嗜癖に走る原因は病的な不安感情から逃避するため!

嗜癖に走る理由は四つだけです。
恨み・罪悪感・恐れ・後悔です。
性的な嗜癖やギャンブルを使うのは「これをやっているときだけ不安を感じないですむ」という将来不安からの逃避です。
将来不安とは「人生がいつか破綻する」という恐れです。

        

1.嗜癖に走る原因は病的な不安感情から逃避するため

①嗜癖を使わせる黒幕は依存症回路

依存症やアダルトチルドレン&共依存症の特徴は不快感情から逃れるために嗜癖を使う病気だということです。
そして嗜癖を使い続けていると脳の報酬系に依存症回路ができてしまい、そこから強迫観念と渇望現象が発せられます。

報酬系は欲求に対してアクセルを踏み、報酬系のまわりに拡がっている前頭葉は欲求に対してブレーキを踏む役割を担っています。

しかしいったん報酬系に依存症回路ができると報酬系はアクセル踏みっぱなしの状態になります。
そうすると前頭葉が司る理性は無力化されてしまいます。
なぜ無力化されるかと言うと報酬系は生存にかかわる問題を請け負っているのに対して、前頭葉は生存が保証された上でより良く生きていくためにはどうしたら良いかを請け負う器官だからです。

生存そのものが保証されていない環境ではより良く生きるなどは絵空事に過ぎませんから常に報酬系の働きが優先されます。

これが私たちが強迫観念と渇望現象に対して無力である真の理由です。
無力なのは意志が弱いからでもなく、努力不足でもなく、ましてや生育歴に原因があるわけではないのです。

②嗜癖を使わないための二つの解決策

不快感情が溜まってくると苦しくてたまりませんから、嗜癖を使いたくなります。
そして依存症回路ができたあとでは「使えば楽になれるよ。使っちゃえよ!」と強迫観念がウソを教えます。
私たちは強迫観念と渇望現象に対して無力ですから、そのウソにコロッと騙されてしまうというわけです。

解決策は二つです。
一つは強迫観念が襲ってくるたびに「私にはできない。しかし神には何でもできるからである」と祈ります。
ありのパパは渇望の波が襲ってくると、目をつぶり、この祈りを三回唱えます。
そうしてから目を開けると渇望の波は向こうのほうへ去っています。
このような話をミーティングで聴き、自分でも話します。
これが共同体から受け取る助けと支えです。

もう一つの解決策は不快感情そのものを失くすことです。
そのためには本能が傷つかないように行動パターンを変える必要があります。
行動パターンが変わることを霊的に目覚めると言います。
霊的に目覚めるとは回復するのに十分な人格の変化です。(ビッグブック)

        

2.不安感情の原因に間違った思い込みはないか?

行動パターンが変わっても本能が傷つき感情が暴走することがあります。
もちろん本当はそんなことはありえないのですが、そのように受け止めざるを得ない状況があるということです。
その原因の一つに間違った思い込みがあります。

本能には共存・安全・性・将来野心の四つがあります。
将来野心とは共存・安全・性の本能が将来にわたって充足することを求める本能です。

古い行動パターンを使った結果として現実にトラブルが起きていなかったとしても、心の中では「こんな不正直な人間関係の有り様を続けていたら、いつか人間関係が破綻してしまう!」と恐れる心が生じます。
これを12ステップでは将来野心の感情面での安全本能が傷つくと言います。
これは言葉を変えて言うと『先取り不安』とか『将来不安』とでも言うべきものです。
このたぐいの不安に私たちは気づきにくいので、いとも簡単に否認・抑圧してしまいます。

怒りの感情ならそんなことはしません。
なぜなら身体がガクガクブルブルしますから(笑)。
しかし不安感情の場合には身体変化が伴いませんので抑圧しがちです。
その結果、不快感情が溜まりに溜まり、自分でも理由がわからないまま嗜癖に走るということになります。

この先取り不安とか将来不安とか呼ばれるものにはアダルトチルドレンの問題が大きく関わっています。
養育者から「ほら、そんなことしていると〇〇になるわよ!」とか「ほらやっぱり、あなたはなんてダメな子なの!」と言い続けられる子供時代を過ごすと、大人になっても頭の中で養育者の言葉がテープとしてまわり続けることになります。
このおしゃべりロボットのことをありのパパは毒親ロボットと呼んでいます。

当然のことながら、このことに養育者の責任はありません。
そのテープを録音したのは養育者ですが、テープを回し続けているのはあなたの責任だからです。

ACが回復しようとする時、いつもこの二つを留意する必要があります。
(二つとはテープを録音したのは毒親であること、しかしテープを回し続けているのは自分の責任であることです)

        

3.解決策は今日一日の積み重ねが将来に繋がっているのを自分自身に言い聞かせること

古い行動パターンを新しい行動パターンに変えているなら、あなたがなすべきことはそんなに多くありません。
ただただ新しい行動パターンを実践し続けることだけが、あなたの為すべき分です。

ただその場合に新しい行動パターンを実践しているにもかかわらず本能が傷つくなら、間違った思い込みを疑ってみることが大切です。

あなたが新しい行動パターンを実践した結果、人生が全く変わり、人間関係が劇的に良くなったにもかかわらず将来不安があるなら、自分自身に言い聞かせます。(自分自身とは本能のことです)

自分自身に向かって「今日一日だけ新しい行動パターンで全力で生きているなら、それでO・K!今日一日の積み重ねが将来に繋がっているのだ。今日が良い日だったのに将来どこかで人間関係が破綻するなどということはありえない」と教え諭します。

このような営(いとな)みを繰り返していると、次第に将来不安は消えてなくなります。
もちろん将来のことは誰も知ることができないという面がありますから、完全に将来不安がなくなることはありません。
ただ、病的な不安感情がなくなるということです。

◎回復と平安を祈っています。

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