霊的生命力を持ちたいなら、神との意識的な触れ合いが必要

最も深遠な聖書の教えは「神との触れ合いによって霊的生命力を得る」ことです。
この教えは12ステップの11番目にも出てきます。
これが12ステップが霊的なプログラムであると言われる理由です。
ではどうしたら霊的生命力を得ることができるのでしょうか?

「わたしは、わたしをお遣わしになった命の源(みなもと)である天の父との深い交わりによって生きています。
それと同じように、わたしを信じる人も、わたしとの深い交わりを通し、わたしから与えられる命によって生きるのです」
[ヨハネ福音書6章57節]

この聖書箇所で言われている「わたし」とはイエス・キリストのことです。
つまり、イエスは父なる神との交わりが命の源であると言い、そしてイエスを信じる人々も同じように神との深い交わりを通して命を与えられていくようにと勧められています。

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1.なぜ12ステッププログラムは霊的なプログラムと呼ばれているのか?

12ステッププログラムが霊的なプログラムであると言われる理由は、私たちが回復するのは『霊的な力』によるとしているところです。
もし霊的な力によらないなら、それは世俗的なプログラムと変わるところがありません。

一般的に言って、霊的と聞くとうさんくさいと感じるものです。
それにもかかわらず12ステッププログラムが世間に受け入れられているのは、他の世俗的プログラムに比べて著しい成果(回復率)を挙げているからにほかなりません。

世の中は「論より証拠」であり、霊的などという胡散臭いものであっても、成果さえ上がっていれば受け入れられるのです。

2.意識的な触れ合いによって霊的力を得る

神の力によって回復しようと、ステップ3で自分の意志と生き方を神の配慮に委ねる決心をします。
ただし、それは決心しただけです。
決心するのと、実際に委ねるのとは全く異なることです。
実際に委ねた結果が現れるのは、ステップ4から9に取り組んだ後です。

ステップ4から9で行うことは、棚卸表をもう一人の人に見せ、性格上の欠点と古い行動パターンを指摘してもらい、その行動パターンを使わない決心をし、古い行動パターンと対極にある新しい行動パターンを使う決心と神に助力を求めること、そして埋め合わせを行う決心と実践です。

この三つの作業を通して、私たちの意志と生き方を神に委ねることができます。

ステップの4から9は生涯に一度限り行うものであるのに対して、ステップの10から12は生きている限り継続的に行うものです。
それで「続けるステップ」と呼ばれます。

棚卸しを続けることによって自分の性格上の欠点は速やかに取り除かれるようになります。
また祈りと黙想を通しての神との意識的な触れ合いは、私たちに神の意志が何であるのかを明確に教えてくれます。

3.意識的な触れ合いは、どうやってやるのか?

それは神秘的なものではありません。
ビル・ウィルソンによってビッグブックに書かれている実践的な方法をご紹介します。

①就寝前の「一日の振り返り」

テレビを見て、あくびが出て、もうこれ以上起きていられないというまで起きている生活に別れを告げましょう(笑)。

就寝前に振り返りを行います。
5分間でいいのです。
振り返りの中で、神の意志がどのくらい自分の生き方の中に働くようになったかを確認します。

これを続けるだけで、私たちの人生はすっかり変わることができます。

②起床後の「朝の黙想」

今日一日の予定を確認し、「今日一日を導いてください」と神に祈ります。
これも5分間でよいのです。

朝の身支度にかける時間を自分自身の心のために掛けることができたら、私たちの人生はどれほど良くなるでしょうか?

③判断に迷うとき

大切なことは「判断できない自分」に気づくことです。
これだけでよいのです。
そうしたら「私には答えを出すことが出来ません」と祈り、あとは神に委ねます。

もちろん委ねたからと言って問題が解決するわけではありませんが、少なくともフラストレーションからは解放されます。

そして他の仕事をやっているうちに、やがて答えが与えられます。

④祈り

効果的な祈りとは、自分の計画や願望を祈らないことです。
ある方々は「自分の願いを神に聞いていただくのが祈りではないか?!」とおっしゃるかもしれません。

しかし、そうではありません。
自分の人生をうまい具合に回そうと思うなら、人生のどこかで自分の計画・願いを放棄することが必要です。

そして「神さま、私のこれからの人生は『神の意志とそれを実践する力だけを求めます』」と祈るのです。

他の人が幸せになるために「これが必要」と言っていることが、私たちにも必要とは限りません。
私たちが幸せになるために必要なことは「神の意志を知ることと、それを実践する力」だけであるのを知るようになります。

4. 神の意志を自分の意志として生きていく

自分の願いや計画を放棄し、神の意志を知ることと、それを実践する力だけを求めるためにはリトリートが大切です。

リトリートとは退修会とも呼ばれますが、その本質はしばらくの間、世間から遠ざかり、神とのみ過ごす時間を持つことです。
そのリトリート期間中に神の意志を受け取り、それを実践する力を頂戴します。

期間や回数に決まったものはありませんが、現代の日本ですと、年末年始、ゴールデンウィーク、夏休みと一週間程度休める時が年三回ありますので、これに合わせるのも良いでしょう。

もちろん、この期間中の家族への配慮を忘れてはいけません。
そうしないとリトリートどころの話ではなくなるかもしれません(笑)。

5.無限に成長できる

ありのパパが若い頃は「無限に成長できる」と言われると、言われただけでもう既に成長したような気になったものです。
しかし歳をとった今は「無限に成長できる」と言われると複雑な気持ちにならざるを得ません。

なぜかと言うと「そんなに成長できなくてもいいよ」というのが自分の隠された本音だと気づいたからです。

しかし依存症者にとっての回復も、キリスト者としての成長も自転車操業のようなところがあり、止まってしまうと倒れてしまうという性質があります。
ですから生きている限り、成長したくないという本音に打ち勝って、成長し続けることを目指す必要があります。

要するに右手にありのまま、左手に成長ということになるでしょうか。

◎回復と平安を祈っています。