短所を取り除く営みは新しい長所を身につける手段となる

12ステップの7の内容は「新しい行動パターンを使って生きていく」ことの決心と、それを助けてくださるようにとの神への祈りと願いによって構成されています。
なぜ「短所を取り除いてくださるように」と祈ることが人生の変革に繋がるのでしょうか?
今日はそれを一つ一つ見ていきます。

「私たちは渇望に対して無力であるように、性格上の欠点に対しても無力であることを悟った」(ホワイトブック)

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1.渇望に対して無力とはどういうことか?

依存の対象(アルコール、怒りの爆発、共依存など)は無力を認めるべきものです。

私たちは依存症に対してなぜ無力なのかということを知っていなければなりません。
それは脳の報酬系に快楽を求めることを強力に命じる回路ができると、その回路から発せられる命令に理性では対抗することが出来ないからです。
そして依存症が治らない病気と呼ばれる理由は、脳の報酬系にいったん依存症回路が出来てしまうと、その回路は生きている間は消失することがないからです。

2.性格上の欠点に対して無力とはどういうことか?

それは自分の力では短所を取り除くことが出来ないということです。
これは神に取り除いていただくほかはないものです。

「私たちは当初すべての性格上の欠点が取り除かれるようにと願ったが、やがてこの欠点から謙虚さや賢さを教わることが出来るのだと考えるようになった。」(ホワイトブック)

これは自分の短所をそのままにしておいて良いと言っているわけではありません。
そうではなく短所を取り除くための営みを続けていると、その営みの中から新たな長所が生み出されると言っているのです。

3. ありのパパの例

ありのパパの短所は恐れと不正直です。
人への恐れが動機となって不正直な対応をし、その不正直な対応が原因となって人々との間にトラブルが起きました。
そのトラブルが起きた人々を自分の側に落ち度があるにもかかわらず一方的に恨みました。

ステップ5で、もう一人の人に「そのような生き方は極めて利己的な生き方と言えないでしょうか?」と問われ、全肯定せざるを得ませんでした。

ステップ5で明らかになった人生を支配していた古いやり口・古い行動パターンを、ステップ6で使わない決心をします。

そしてステップ7では古い行動パターンと対極にある新しい行動パターンを実践する決心をし、助けを神に求めます。

ありのパパの新しい行動パターンとは「すべての人に敬意をもって接する」生き方です。
なぜならすべての人に敬意をもって接しているときは自分の内にある「人への恐れ」を感じないからです。
その結果、不正直な対応に陥ることも少なくなりました。

人への恐れがなくなったわけではありません。(徐々に小さくなっているのを感じますが)

4.どうやって新たな長所が生み出されるのか?

新しい行動パターンを自覚的に選択し続けていると、新たな性格上の長所が自分の内に生まれてきます。

このようなわけで、みなさんに申し上げたいことは以下のことです。
性格上の欠点を神に取り除いていただくことを祈り求めつつ、新しい行動パターンを使って生きていく営みを日一日と繰り返してください。
そうしたら、ある日ある時に必ず新たな性格上の長所が自分の中に生まれているのを気づくときがやってきます。
そして性格上の欠点は新たに生まれた長所に包み込まれているのを発見することになるのです。

◎回復と平安を祈っています。