アダルトチルドレンの棚卸しと標準的な棚卸しの関係

ACのやり方で棚卸しをやると自分の短所がどこから来たのかを明確に知ることができます。
しかし、人生はいっこうに変わる気配を見せません(笑)。

反対に標準的なやり方で棚卸しをすると自分の短所がどのような形で自分の人生に悪影響を及ぼしていたのかをはっきりと知ることができます。
行動パターンを把握できると、人生を変えることが可能になります。

しかしその一方で、ACの傾向を持つ人々は標準的な棚卸しをやっただけでは物足(ものた)りなさを抱えたままです。

(ここで言う「標準的」とは中間施設向きに手直しされた12ステッププログラム〔リカバリー・ダイナミクス〕のやり方を指しています)

今日はこの問題を皆さんとご一緒に考えます。

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1.ACの棚卸しは性格上の欠点がどこから来ているのかを知るため

(ありのパパの個人的体験を例に書いています)

①恐れはどこから来たか?

ありのパパの父は外国航路の船員でした。
一年に2ヶ月ほど帰ってくるのですが、その期間中に必ず殴られました。

それも殴られる直前まで普通に話していたのが、顔から急に表情がなくなり、そして殴りかかってくるのです。

この体験によってありのパパは成人してからも「他人は突然理由もなしに自分を傷つけるのではないか?」という恐れを持つようになりました。

②不正直はどこから来たか?

父に殴られるとき、決まって母はそばでおろおろしていました。
私は心の中で「あなたはなぜ父に殴られている私を助けないのか?」と質問していました。

しかし子供ながらに「この質問はしてはならないのではないか?」と感じ、封印・抑圧しました。

この体験によって大人になってからも他者に対して不正直な対応を取るようになりました。

③分かっただけでは変わることができない

恐れと不正直が自分の性格上の欠点であることを、ACの棚卸しをすることによって気づけました。

しかし不思議なことに私の人生は少しも変わることがありませんでした。
今なら「不思議でも何でもない。至極(しごく)当然である」と理解できますが、その時には理解不能でした。

2.標準的な棚卸しは短所が自分に及ぼした影響に気づくため

①恐れは自分の人生にどのように影響したか?

恐れはACに限らず誰の心にもあるものです。
そして「恐れがある」と分かっただけでは何にもなりません。

問題は恐れが自分の人生に及ぼしたパターンを知ることです。
パターンを知ることが出来れば、あとは簡単です。
なぜなら、そのパターンと反対のパターンを実行すれば良いからです。

このためにこそ、棚卸し作業によって何十人・何百人もの人々との間に起きたトラブルを俯瞰(ふかん)することが重要になります。

②不正直はどのように影響したか?

同様(どうよう)に不正直が自分の人生に及ぼしたパターンを棚卸し作業によって知ります。

③結果としての利己的生き方

標準的な棚卸しによって気がつくことができたのは、こういうことでした。

a.恐れが動機となって人々に不正直な対応をした。

b.その不正直な対応が原因となって人々との間にトラブルが起きた。

c.そのトラブルが起きた人々を自分に落ち度があるにもかかわらず一方的に恨んだ。

:結果として利己的きわまりない生き方を送りました。

3.ACの棚卸しと標準的な棚卸しを合一(ごういつ)する

①恐れを克服する

ACでない人は短所を神に取り除いてもらう作業を行うことによって恐れに支配された生き方から解放されます。

しかしACである人々はそうではありません。
短所を取り除いてもらう作業とは別に『統合作業』を行う必要があります。

これはACの『問題』とか『洗濯物リスト』と呼ばれています。
恐れからくるものには「病的な見捨てられ不安」があります。
この病的な見捨てられ不安がなくなることはありませんが、見捨てられ不安のスイッチを入れないで生きていくことは可能です。

やり方は、日常生活の中で見捨てられ不安のスイッチが入っていると気づいたら「ただ今、見捨てられ不安のスイッチが入り中~」と自分自身に教えてあげます。
そうすると不思議にスイッチは切れます。

②不正直を克服する

ACでない人の不正直さの背後にあるものは利己心です。
ですから正直な生き方を志せば不正直から解放されることができます。

しかしACの人々の不正直さの背後にあるのは恐れですから、正直な生き方をいくら志したとしても、恐れがなくならない限り不正直さもなくなることはありません。

大切なことは、自分の不正直な対応の裏には恐れが潜んでいることに気づくことです。
そうすると「あぁ、な~んだ」ということになります。

③利己的生き方から利他的生き方への転換

ありのパパが恐れと不正直を克服するために実践している方法をご紹介します。

それは「接するすべての人に敬意をもって対応する」というやり方です。
このやり方に専心していると、恐れから解放されているのを感じます。
いつも「どのように対応したら、敬意をもって接したことになるかな?」と考えなければならないので、恐れを感じている暇がないのです。

そして恐れから解放されると、不正直である必要がなくなりますので、自分の心をありのままに開示することができるようになりました。

◎ACであっても楽に生きることができます。
棚卸しを最後までやりとげられますように。
平安と祝福を祈っています。

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コメント

  1. ハウスウォッチャー より:

    ありのパパさん、いつもありがとうございます。

    棚卸しは、もう過去のこと、わすれた、ゆるした(つもり)ものでも改めて一つ一つ取り上げてやる方がいいのでしょうか。

    また棚卸しにもACの棚卸しがあったり、他にもEA(イモーションズ・アノニマス)のがあるのですか?
    同じ棚卸しでも違いがあるのかなという印象を受けます。

    一口に棚卸しと言ってもよくわからないことが多くあります。
    取り敢えず、ジョーマキューの「回復のステップ」は手元にあるので、それでまた取り組んでみようと思います。

    • ありのパパ より:

      おはようございます、ハウスウォッチャーさん。
      コメントをありがとうございます。

      この件に関してブログ記事としてアップさせていただきます。
      興味深いご質問をくださり、感謝をいたします。
      アップする日にちが決まりましたら、このコメント欄からお知らせします。

      追伸:教科書的なものには、棚卸しは自己分析でもなく、生育歴でもないと書かれてあります。

      しかし実際に中間施設で行われている棚卸しでは、生まれてから出会ったすべての人のリスト表をつくって、その中から恨んでいる人、恐れてる人、性的な問題で迷惑をかけた人、その他の迷惑をかけた人をピックアップする方法が推奨されていました。
      私もその方法で棚卸しをやりました。

      よろしくお願いします。

    • ありのパパ より:

      こんにちは、ハウスウォッチャーさん。

      2015/10/05(月)の当ブログに棚卸しの具体的な進め方を書きました。
      お読みください。

      ありのパパより

  2. ハウスウォッチャー より:

    ありのパパさん いつもありがとうございます。
    わかりやすく教えていただきありがとうございました。
    なるほど、そうやってやるんですね。
    でも、おっしゃる通り、実際やってみないとわからない、わかっていないのだと思います。

    虐待専門のカウンセラーとありましたが、前回の棚卸しで、気づいたことは、かなりのところ自分で押し込めてきた感情や自虐的なところがあるのかなと思い始めております。
    オススメの「子供を生きれば、おとなになれる」という本も読んでみて、嫌なことでしたが、紙に書き出してみたりしていました。
    何ヶ月か前ですけど。
    でもあまり深いりしないで、やる。

    EA=ACなんですか。
    参考になりました。
    思い入れたっぷりしないでやってみようと思います。

    • ありのパパ より:

      こんばんは、ハウスウォッチャーさん。
      ただいま引っ越し作業中です。
      明日はお答えできないかと思われますので今お答えします。

      確かにEAにはacの方々が多いですが、イコールではありません。
      acではないが感情と情緒に問題を持っている方がおられます。

      どうぞ、棚卸しを神の恵みを体験なさる機会とされますように。
      平安と祝福を祈っています。

      またコメントしてください。お待ちしています。