ジョー・マキューに対する神のご計画。シンクロニシティとは?

(2019/11/22記事更新)ジョー・マキューは12ステッププログラムを中間施設向けに改編したリカバリー・ダイナミクスを作り出した人です。この記事ではそのジョー・マキューをご紹介しています。

        

1.ジョー・マキュー物語

12ステッププログラムを依存症からの回復施設で用いることが出来るようにしたジョー・マキューは黒人でした。
その当時、黒人はAA(アルコホーリクス・アノニマス)に出席できませんでした。
アルコール依存症の黒人の受け入れ先は精神病院だけでした。
(精神病院といっても現在のような設備が整い、法令を遵守した施設運営がなされている病院ではなく、オカルト映画に出てくるような悲惨な環境だったようです)
ちなみに女性のアルコール依存症者の行き先は刑務所だけでした。

大統領選挙のたびに黒人が先に大統領になるべきか、女性が先に大統領になるべきか議論されるほどにアメリカでは黒人と女性への差別が苛烈であり根強かったようです。
(もちろん我が国とて例外ではなく、ただ差別が表沙汰になることが少ないだけであり、差別の深刻さに変わりはありません)

①ミーティング参加を許されたジョー・マキュー

AAの中で「黒人を参加させるなどとんでもない」という人々と「黒人であってもアルコール依存症であるなら参加を拒むべきでない」という人々のせめぎあいがあり、その結果ついにジョー・マキューは不完全な形ではありましたが参加を許されました。
(会場に用意されている珈琲やスナックに手を付けることは許されず、ミーティングが終わったらすぐに帰るように言われました)

そのようなわけで彼は12ステップを独力・独学で学ぶ必要に迫られました。
彼は何十回となくビックブック(AAの教科書的な存在の本)を読んだと言われます。

これが後の12ステッププログラムをミーティング会場だけでなく、依存症からの回復施設でも用いるきっかけとなりました。
もしジョー・マキューが苦しみに出会わなければ、あり得なかったことではあります。

②アメリカの12ステップグループのこと

アメリカでは12ステッププログラムに自覚的に取り組む気風が強いと感じます。
これはジョー・マキューらの先駆的な働きがあったことが影響していると思います。

アメリカでは自助グループ出席者は「プログラムに取り組んでいます」と言う方が多くおられるそうです
私たちも「ミーティングに参加しています」ではなく、「プログラムに取り組んでいます」と自然に言えるようになりたいものです。

        

2.神のご計画 シンクロニシティ

旧約聖書に出てくる少年ヨセフが父に偏愛されているのを異母兄弟にねたまれ、そのゆえに外国に売り飛ばされたのも、将来に起きる大飢饉に備えての神のご計画でした。

売り飛ばされたエジプトでヨセフが総理大臣になったとき、ちょうどカナン地域で大飢饉が起こりました。
自分たちが殺そうとした挙げ句に奴隷商人に売り飛ばしたヨセフが、エジプトの総理大臣になっているとは露知(つゆし)らず、ヨセフの兄弟たちはノコノコとカナンからエジプトまでやって来たのでした。

しかしヨセフは兄弟たちを恨んだりせず、この出来事の背後には自分たち家族を飢饉(ききん)から守ろうとしてくださった神のご計画があることをはっきりと理解していたのでした。

これはあのことに、あのことはこのことに繋(つな)がっているのです。
このようにして私たちの物語は進んでいきます
それは異なる視点から見ると神の物語でもあるのです。
この神の物語を神のご計画と呼びます。

私たちはこのことに思いを馳せるとき徒(いたずら)に右往左往(うおうさおう)しなくなるのではないでしょうか。
なぜなら神の物語は私の人生の中で演じられているのであり、ストーリーは私の生涯の中で進んでいるからです。

同時に、気に食わぬあの人(それは家族の誰かであったり、会社の同僚や上司であったりするかもしれません)の生涯を通しても神の物語が演じられていることを想うとき、人々に対して今までとは異なる思いをもって対応することができるようになるのではないでしょうか。

◎回復と平安を祈っています。

        

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