棚卸しの目的は私たちの反応の仕方を正確に把握すること

「棚卸しって一体何のためにやるのだろうか?」と感じている方はおられないでしょうか?
棚卸しには明確な目的があります。
この記事ではその目的を明らかにし、棚卸しの実際について解説しています。

        

1.棚卸しの目的は私たちの反応の仕方を正確に把握すること

「EAの12ステップ」には「感情に対する反応の仕方が、……行動(パターン)を形作っている」(27頁12行目)と書かれてあります。
これが何を言っているかというと、恨んだり、怒ったり、恐れを感じたり、罪悪感や後悔を一度感じると、次からはその感情を感じないようにしようとする行動を選択するということです。

その行動には二つの選択肢があります。
一つは毎度おなじみ嗜癖を使うというやり口です。
ある特定の人に会ったあとに必ず嗜癖を使うというパターンを持っている人はおられないでしょうか?
これは脳が行動の仕方を記憶しており、「AがあったらBを行う」というような行動の方程式があるからです。

もう一つは自分は前回恐れたから今回も恐れるかもしれないと考えて、なすべき行動を忌避(きひ)するという行動パターンです。
これを繰り返すとどうなるかというと人生はトラブルまみれになります。
それはそうです。まだ何も起きてないうちから「今回も傷つくに違いない」と思い込んで、当然なさなければならないことをしないなら、まわりの人々はあなたのことを訝(いぶか)しみ、結局は利己的な人・身勝手な人という認識を持つようになります。

        

2.自分が失敗してしまったと感じる理由を探る

棚卸しをする目的は「ある特定の状況で自分は必ず同じ反応を繰り返している」ということを気づき、理解するためです。
このような作業は一見苦しいものに見えますが、実際は笑いの絶えない雰囲気の中で行われ、自然に自分の反応の仕方(行動パターン)が見えてくるものです。

アダルトチルドレンや共依存症・その他の依存症に罹患する人々は不快感情を感じると、それから逃れるために嗜癖行動に走ったり、「次からは不快感情を感じなくてもすむように、そのような状況を避けよう」という逃避行動を選択し続けた人々です。

嗜癖行動に走り続けると、やがて脳の報酬系に依存症回路が出来上がり、一人前の依存症者が完成します。
そしていったんできた依存症回路は死ぬまでなくなることはありません。
これが依存症は治らない病気であると言われる所以(ゆえん)です。

もう一つの行動の仕方である同じような状況を避けようとする結果、人間関係はいつまで経っても深まらず、トラブルが起きやすい状況へと必然的に陥ってしまいます。
ある新聞記者が依存症の取材をした時の感想として「依存症になる人は他の人との深い人間関係を持たずに生きてきた人が多いという印象をもった」と言っておられました。
ありのパパもこれに同意いたします。

        

3.どこをどのように変えられるかという現実的な理解をもたらす

12ステッププログラムでは「問題の原因を正確に理解できたら、解決策も自ずと明らかになる」と言われています。
棚卸しをやると、自分の人生が思い通りに生きていけなくなった原因が二つあることを知ります。
一つは嗜癖行動であり、もう一つは不快感情を感じないための闇雲で脊髄反射的な逃避行動です。

棚卸しをする時には負債とともに資産も挙げます。
負債とはマイナスの行動パターンであり、資産とはプラスの行動パターンです。
よく「私には良いところなんか一つもありません」と仰る方がいます。
しかしそのように言う本当の理由は傲慢だからです。
それを明らかにするためには次のセリフを言えばいいだけです。
「本当ですね。あなたには一つも良いところがありませんね」
そうすると大抵の場合はムッとして「何だと、もう一回言ってみろ!」となりますから、「ほらね、あなたは本当は自分にも良いところが沢山あると思っているのですよ」ということになります。

ありのパパの新しい行動パターンは「すべての人に敬意をもって接することに全力を尽くす」ですが、この新しい行動パターンは考え抜いて与えられたというよりは自然に天から降ってきたという感じです。

大切なことは棚卸しの際に自分の良いところにも留意することです。
そうするとそれが新しい行動パターンの材料になり、そんなに力まなくても自然に「あっ、私の新しい行動パターンはこれだな!」と新しい行動パターンを受け取ることができるようになります。

◎回復と平安を祈っています。

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