委ねる決心をしても委ねたことにはならない。委ねるための手段がある

標準的な12ステッププログラムを解説する書物である「回復の『ステップ』」(ジョー・マキュー著)をご紹介する二回目です。
今回はステップの4から7までの部分をご紹介します。

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1.神との関係を妨げているもの(ステップ4)

12ステッププログラムで最大の難関と言われるのが棚卸し作業です。
ありのパパなども何を血迷ったかミーティングなどで「棚卸しはもう二度としたくないと感じるほどに苦しかった」などと話したことがありました。
それを聞いた人がどんな気持ちになるかも考えずに………。

それで今では「思ったよりは、たやすく出来た」と嘘をついています(笑)。

しかし、棚卸し作業をやらないでは12ステップが与えてくれるもののほとんどを得ることが出来ないままです。
12ステップは体験しなければわからないことがたくさんあるプログラムです。

分かち合いを聞いていて時々「多分、この人は想像でものを言っている」と感じる時があります。
しっかりと体験していれば、どんな分かち合いをしても他者に伝わっていくものです。
伝わらないのは、語っている人が本当には体験していないからです。

「棚卸ししてねぇ奴はいねぇ〜が〜」(笑)。

2.見つけた真実を”より正確にする”(ステップ5)

神を頼みとし、そして他の人々を頼みとして生きている人がいちばん幸せに生きている。だから、「人生の指針」とは、自分自身だけでなく、神と他の人々を頼みとする生き方のことである。

このステップは取り組む人々が大きな変化を得ることが出来るステップです。
まさに、ここにおいて視点の転換が起きます。

ステップ5は、真実のさらなる探求である。ステップ4で見つけた情報を検討し、真実かどうかを確かめる。つまり、確かな真実を手に入れるために、ステップ4で明らかになったものを「より正確なものにする」のである。したがって、ステップ5とは、棚卸しの中で集めた自分についての情報をもっと正確にするために棚卸しを吟味するステップである。

①自分一人では自分の正確な姿はわからない

どの部分が、自分の人生がうまく行かない原因かを知るのは簡単ではありません。
ましてや自分が意識していない部分が原因である場合はなおさらです。
へたをすると一生の間、原因を知ることなく終わってしまう危険もあります。
そのような危険から免れるために「もう一人の人(シェアリング・パートナー)」が必要なのです。

最も欺瞞に満ちた言葉が次の言葉です。
「私のことは、私が一番良く知っている」
もしこれが本当なら、なぜ私たちの人生は行き詰まってしまったのでしょうか?
偽りごとを捨てて、真実に対面しなければなりません。

もう一人の人は、自分の問題を異なる角度から見ることが出来ます。
そして「認知の歪み」を正していきます。

②神と自分自身ともう一人の人に棚卸し表を見せる

ステップ2で自分を超えた大きな力を信じ、ステップ3で自分の意志と生き方を自分なりに理解した神の配慮に委ねる決心をしました。

ついにその神と話をするということをします。
棚卸表に書いたことについて神に話します。

次に自分自身と話します。

その次にもう一人の人に棚卸表を見せます。

ステップ5はセカンドオピニオンを得るのが目的

③過ちの本質を認めるとはどういうことか?

ステップ5は告白でも、告解でも、悔い改めでもありません。
それだったら私たちが怯(ひる)むのは当然です。
そうではなく、誤りの本質を見抜くことが目的です。

では誤りの本質とはどういうことでしょうか?

それは本能の暴走があるところには必ず性格上の欠点である利己的、不正直、身勝手・恐れ、配慮の不足があるということです。
ですから結局、性格上の欠点が、私たちの誤りの正確な本質ということになります。

ジョー・マキューはステップ4が終わったら、すぐにステップ5に取り掛からなければ、その人にとって危険でさえあると言っています。

④ステップ5の目的は自分の性格上の欠点を知ること

この本では短所は5つとされています(恐れ、身勝手、利己的、配慮の欠如、不正直)。
通常は身勝手を恐れから出た行動であるとして身勝手・恐れというように一つの短所として捉えます。

二つの陥りやすいまちがいがあります。
一つは「あれも、これも、よく考えたら全部だ。アハハ!」というものです。
これでは棚卸しの意味が全くありません。
これならしないほうがいいぐらいなものです。

もう一つは「人間は弱いものだから、あまり短所、短所と言わないほうがいい」というものです。
ありのパパは、このセリフを吐いた人を実際に知っています(笑)。
これもまた「ではなぜ、あなたは12ステップに取り組んでいるのですか?短所を取り除くつもりがないなら、12ステップは無意味な代物となります」。

⑤視点の転換はどのようにして起こるか?

この本に一つの実例がかかれてあります。
それは性の振る舞いについてです。
自分では性の振る舞いで迷惑をかけた原因が自分自身の性欲求にあると思っています。

しかし、もう一人の人は「あなたが、その行いをしたのは本当は自尊心を満たすためではなかったのですか?」とか「誰かとつながっていたいという欲求(感情面での安全本能)が原因ではありませんか?」と質問してくれます。

これらの質問によって、自分でも気づかなかった自分自身の真の動機について目が開かれるようになります。

これが視点が転換するということです。

○「もう一人の人(シェアリング・パートナー)」が身近にいないという方は、ありのパパが「もう一人の人」の役をやらせていただきます。
くわしいことは相談をご希望の方へをご覧ください。

3.大切なのは変わること(ステップ6,7)

だれもが、これから手に入れるものによって変わることが出来ると思っている。しかし、そうではない。これから手離していくものによって変われるのだ。

やる気満々になれ!

仏教的背景のなかで育った者は、12ステッププログラムに対して悟ったような気持ちで接しなければならないのではないかと誤解します。

しかし、逆に12ステップは回復するの為の意欲を持つように、私たちを強く励まし、「必ず変われる!」と自信満々に取り組めと勧めます。
ことにステップ6、7は強い意欲が必要とされています。
強い意欲を持って取り組めば取り組むほど、大きく変わることが出来ます。

ここまでステップを踏んだ人たちは、ステップ6、7のために今までのステップがあったのだと理解します。
すべては性格上の欠点を取り除く為に必要な準備を完全に整え、新しい生き方を実践しつつ、助力を神に求めるためにありました。

ステップ5で自分の性格上の欠点が分かった人で、この欠点を手離したくないと思う人がいるでしょうか?
いいえ、一人もいないと思います。

変わろうと思うなら、今までの生き方と対極にある行動パターンを実践する必要がある。

古い考えにしがみついている限り、私たちは変わることは出来ません。
反対に新しい生き方を実践すればするほど、私たちの人格と人生は変わっていきます。

◎回復と平安を祈っています。

(一回目)標準的な12ステップはないかとお探しのあなたへ「回復のステップ」

(三回目)12ステップを学ぶ目的は霊的目覚めを得るため。そして問題は解決する