(2019/11/06記事更新)自分の親にされたことを自分の子供にしていることに気づき、悩んでいる方はおられないでしょうか?
この記事ではアダルトチルドレンの親が子どもをACにしない秘訣を明らかにしています。
1.悔い改めて信じるとはどういうことか?
①真の悔い改めとは何か?
「本当に悪かった」というのが真実の悔い改めです。
散々妻を泣かせた男性がこれから洗礼を受けようとするとき、牧師が「洗礼を受ける前に奥様に土下座して謝りなさい」と指導しました。
そうしたところ素直に従うかに見えた男性ですが、妻に向かって「ほんま、すまんかったな。ほな謝ったからな」と言って立ち去ったのです。
これを聞いた妻は「あの人が行く天国に私は絶対行きたくない」と思ったとのことです。
何がいけなかったのでしょうか?
それは「本当に悪かった」という気持ちがあるかどうかです。
どんなに凶悪な殺人犯であっても被害者の遺族の多くは「彼が涙ながらに『本当に申し訳ありませんでした』とさえ言ってくれたら、私たちは彼を赦す」と言うのだそうです。
しかし加害者の口から出てくるのは、言い訳であったり、自(みずか)らの生(お)い立ちの不遇(ふぐう)さを嘆(なげ)くものが多いとのことです。
これはそれぐらい本当の悔い改めは難しいものなのだということを示しています。
②悔い改めの本質は無力を認めること
悔い改めるとは無力を認めることと同じです。
12ステップの一番目のステップは「自分の無力を認める」です。
これはアル中ならアルコールに対して、薬中なら薬物に対して、アダルトチルドレンなら機能不全家族の影響に対して無力であるのを認めることです。
キリスト教の教えである「悔い改め」と12ステップの「無力を認める」は同じことを指しています。
これは12ステップはキリスト教の背景から出てきたものですから、当然と言えば当然です。
しかし教会で悔い改めたと言っている人よりも、12ステップミーティングで無力を認めたと言っている人の方がより真実に見えるのはなぜでしょうか?
2.本当の悔い改めがACの親が子どもをACにしない秘訣
悔い改めはまず第一に神に対してなされるものです。
しかしそれに続いて人々との関係についてもなされなければ真実とは言えません。
たとえば自分が虐待された経験を持つACが「自分の子供には決してこんな目にあわせない」と決心して子供を産み育てるのですが、気が付くと子供を問答無用で怒鳴ったり、愛することが出来ず、価値ある者として接することが出来ないということに悩むとします。
この場合の悔い改めはどういうことになるでしょうか?
行いを悔い改める?
いいえ、そうではありません。
なぜなら行いを変えようとしても動は変容しないからです。
行動の変容には時間が掛かり、その間に子供は大人になってしまい、気づいたときには子供も立派なアダルトチルドレンになっているということになりかねません。
そうならないために必要なことは何かというと、それは子供に対して間違った対応をしたら子供に対してそのたびごとに謝ることです。
これは子供に「あなたが不愉快に思ったり不当に扱われていると感じた感じ方は間違っていない。あなたの感じ方が正当である」というメッセージを送ることになります。
アダルトチルドレンになる原因は自分の感じ方が正しいかどうか分からないというのが原因の一つにあります。
しかしこのようなメッセージを送られた子供は「そうか、自分は間違っていなかったのか。そして親は幼年期の虐待経験によって感情が不安定だったり、物事の見方が偏ってしまっているが、それでもなお私を愛し尊重しようとしてくれている」と考えることが出来ます。
このような子供は決してアダルトチルドレンにはなりません。
生活の中で悔い改めが行われることこそが生きた信仰の証です。
それを止めたとき、死んだ信仰となってしまいます。
お互いはますます悔い改めに励みたいものです。
◎平安と祝福を祈っています。