詩人で高校教師でもある和合亮一さんは震災直後から自作の詩をtwitter(ツイッター)で発信し続けました。
一番最初の詩は
「放射能が降っています。 静かな夜です。」
でした。
はじめフォロワーはわずかだったのが、一晩で600人にまで増えたそうです(現在29000人)。
また、和合さんは他の方が作った詩を読むことも多いそうです。
〔避難所で暮らす小学生5年生が初めて作った詩〕
焼そば作ってくれてありがとう
扇風機送ってくれてありがとう
参考書ありがとう ・・・・
(「ありがとう」がずーっと続いて最後に)
おじいちゃん見つけてくれてありがとう
この詩を和合さんが読まれたとき、最後の「おじいちゃんを見つけてくれてありがとう」のところで目から涙がバァ~っと流れたそうです。
この詩を作った小学生の男の子も今では中学三年生か高校一年生になっているはずです。
「福島は復興したからもういいよね」という意見と「福島はいまだに放射能が怖い」という二つの意見があります。
和合さんはこれを「風評被害」と「忘れ去られる恐怖」と表現されました。
和合さんは「ひとつの出来事には複数の面があり、それぞれの面を否定することなく認めていくことが大事」と言われます。
阪神大震災と東日本大震災、戦後の日本を襲った二つの大震災ですが、目に見える復興は成し遂げられつつも、目に見えない心の傷はなくなるものではありません。
私たちはその事を忘れずにいたいものです。
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