人生を楽に生きるためには自分を笑うのが一番です

今日は、ホスピスや緩和ケアでの豊かな臨床経験を持つ柏木哲夫先生のお話をご紹介します。
なお、今日の記事は朝日新聞の「グローブ」に掲載されたインタビューをもとに書いています。

柏木先生はご自身の経験から笑いの大切さをお話になられます。

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1.笑いはみんなを元気にする

・末期の食道ガンで固形物を食べられなくなった40代の患者さんとのやり取り。

柏木先生「トロだったらトロトロって(口に)入るかもしれませんね」
患者さん「私も一日トロトロ寝てないで、トロに挑戦しますかね」
患者のご主人「私はトロい亭主ですが、トロくらいなら買ってきますよ」

その結果、この患者さんは実際にトロを2切れほど食べることができたそうです。
単なるダジャレではなく愛と思いやりから出てきたユーモアが人をいやす働きをするようです。

・ホスピス病棟などでは死に行く患者さんを見守るという何とも重苦しい仕事をしなければならないためスタッフは大きなプレッシャーを抱えています。
そんな中、患者さんの一言がスタッフの心を軽くすることもあったそうです。

患者さん「先生、おかげさまで順調に弱っています」
その時、柏木先生は「私はいたわられた」とお感じになったそうです。

・次はイギリスでのお話です。

末期ガンのおばあさんが医師に向かって「あと2・3日だと思います」と言いました。
医師「天国に行かれるのですね」
おばあさん「天国でも地獄でもどっちでもいいんです。どちらに行ってもきっとたくさん友達がいると思うんです」

・末期の肝臓ガンの中年女性の患者さん

患者さん「あっさりしたものしか食べられなくなりました」
医師「それはおつらいですね。お元気なころは何がお好きだったんですか?」
患者さん「お金♪」

その場にいた人たち全員が爆笑しました。
あとから、その患者さんはこう言われました。
「家族も看護師もつらそうにしているから、みんなで笑いたいと思ったんです」

柏木先生は「みんな、やっぱり笑いたいんですよ。ホスピスの現場にたずさわる人たちも。いや、むしろそういう現場にいる人間だからこそ、ユーモアのセンスを大事にしたいと思うのです」とおっしゃいます。

2.やってはいけない笑い

「お父さん、その冗談寒(さむ)いよ」と言われないためにはどうしたらよいでしょうか。

他人を笑うのではなく、自分を笑い飛ばす

親が決してやってはならないことのひとつが、自分の子供を笑うことです。

時々、自分の子供をくさしている親がいます。
これは悪気があってやっていることなので言語道断ですが、自分の子供を笑っている親には悪気がないので、よりいっそう悪質ということが言えます。

AC(アダルトチルドレン)系のミーティングでメンバーが涙ながらに語るのが、子供時代に親に笑い者にされたという話です。
「悪気はなかった」と親は言うでしょうが、悪気がなければ何をしても良いということにはなりません。

ユーモアのある人になるための第一の条件は他人を笑うのではなく、自分自身を笑い飛ばすことです。

3.自分を笑うために必要なこと

①神(ハイヤーパワー)を信頼する

上記のイギリスの婦人はなぜ「どっちでもよい」と言えたのでしょうか?
ありのパパの推測ですが、この婦人は「私は何十年も神様を信頼して人生を歩んできた。その間、神様は何一つ私に悪いことをなさらなかったばかりか、いつも良いもので満たしてくださった。このような神様なら、死後についても必ず私に良いようにしてくださると信じることができる」と考えたのではないでしょうか。

②終わりから見てみる

ありのパパは最終回を見てからドラマを見はじめます。
それは最終回がハッピーエンドになっているのを確認してからでないと心臓がドキドキして体に悪いからです(笑)。

近頃では、この病が昂進(こうしん)して最終回から遡(さかのぼ)りながら見ることもあります。
最終回からドラマを見ると「脚本家はこのような意図でドラマを進行させているのだな」と納得しながら見ることができます。

③人生の結末を神に信頼し確信する

私たちの人生は最終回が確定しているドラマのようです。
それは天国行きだということです。
色々な悲しいことや苦しいことがある中を通るけれど、結局は天国に行って、めでたし・めでたしで人生は完結することになっているのです。

終わりが分かっていれば、深刻に見える目の前の出来事を笑い飛ばすことができます。

最後に実際にあったお話をひとつ。
父親の臨終の席で父親が残された家族に向かって「ほな逝ってくるからな」と言って目をつぶりました。
家族は一斉に号泣しました。
そうしたらところ何と父親は目をパッチリと開けて「うそうそ。まだ死んでないんや」と言ったというのです。
ご家族は「それ、おかしいやろ!」と総ツッコミ(笑)。
ご自分の死をも笑い飛ばす精神は天晴れ(あっぱれ)と感心さえします。

◎平安と祝福を祈っています。

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