『ACの問題』を嗜癖と認めたらアダルトチルドレンは回復可能!

「アダルトチルドレンは依存症じゃない!」と思っているACはいませんか?
しかしそう思っている限り回復は不可能です。
この記事ではACの問題が嗜癖であることを明らかにし、否認の解除と回復は正比例の関係にあることを解説しています。

        

1.アダルトチルドレンの概念の出所

12ステップはもともとはアルコール依存症の治療のために生み出されたプログラムです。
アルコール依存症において著しい回復効果を示したのを見た他の依存症の方々が「では私の依存症にも効果があるのではないか?」と考えるようになったのは当然のことです。
このようにしてアルコールの次は薬物依存症の治療に12ステップが使われるようになりました。

このような流れとは別に、アルコール依存症者の妻たちにも共通して見られる特徴がありました。
それは共依存です。
それで妻たちは夫たちとは別のグループを作り、12ステップに取り組むことによって回復を目指しました。

アルコール依存症者の自助グループであるAAが設立されてから約50年後、アルコール依存症者の家庭への見守りを行っていたケースワーカーなどの保健分野の人々が、ある事実を発見しました。
それはアルコール依存症者の家庭の子どもたちが一人一人はみな異なる個性をもった存在であるにもかかわらず、否定できないほど明確に共通の行動パターンをもっているということでした。

それは当時は「ルールと文化」と呼ばれました。
強迫的な思い込みと「自分たちの家庭のことは秘密にしなければならない」という文化です。

この特徴を当事者の立場から明確化したのが「問題」とか「ランドリーリスト」と呼ばれるものです。
そしてこの子どもたちをアダルトチルドレン・オブ・アルコホーリックと呼ぶようになりました。

そしてやがて彼らも自分たちの自助グループを作り、回復のために12ステップに取り組むようになりました。

        

2.カウンセリングではアダルトチルドレンが回復しない理由

初めの頃、アダルトチルドレンは共依存症者のミーティングに参加したり、ケースワーカーなどからカウンセリングを受けていました。
しかしごく自然な流れとして自分たちの自助グループ結成へとつながっていきました。

その理由はアルコール依存症者の妻たちにとっては「何とか夫を回復させたい(自分の力で!)」と考える病的なコントロール欲求が問題の核心であったのに対して、ACにはそこまで強い病的なコントロール欲求はありませんでしたし、またそれが問題の核心であるとは思えなかったからです。

ケースワーカーによるカウンセリングにしても双方が「これはカウンセリングで解決する問題ではない」という共通理解を持つようになりました。
(我が国ではこれらの歴史的な流れが全部無視されてしまい、「アダルトチルドレンはカウンセリングで回復可能」という間違った理解が流布されてしまいました)

アルコール依存症をカウンセリングで治そうとする医師はどこにもいません。
「アルコールの毒抜きは病院で行うから、あとはAAに通ってね!」というのが一般的な対応です。
(現在では、それに加えて認知行動療法などを用いることも多いようです。そしてそれらは大変有益です)

脳の報酬系に依存症回路ができてしまうと、そこから発せられる強迫観念と渇望現象に対して私たちは無力になってしまいます。
理性を司るのは報酬系のまわりに拡がっている前頭葉ですが、依存症回路が嗜癖に対してアクセルを踏み続けると、前頭葉はブレーキを掛けることができなくなってしまいます。

これが私たちが依存症に対して無力てある理由なのですが、ACはどうでしょうか?
ACの13の問題を嗜癖として使うように命じる依存症回路が脳の報酬系にできているなら、カウンセリングは効果がありません。
ですからそもそも何とかしようとすること自体が無意味なのです。

この事実がお腹の中にストンと落ちると絶望できます。
絶望できると「自分を超えた大きな力が私たちを健康な心に戻してくれると信じる」ことができるようになります。

        

3.ACの問題が嗜癖である証拠は12ステップを使って回復できること

カウンセリングを受けてもちっとも良くならなかったアダルトチルドレンが12ステップに取り組むと良くなります。
それ自体が「問題」とか「ランドリーリスト」と呼ばれるACの13個の問題が嗜癖であることを表しています。

なぜなら12ステップは嗜癖にしか効果がないからです。
これは逆からいうと、効果があったのなら、それは嗜癖であるということです。

しかしながらACにとってアダルトチルドレンの13個の問題が嗜癖であると認めるのは大変困難です。
なぜならそれを認めたら自分は被害者ではなくなりますから。
被害者でかわいそうな存在であり、共感と哀れみを受けて当然の存在から、ただの依存症者になりさがってしまいます。

でもミーティングで「私はかわいそうな存在です」と言っている限り、人生は1mmも変わることがありません。
そしてそのうちに「ミーティングに参加しても効果がなかった」という結論を出し、ミーティングに来なくなってしまいます。

そのようなわけで回復を願うのなら、どうしてもACの問題が嗜癖であることを認める必要があります。
でもどうぞ、ご安心ください。
少しずつ認めていけばいいですから。
というか、少しずつしか認めることができません。
否認のシステムは早々簡単に解除できません。
長い年月を掛けて少しずつ解除されていくものです。
ただし、否認の解除と回復は正比例の関係にあります。
ですから回復したいと願うのなら、どうしても早期に否認を解除する必要があるのは言うまでもないことです。

◎回復と平安を祈っています。

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