共同体の助けと霊的目覚めが依存症の解決策。信じることは難しくない

依存症からの回復を目指す中間施設と呼ばれるところでは、どのようにして12ステップが教えられているのでしょうか?
ありのパパが実際に体験してみました。(二日目のご紹介となります)

スポンサーリンク

1. 解決は何か?

問題が二つあるように、解決策も二つある。

問題は精神面での強迫観念と肉体面での渇望現象です。
残念ながら今のところ渇望現象に効く薬は発明されていません。
そして12ステッププログラムが効果があるのは強迫観念だけです。
ということはアルコール依存症なら完全禁酒が唯一の解決手段ということになります。
薬物依存症もギャンブル依存症も怒り依存症も同じです。
それらのものを一切やめてしまうという以外に回復の道はありません。

強迫観念は依存症者にあからさまな嘘を教えます。
たとえば「このぐらいなら良いだろ」「ばれなきゃ良いだろ」「ほとぼりさめたかな」などです。

健康な人から見ると「何でそんな嘘に騙されてしまうのか?」というような見え透いた嘘に、依存症者はコロッと騙されてしまいます。
これが精神面での強迫観念と呼ばれるものです。

この強迫観念が教える嘘を容易に見破ることが出来るようにさせるのが『霊的目覚め』です。

(注意)ソーバー(しらふ)を維持していても、語りかけ自体は聞こえます。
霊的目覚めを与えられて、嘘を見破ることが出来ることと、嘘の語りかけが聞こえてこなくなるというのは、全くちがうことです。
「これはそのような構造をもった病気である」という理解が大切です。

2. フェローシップを通じた回復(セッション5)

共同体(フェローシップ)とは自助グループのことを指しています。
AAの他にもNA(薬物依存症)、EA(感情と情緒)、GA(ギャンブル依存症)、SA&SCA(性依存症)、ACA&ACoA(アダルトチルドレン)、Coda(共依存症)などがあります。

共同体には、経験と力と希望によって、新しく来た仲間を支える役割があります。

経験とは、12ステッププログラムに出会うまで自分はどうだったのか。
力とは、自分を超えた大きな力によって自分の依存症はどのように回復したのか。
希望とは、更にこれからどのように成長していこうとしているのか。

これらを語ることによって、他の仲間や新しく来た仲間に励ましと慰めを与えることができます。

3.霊的体験と霊的目覚め(セッション6)

①霊的目覚めを得る日数は数ヶ月

ある人はAAの創設者であるビル・ウィルソンのように突然の霊的体験をします。
しかし、ほとんどの人々は数ヶ月掛けて霊的目覚めを経験します。

ありのパパが驚くのは霊的目覚めを経験する日数が数年ではなく、数カ月とされていることです。
わずか数ヶ月で霊的目覚めを得ることを12ステッププログラムは予定しているのです。

よく日本人は「じっくりと腰を落ち着けて」と言いますが、12ステッププログラムに取り組むのにじっくりと腰を落ち着けている暇はありません(笑)。

②回復は霊的目覚めを得ることによる

日本の自助グループにおいては「霊的目覚め」という言葉を聞くこと自体が極めて少ないです。
ありのパパの周りで「霊的目覚め」という言葉を使っているのはありのパパだけです(笑)。

多くの人が「どうしたら回復しますか?」と質問されて、「12ステッププログラムに取り組むことです」と答えます。
これは間違ってはいませんが、正確ではありません。
なぜなら回復は霊的目覚めを得ることによるからです。
この霊的目覚めを得るために12ステッププログラムに取り組むのです。

この違いをわきまえていないと、12ステッププログラムに取り組むこと自体が目的になってしまい、結局霊的目覚めを得ないままで終わってしまう危険があります。

4.「信じる」という力の使い方(セッション7)

ステップ2は「自分は変われる」と信じるステップです。

①回復とは人格の変化

回復とは単に「飲まない」というような問題行動が止まることだけを指していません。
そうではなく12ステッププログラムが教える回復は、人格が変化してしまうことを指しています。

②信じるとはどういうことか?

それはあらゆることの始まりです(信じることがスタート)。
そしてそれは行為や決断の前にすることです。

日常生活の中でも私たちは信じるという行為を無意識に行っています。
たとえば
「信じて」目覚ましをかける。
「信じて」トースターをセットする。

これと同じような意味で、12ステッププログラムに取り組んだら回復すると信じるのです!

③信じる方向を間違えると人生は悪くなる

間違った認識→他人が自分をどう思うか?

それは曖昧模糊(あいまいもこ)としており、周りにとって都合の良い自分であるので、結局のところ自分が疲れ切るという終わり方を迎えます。

正しい認識→自分が自分自身をどう思うか?

自分が心地よいことを最優先する。

間違ったことを信じていたならば、信じるものを変えななければなりません。

○うまく行かない自分の解決策に見切りを付けない限り、うまくいく解決策はみつからない。(回復のステップ32ページ)

○ステップ2で変われることが出来ると信じる。(プログラム・フォー・ユー77頁)

5.私たちを健康な心に戻してくれる(セッション8)

潜在意識は私たちの意識全体の90%を占め、顕在意識は10%であると言われます。
潜在意識は私たちの人生の方向性を決め、生活の質を作り出すものです。

私たちは今までは自分の問題は自分で解決できると信じてきましたが、これからは神を信じることによって回復すると信じます。

しかし依然として潜在意識は「自分の問題は自分で解決できる」と信じたままです。
それで顕在意識を意識的に活用することが必要になります。
意識的に活用するとは、新しい考え方を信じるという行為をし続けることです。
それによってついには潜在意識を変えることができるようになります。

①不可知論者と無神論者へ

「『信じる』ということは、可能性を信じる」ということでもかまいません。
自分で行動してみて、はじめて信じることができるものもあるからです。
信じる行為は、行為と決断の前にあり、確信は行動や決断の結果として生まれます。

②意欲→信じること→決心→行動→結果→確信

半信半疑でよい。「信じられないけれど、信じてみようと思う」でいい。

③健康な心とは、強迫観念が取り除かれた心

健康な心に戻してくれると信じるようになったということは、とりもなおさず今は不健康な心であると認めることです。

私たちは、生まれてきたときは健康な心でした。
しかし様々な出来事によって不健康な心になってしまいました。

④狂気とは何か?

最初の一杯を飲む前の考えが「狂気」。
やらかしたことが狂気ではなく、飲む前の考えが狂気。

狂気とは強迫観念。強迫観念とは嘘を信じることです。
きちがいじみた馬鹿げた言い訳。

人間の意志の力は、強迫観念に対しては力を持ちません。

◎半信半疑でいいので、神が私を正気な心に戻してくれると信じてみてほしい。
回復と平安を祈っています。

(一回目)12ステップを依存症からの回復を目指す中間施設で学んでみた!

(三回目)自分が信じられる神からスタートして、人生を変える営みを始める

(四回目)恨みを追い出すと愛が増大し、恐れを追い出すと勇気が増大する!

(五回目)依存症は糖尿病と同じで、治療し続けることが必要な病気