12ステップに取り組もうとしない三つの原因と四つの解決法

自助グループに参加していて不思議に思うことがあります。
それは12ステップに取り組んでいる人が少なく、多くの人はただ単にミーティングに出席するのみであるということです。

12ステップに徹底して取り組めば回復するのが分かっているのに、なぜそうしないのでしょうか?
今日はこの問題を皆さんとご一緒に考えます。

(今日の記事は12ステップに取り組んでいない人々を批判・非難する意図は全くありません。ただどうしたら自助グループに集う人々が12ステップに取り組むようになれるかを考える意図で記事を書きました)

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1.12ステップに取り組まない原因

①目の前の出来事に圧倒されて、自分の置かれた状況を全体的に捉えることが出来ずにいる

何らかの嗜癖(しへき)・依存症をもっていると、人生は行き詰まります。
その結果として、精神的・肉体的・社会的被害を他人にも家族にも自分自身にも与えます。
これらの被害が甚大(じんだい)である時、その大きさのゆえに右往左往して思考停止に陥ることがあります。
なすすべなく立ちつくすという状態です。

これが一日や一週間であれば仕方ありませんが、何ヶ月も何年もそのままであるなら、これは問題です。

②自分が無力だと思っていない

ミーティングに参加して自分の境遇を嘆き、「あの人が悪い、この人が悪い」というだけであるように感じられる人もおります。
そしてよ〜く話を聞いていると、実はこの方はその問題に対して無力を認めていないのではないかと思える場合もあります。

12ステップは無力を認めるところから始まるプログラムですから、無力を認めていないと話が始まりません。

③誰も「12ステップに取り組んだら回復するよ」と教えないので、いつまでも取り組まないという単純な理由

ある自助グループのミーティングの後、仲間と一緒に駅までの道を一緒に歩いている時、「12ステップミーティングって何ですか?」と質問された時がありました。
「今あなたが参加なさったミーティングがそれです」と答えると、なぜかびっくりされたことがありました。

2.二つの間違った理解の仕方

EA・ACA・ACoAなどには恐れのゆえに生きづらさを抱えている人々や、怒りの制御を難しく感じる人々が集われています。
これらの人々は自分のことをどのようにとらえているのでしょうか?(ありのパパ自身も癇癪持ちであり、アダルトチルドレンです)

「自分が置かれている状況を何とかしたい」という願いは皆が持っています。
しかし、次の段階である「どのようにして事態を好転させるか?」ということになると話が違ってきます。

ある人は「こうなったのは他の人に原因がある」と受け止め、「どのようにしたら他人を変えることができるだろうか?」と考えます。

またある人は「自分がこんなふうなのは親のせいであり、自分には責任がない」と受け止め、「どうしたら今の状況を耐えることが出来るか?」と考えます。

これらは皆まちがった考えです。
なぜなら正しい考えというものは正しい結果(回復)を生み出すものだからです。

他人に原因を求め、他人を変えようとするやり方の問題点は何でしょうか?
それは「他人は変えられない。変えられるのは自分だけ」という人間関係の黄金律に反しているということです。

養育者に責任を求める考え方の誤りはどこにあるでしょうか?
それは確かにあなたがそんな風になったのは親に原因があるのですが、今のままであり続け、変わろうとしない責任はあなた自身にあるということです。
そしてただ耐えるだけなら、人生は地獄に等しいということになり、「それなら死んだほうがましだ」と思うようになりかねません。

では正しい考え方とはどんなものでしょうか?
それは問題が何であるか、そして問題の本質はなんなのかについて正しい理解を持つことです。

3.12ステップに取り組むようになるための方策

①自分の置かれている状況をよく見えるように説明してあげる

「問題は何か?」そして「問題の本質は何なのか?」を理路整然と説明してあげることが大切です。

問題は精神面での強迫観念と肉体面での渇望現象の二つです。
問題の本質は無力であるということです。

②本当に無力を認めているかどうかを確かめてみる

なぜなら無力を認めることなしには、回復を目指すすべての営みは空回りに終わるからです。

③ たった一つの解決と二つの解決策を明示する

「問題は何か?」ということと「問題の本質は何か?」が分かったら、自ずと「解決は何なのか?」「解決策は何か?」が分かるようになります。

これらのことを真に理解できると、私たちは回復への強い意欲を持つことができます。

解決は自分を超えた大きな力にあります。
解決策は共同体の助けと霊的目覚めの二つです。

④「12ステップに取り組みなさい!」と言ってはならない

それは相手に反発を感じさせるだけに終わります。
うまい方法は、12ステップに取り組むことによって回復した自分の体験を語ることです。
そうしたら「そんなにうまく行くんだったら、私も取り組んでみようかな」と人は思うものだからです。

◎回復と平安を祈っています。

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