(2020/01/20記事更新)「ACからの回復を願って自助グループに参加しているが、自分が回復しているかどうか分からない」という方はおれらませんか?
この記事では何がどうなったら回復したと言えるのかを明らかにし、回復の方法を解説しています。
1.アダルトチルドレンは疑似依存症者(パラアルコホーリク)
疑似依存症者とはアルコール依存症におけるアルコールのような明白な嗜癖を持たないが、依存症の二つの問題である強迫観念と渇望現象を持っている人のことです。
もう一つはACはアルコール依存者と精神構造が非常に似通っており、ACはたまたま依存症になっていないだけの人という意味があります。
このアダルトチルドレンの特徴はACから回復していこうとするときに大きな障害になります。
物質依存であるアルコール依存や薬物依存なら、酒を飲まない・薬物を使わないという明確な基準があります。
行為依存であるギャンブル依存や買い物依存なら、決して賭け事に手を出さない、クレジットカードを使わない、借金をしないという基準があります。
しかしアダルトチルドレンにはそれに当たるものがありませんから、良くなっているのか、なっていないのか、何年経ってもはっきりしないという何とも情けないことになりがちです。
2.アダルトチルドレンが回復しているかどうかの明らかな基準
「ACの問題」と呼ばれるアダルトチルドレンの特徴を述べた一覧表があります。
アダルトチルドレンとはACの問題行動を嗜癖として使っている依存症者のことです。
・孤立し、人を恐れる。
・病的な承認欲求。
・人が怒っていたり、人に批判されると怯(おび)える。
・病んだ見捨てられ欲求。
・被害者の視点で生きている。
・行き過ぎた責任感と過剰な世話焼き。
・自分の意見を述べると、罪悪感を持つ。
・刺激に嗜癖(しへき)する。
・自分が救える人を愛する傾向がある。
・感情の否認
・自分を裁き、自己評価が低い。
・関係が切れることを恐れる(見捨てられ不安)。
・行動する人ではなく、反応する人である。
ACの回復の秘訣は何からの回復なのかをはっきりさせることです。
13個の特徴の中から「これだ!」というものを選び、それから回復することに焦点を当てます。
3.統合作業のやり方
思考習慣が身に付くのは六ヶ月、身体習慣が身に付くのは三ヶ月、行動習慣が身に付くのは一ヶ月掛かると言われています。
ですので一つの特徴を半年ずつ掛けてやっていくのが望ましいやり方です。
(現在のありのパパは一つの項目に一週間を当てています)
それぞれの特徴は根っこのところで繋(つな)がっています。
繋がっているとは関連づけられているということです。
たとえば「見捨てられる痛み」と「見捨てられ不安」は行動としては正反対のものです。
見捨てられる痛みを嗜癖として使うとは自分からわざわざ見捨てられるように相手に仕向けることです。
見捨てられ不安を嗜癖として使うとは相手との関係が切れることを病的に恐れて相手の言いなりになることです。
これらは現れが異なるだけで、根本は同じものです。
同じ根っこから違う実がなっているのです。
ですから取り扱うときは、これらは連続して取り扱うのが合理的です。
初めに見捨てられ不安を取り扱い、次に見捨てられ欲求(見捨てられる痛み)にチャレンジします。
具体的な実践方法
「刺激に嗜癖(しへき)する」を回復のターゲットにするのであれば、自分が嗜癖してしまいがちなものを取り除いてしまいます。
・テレビに嗜癖するのであればテレビを捨ててしまうか、電源を入れないようにする。
・パソコンに嗜癖するのであればパソコンを使わない。
・マスターベーションやポルノに嗜癖するのであれば、文字通りの禁欲生活を送る。
ポルノに嗜癖している場合は、ステップ1でポルノに対して無力を認めます。
そしてステップ2で神様なら「私たちを健康な心に戻してくれると信じ」ます。
このようにして、ご自分が回復したいと願うACの特徴を一つ選び、無力の対象に当てはめていきます。
あとは棚卸し作業⇒新しい行動パターンの実践⇒埋め合わせ作業に取り組みます。
『取り組みさえすれば実現する』(ビックブック)
○このようにして回復を『目に見える化』することにより、回復を促進させることが可能です。
すべてのアダルトチルドレンが自覚的に12ステップに取り組むことによって霊的に目覚め、著しい回復を体験できますように。
◎回復と平安と祝福を祈っています。