新しい生き方を始めてもアダルトチルドレンが嗜癖を使いたくなる理由

新しい生き方をはじめても引き続き強迫観念が襲ってくることがあります。
なぜでしょうか?この記事では新しい生き方を始めたにもかかわらず、引き続き強迫観念が襲ってくる理由とそれへの対処方法について書きました。

        

1.新しい生き方を始めても強迫観念が襲ってくる理由

①依存症回路がいったん出来ると死ぬまでなくならないから

依存症回路が脳の報酬系にいったん出来ると死ぬまでなくなることはないと言われています。
これは医学的な事実であり、私たちの側で無くなったつもりになっても、その事実が変わるわけではありません。

強迫観念は毎日のように襲ってきます。
それで「もう大丈夫!」と脇が甘くなったときがスリップする時です。
そして強迫観念によってスイッチが入ると、続いて渇望現象が襲ってきます。
ブラックアウトするまで渇望現象が私たちから去ることはありません。

このことは依存症者だけの問題ではありません。
アダルトチルドレンや共依存症者にとっても事実です。
どれだけ回復したように見えるアダルトチルドレンであっても強迫観念によってスイッチが入ってしまえば「アダルトチルドレンの13の問題行動」に書かれてあるどれかが再燃します。
人によって一つだったり複数だったりしますが、再燃する問題はその人にとって決まったものであるのが通常です。

たとえばありのパパなら「私たちは刺激に嗜癖するようになった」が再燃しやすいです。
とにかく文字通りありとあらゆる刺激に嗜癖します。

②感情の暴走が止まっていないから

強迫観念はお化けのような存在です。
お化けが出ると、私たちは叫び声を上げて一目散に逃げ出します。

これはお化けの命令通りに動いているということでもあります。
私たちはお化けが出るまでは「絶対お化けの言いなりになんかならないぞ!」と堅く決心しているのですが、いざお化けが出るとお化けの言いなりになっているのです。

そして自分がお化けの言いなりになっているということにさえ気が付きません。
「ただ自分はお化けから逃げ出しているだけだ」
いいえ、そうではありません。あなたはお化けの言いなりになっているのです。
なぜならお化けの願いはあなたが何も考えずにただただ逃げ出すことだからです。

しかしお化けが真夜中ではなく真っ昼間に出たらどうでしょうか?
笑えてくるのではないでしょうか。
「もっと良いアルバイト先を紹介しようか?」などと言うかもしれません。

真夜中とは感情の暴走を指しており、感情の暴走が止まった状態が真っ昼間ということになります。

私たちが嗜癖に走るのは感情の暴走によって生まれた不快感情から逃れようとするためです。
ですから感情の暴走を止めない限り、依然として「嗜癖に走りたい」という欲求はなくなりません。

感情の暴走を止める唯一の方法は本能が傷つかないようにすることです。
私たちは本能が傷ついたのは人間関係によるものだと思い込んでいますが実はそうではありません。
私たちの本能が傷ついたのは私たちの性格上の欠点からくる行動パターンが真の原因です。

この事実に気づくことを霊的に目覚めると言います。
またこの体験をするために12ステッププログラムに取り組むわけです。

        

2.うまくいかない原因は認知領域では全面的な変化が起きるが、認知領域外では依然として古い行動パターンが幅を利かせているため

私たちが新しい行動パターンを使って生きはじめると人生がどんどん良くなっていきます。
しかし時々感情のバックスライドが起きることにも気づくようになります。

これの原因は何でしょうか?
それは私たちの意志というものは私たちの全体をカバーしきれていないというのが理由です。
詳しく申し上げますと、私たちには認知領域と非認知の領域があります。
私たちが変わることが出来るのは認知領域だけです。
非認知の領域が変わることは決してありません。

ではどうしたら良いのでしょうか?
二つの方法があります。
一つは日々の棚卸しを行うことであり、もう一つは感情のさざなみに気をつけていることです。

①日々の棚卸しを続ける

問題の本質や原因から始めて、起きた問題を解決しようとする人がいます。
これは決してうまく生きません。

なぜならその方法を自分に適用すると防衛本能が働いて心に蓋をするからです。
そして本心が伴わない表面的な納得に留まってしまうのが落ちです。
このような人は自分を抑圧していますから、何かのきっかけで怒りが爆発したりします。

夫婦げんかの場合でも「なぜあなたはいつも同じ間違いをするの?」と尋ねて、問題が解決することは決してありません。
相方は納得したふりをしつつ、怒りを内に溜め込むものです。

ではどうしたらよいかと言えば、問題の本質からではなく、起きた問題そのものから取り組むことです。

これを日々の棚卸しと呼びます。

a.どの感情が暴走したのか?

恨み・罪悪感・恐れ・後悔のうちのどれが暴走したのか?

感情の特定は簡単ですね。
怒りは恨みから出てくるものですし、不安感情は恐れから出てきます。

感情の特定ができたら、次は本能に移ります。

b.どの本能が傷ついたのか?

・共存本能(自尊心&対人関係)

・安全本能(感情面&物質面)

・性本能(秘密の性関係&公認の性関係)

・将来野心(将来に渡って上記の本能を満たそうとする)

上記のうちのどれが傷ついたのでしょうか?
一つずつ自分自身に当てはめていきます。
そうすると自分でも思いもよらぬ本能が傷ついたのに気づくことが多くあります。

傷ついた本能の特定が終わったら次に移ります。

c.この問題の自分の側のあやまちの正確な本質は何か?

「他人は変えられない。変えられるのは自分だけ」というのが12ステッププログラムの前提です。
それでひとまず他人のことは放っておいて自分のことだけを問題にします。

利己的・不正直・恐れ・配慮の欠如の四つが自分の行動の中になかったかを一つ一つ見ていきます。
そうすると大体の場合は「なぁ〜んだ。今回ばかりは相手が悪いと思い込んでいたのにやっぱり今回も自分の側に問題があったのか(笑)」と気づきます。

これに気づくとまるで憑き物が落ちたように心がふっと軽くなります。
そして自分のことが笑えてさえくるようになります。

ありのパパが日々の棚卸しをやってわかったことは「自分はとても利己的な存在である」ということです。
それまではお恥ずかしいことですが、自分のことを「とても誠実でいい人」と思い込んでいたのです。
とんだ食わせ物ですね(笑)。

日々の棚卸しによって自分でも気づかなかった自分の本当の姿に気づくようになります。
これが認知領域が拡大し、非認知領域が縮小するということです。

②感情のさざなみに気をつける

自分の間違った思い込みというものは大体の場合において否認・抑圧されています。
なぜなら否認していなければ、その間違った思い込みを捨てなければならなくなるからです。
そうならないために否認のメカニズムが働きます。

これに気づくのに一番良い方法は自分自身の感情のさざなみに気をつけていることです。
ありのパパは普段は全ての人に敬意をもって接することに全力を尽くしているのに、ある特定の人にだけ、それができないということに気づいていませんでした。

当然のことながら、そのような人に会ったときには感情が暴走していました。
それで日々の棚卸しをするのですが、分かったことは「すべての人は私の期待通りに動いて当然である」という間違った思い込みを持っているということでした。

それでどのように対処したかと言えば、この利己的な考えが発動しようとすると不愉快さを感じるので、この不愉快さを感じると即座に自分自身に向かって「いいか!私が私自身のために生きていて他の人のためには生きていないように、他の人たちだって皆その人自身のために生きているのであり、私のために生きているわけではないのだ。そのことを忘れるなよ!」と言い聞かせるのです。

そうすると感情のさざなみは収まり、感情の暴走も起きません。

このようにして私たちは新しく変えられた人生を生き生きと楽しく生きていくことが出来るようになるのです。

◎回復と平安を祈っています。

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