらしています。
これが依存症と(疑似依存症と言われる)アダルトチルドレンの特徴です。
2.回復するための信じる能力は誰にでもある(ステップ2・3)
人間の意志はとても大きな力を持っています。
地球上に存在する多くの物は人間の力によって作られました。
しかし私たちの真の問題は、このような大きなことを成し遂げることのできる意志の力をうまくコントロールできないところにあります。
本来は神の力によって自分の意志をコントロールさせるべきだったのです。
キリスト者であっても、自己意志を神にコントロールさせていない方が多くおられます。
その理由は、神にコントロールしていただく方法を知らないというところにあります。
強迫観念は決して無くなりません。
何年経とうと決して無くなりはしない強迫観念を神に委ね続けることを教えているのがステップ3というわけです。
3.日々の棚卸しの目的は回復し続けること(ステップ10・11・12)
それは元に戻らないためです。(バックスライド)
ステップ10まで取り組むと強迫観念が止みます。
アルコール依存症者ですといつのまにかアルコールの問題が取り除かれているのに気づきます。
アルコールの問題そのものと戦うのではなく、自分の内面を変える取り組みをしていくときにアルコールの問題が取り除かれます。
ですから「こんなことをして何になるんだ!」と思うことがあっとしても疑わず日々の棚卸しをお続けになることです。
○捧げたものが良きものとなって戻ってくる
ステップの11はステップの3とセットになっています。
ステップの3で自分の意志を神に明け渡すと、ステップの11で神の意志が示されるようになります。
その神の意志を受け取る方法が祈りと黙想です。
日中にスポットチェック(日々の棚卸し)を行い、夜寝る前には黙想を行います。
黙想とは心を空っぽにすることではなく、真剣に考えることです。
4.依存症者やACが無限に成長するために必要なのは問題の当事者意識
自分はエゴイストではないと大抵の人は思っています。
しかし「自分はかわいそうな被害者」であるという意識から抜け出すことが回復と成長にとって大切なことです。
断酒会ですと、アルコール依存症者の家族の方も出席されます。
そして家族がアルコール依存によってどれだけ苦しめられたかを話すのをじっと聞きます。
このことによって自分は問題の当事者であったことに気づきます。
これに対して当事者のみの参加に限定される12ステップグループは自分がどれだけ苦しんだかという被害者性だけが当然のように強調されがちです。
ACにしても家族に迷惑を掛けた部分は必ずあるものです。
それにもかかわらず自分は100%の犠牲者であり被害者なのだと思い込んでしまう危険があります。
しかしそんな100%の犠牲者など、どこにもいません。
被害者意識を捨て、問題の当事者意識を持つことが回復と成長のためには必須です。
○どうやってメッセージを伝えるか?(ステップ12)
まず問題を分かち合います。
解決策を提示するのはその後です。
常にステップの1と2を関連づけて話をすることが重要です。
そうすると相手の興味と関心を引くことが出来ます。
無限に成長する秘訣、それは自分の嘘を見破ること、日々の棚卸しを続けること、祈りと黙想を行うこと、メッセージを他の仲間に伝えること、被害者意識から問題の当事者へと移行していくことの五つであるようです。
◎回復と平安と祝福を祈っています。