(2020/02/14記事更新)AC特有の強迫観念とは「ACの問題」と呼ばれるものに書かれてあり、全部で13個あります。
この記事ではどのようにしてACの問題から回復していけばよいかを解説しています。
1.アダルトチルドレンと依存症は同一の構造を持っている
依存症の問題は二つあり、それは強迫観念と渇望現象です。
このアルコール依存症者が持つ構造がACが持つ構造と非常に似通っており、その故にACは疑似アルコール依存症者(パラアルコホーリク)と呼ばれます。
この記事を書いているありのパパは怒りの爆発・性依存・ACと三つの依存症を持っています。
このうちの怒りの爆発などの問題は比較的速やかに回復しましたが、ACの問題は全くと言っていいほどに変化していませんでした。
そこである時からACの回復に本腰を入れて取り組むことにしました。
2.アダルトチルドレンの統合作業
どのようにしてACの問題から回復するかというと、ACの問題リストとか『洗濯物リスト』と呼ばれるACの問題行動をあげたリストから一つを取り出し、その特徴に一定期間自覚的に取り組むことによってです。
どれから取り組んでもよいのですが、もっともご自分が自覚しているものから取り組むのがよいでしょう。
ある程度回復できたと感じたら、次の問題に取り組みます。
取り組む順番は芋づる式に取り組むやり方と順番に取り組んでいくやり方があります。
最初は芋づる式が良いと思われます。
ありのパパの経験を例にすると、ACの問題の12番目の「病的な見捨てられ不安」に取り組んでいると、6番目の「行き過ぎた責任感」の背後に病的な見捨てられ不安があることを気づかせられました。
自分の心の中を見ると、確かに「自分はこのことに関して落ち度がないように完全でないと失格者となってしまう」という恐れがありました。
この失格者となることを恐れるのは、見捨てられ不安が自分の中にあるからにほかなりません。
なぜ見捨てられ不安が自分の中に巣くうようになったのかと言えば、それはやはり少年期の体験に求められるでしょう。
ありのパパは少年期に養育放棄を特徴とする機能不全家族で過ごしました。
このような家庭で育った者が成人すると往々にして「養育放棄されたのは自分に問題があるからだ。だ・か・ら、自分は完全でなければならない」という行動様式に支配されるようになります。
ありのパパはその典型例だったわけです。
問題の核心は成人してからも無意識にそのような考えに従って生きてきたというところにあります。
このようにして次から次へと統合作業を行っていきます。

3.親替えの具体的方法
解決の処方箋(しょほうせん)は何でしょうか?
それは親替(おやが)えすることです。
親替えとはおもにキリスト教カウンセリングで使われる言葉ですが、ACoA(ACの自助グループの一つ)でも教えられていることです。
人は成人するにつれて次第に養育者から精神的・心理的・経済的独立を果たして行きます。
しかし何らかの原因で(たとえば養育者への恨みや恐れ、養育者からの支配・コントロールなど)養育者からの自立が果たされない場合があります。
このような場合には意識的・自覚的に自立を図っていく必要があります。
これを親替えと呼びます。
親替えの作業を日々の営みの中でどのように実践していけばよいでしょうか?
それはまず日毎の祈りと黙想の時間に「神は私を決してお見捨てになられない。だから私も私自身を決して見捨てない」と宣言し、確認します。
次に日々の生活の中で、行き過ぎた責任感のスイッチが入りそうになったら、その背後には病んだ見捨てられ不安があることを知って、自分自身に向かって「人は私を見捨てるかもしれない。しかし神は私を決して見捨てられない。だから私も私自身を決して諦(あきら)めない」と言ってあげるのです。
このような営みを繰り返すことによって、強迫観念のスイッチが入りにくくなります。
私たちアダルトチルドレンはこのようにしてACの13の問題行動に取り組みます。
ご一緒に回復の道を歩んでまいりましょう。
◎回復と平安と祝福を祈っています。
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