天安門(大虐殺)事件のこと

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1.天安門事件のこと

天安門事件とは今から26年前の1989年の6月4日に起きた天安門広場に集まった学生を中心とする約百万人の市民を人民解放軍が虐殺した事件です。

約百万人の市民と学生のうちの一定数の者が虐殺され、残りの人々は逮捕されたり、国外に脱出したと推測されます。
推測するしかないのは、中国政府がこの事件を秘密保持対象にして一切の報道を禁じているからです。
そのため中国の若い人々の間では、この事件の存在さえ知らない人が多いようです。

2.南京大虐殺事件のこと

日本軍による南京大虐殺事件が起きたのが1937年の12月12日です。
これは天安門事件の52年前になります。
中国政府は南京大虐殺事件で約30万人が虐殺されたとしています。
(東京軍事裁判では20万人とされている)

天安門事件での虐殺数を推測する際に、この南京大虐殺事件での虐殺数を参考にすることが可能です。
なぜなら同じような環境(限定された地域)で、同じように短期間でなされた虐殺行為であるからです。

規模が異なるという意見があるかもしれません(片方は南京城内、もう片方は天安門広場)。
しかし南京の時には歩兵が中心でしたが、天安門の時には戦車部隊が中心でした。
戦車で学生をひき殺し、死体を集めて焼却したのであれば、100万人の市民のうち30万人程度が虐殺されたと考えても無理があるとは言えません。

3.このような事件は何度でも起きる

中国に民主主義政権が誕生するまで同じことが何度でも繰り返されるでしょう。
共産党の一党独裁政権が続く限り、国内では国民の人権と命を踏みにじる犯罪行為は引き続き行われ、国外では領土拡張の野心となって現れると考えるのが妥当です。

4.我が国の真の平和外交のあり方とは?

我が国が恒久平和を願うなら、中国と北朝鮮に民主主義的な政府が誕生することは必須のことです。
それなしに安倍政権が言うような積極的平和主義をうたっても、それは結局「絵に描いた餅」で終わってしまうのではないでしょうか?

安倍政権は積極的平和主義をかかげて、アメリカ軍と共に地球の裏側にまで自衛隊を派遣しようとしています。
しかし我が国がそのような壮大な企(くわだ)てを夢見ているまにも、中国は南シナ海で覇権を確立しようとしています。
このような視点から言うと、安倍政権の政策は全くの的外れであり、ドンキホーテのようなものです。

今我が国がなすべきことは二つあります。
ひとつはアメリカと東南アジア諸国と協力して、中国の軍事力による領土拡張の野心をおさえ込むことです。
もうひとつは政治的・経済的・社会的むすびつきをつよめ、その関係性を最大限に活用して中国に民主化のプロセスを促進させることです。

5.正しいと分かっていて、それをしないのは罪

南シナ海における中国の領土的野心を阻止しないなら、かならず今度は東シナ海に軍事的影響力を拡大してくるでしょう。
そのとき我が国の味方はどこにもいません。

同様に中国国民を抑圧と弾圧から救う働きをしないなら、結局そのつけは我が国の人々が支払うことになります。
知恵を尽くして南シナ海における中国の軍事的影響力の伸長を阻止すること。
すべての方策をつくして中国国内の民主化プロセスを促進させること。
このふたつが重要です。
「憲法を改正する!」とか言って大騒ぎしている場合ではありません。

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コメント

  1. 元海上自衛官 より:

    ありのパパさん、今晩は。

    「この二つが重要です」、その通りだと思います。
    ただ、中国の事情を鑑みると、実は中国は紛争は起こせても、戦争は出来ない国になりつつあるようです。
    理由は意外ですが、中国の人口問題です。

    「一人っ子政策」の影響で、人民解放軍の兵隊・幹部共に一人っ子ばかり。
    無抵抗な人民を虐殺したり、無人島を不法占拠することはできても、戦死者が出るような本格的な戦闘はできそうもありません。
    共産党の長老の孫、幹部の息子も一人っ子ばかり、戦死したらお家断絶ですから…。

    • ありのパパ より:

      こんばんは、元海上自衛官さん。
      コメントをありがとうございます。

      あまりに根拠がなく、楽観的に過ぎると感じます。
      元海上自衛官さんは物事を良い方に良い方に見ようとしておられるかのようです。
      もちろん「攻めてくる。攻めてくる」と妄想的に怯えることも避けなければなりません。

      たしかに中国の子供たちが少なくなっていることは長期的には戦争を起こす力を減じさせます。
      しかしだからと言って戦争をする意志まで、それによって影響されると考える根拠は何でしょうか?
      中国国内の所得格差は開いたままで、高度経済成長は終わりを告げました。
      ですから人民解放軍に志願する地方の農民の師弟は無限におります。
      この若者たちが捨て石にさせられると思いますが、いかがお考えでしょうか?

      天安門のときも、貧しい地方出身者によって構成される部隊をわざわざ遠方から派遣しました。
      それは学生を殺すのを逡巡(しゅんじん)させないためです。
      このようなことを平気で行える中国政府指導部が、元海上自衛官さんが仰るようなことを考慮するとは到底思えません。

      よろしくお願いします。

  2. 元海上自衛官 より:

    ありのパパさん、御早うございます。

    コメントを拝読しましたが、手厳しいですね。
    確かに、人口10倍以上、軍事予算毎年二桁成長、一党独裁の隣国は目が離せませんね。
    また、南シナ海に接するベトナムは昔々、人民解放軍の侵攻を撃退していますし、アメリカ軍さえ追い返しているので大丈夫そうですが、問題はフィリピンのようですね。
    歴史的にフィリピンは、スペイン、アメリカ、日本といった外国の侵略に一度も対抗、排除できたことがないので心配ですね。

    今の時代、離島防衛と奪われた場合の再奪還は相当難しいので、外交努力、その中でも同盟の維持や軍事協力など大国の領土的野心を牽制することが重要だと思いました。

    中国が中心の世界地図を見るとものすごく解りやすいのですが、東は日本と台湾(アメリカ)、西は砂漠、北はロシア、こうして見ると中国の領土的野心のはけ口は、どうしても南シナ海に向かってしまいそうですね。

  3. 元海上自衛官 より:

    ありのパパさん、こんにちは

    すみません。質問に答えていませんでした。
    「戦争をする意思まで影響される根拠」についてですが、単純に損得勘定です。

    共産党の至上命題は、現在の体制維持、出来れば繁栄を目指していると思われます。
    してみると、戦争は国内世論の不満のはけ口としては有効でしょうから、チョッカイを出す程度の国境紛争は起こせても、隣国に対する本格的な軍事侵攻は可能性として低いと思われます。

    経済的にも戦争開始→「元」暴落、アメリカ国債投げ売り→「ドル」暴落、世界経済大混乱→中国自身の資産劣化を招きそうで、中国にとって何の得にもなりそうもありません。

    次に、「この若者たちが捨て石にさせられる」、とありますが一人っ子と一人っ子が結婚すると親が4人になります。
    中国では土地の私有は認められていませんが、おおむね農村地帯では親の農地を引き継ぐそうですね。
    資産の集約と引き換えに介護負担が増える訳です。
    農村地帯にはもはや人民解放軍に人を送り出す人的余裕は無さそうです。
    そのまた一人っ子同士が結婚すると…。

    第二子で、戸籍に載っていない「盲流」と呼ばれる人達が都市部で社会問題化しているようですね。
    また、一人っ子の不自然な男女比率の問題もありますが、話が広がり過ぎても何なんで…。

    • ありのパパ より:

      こんにちは、元海上自衛官さん。
      コメントをありがとうございます。

      さらにお伺いしたいのは(「問いただす」とも言う(笑))、元海上自衛官さんが仰る通りの理性的判断を中国政府がすると期待する理由はなんですか?ということです。
      そして現在の中国政府の対応は、その理性的判断とは真逆の対応ではないのですか?ということです。
      よろしくお願いします。

      追伸:ベトナムも中国に領土を奪われています。

  4. 元海上自衛官 より:

    ありのパパさん、こんにちは

    あまり、いじめないでください。(笑)
    ロイターの記事など、今更ながら読んでみましたが、確かに私の希望的観測はおめでたいのかも知れませんね。
    政治指導部内での派閥争いや利権争いなどもあるでしょうし、単純に軍の暴発などがきっかけで、何があるかわかりませんね。

    三国志の御国柄、権謀術数、外交巧者の中国が国益を損なう戦争をする筈がないとも思いますが、やっぱりわかりませんね。

    朝鮮戦争辺りが境でしょうか。現代の戦争は国民の練度、保有する武器の質と量にもよりますが、攻めるよりも守る方が圧倒的に有利です。
    イスラエル、ベトナム、アフガニスタン、兵器の進歩は戦術的に防衛有利に今のところ向かっているようです。

    争いがないほうが良いに決まっていますが、話し合いの出来ない相手もいるのは残念ですね。

    • ありのパパ より:

      こんばんは、元海上自衛官さん。
      コメントをありがとうございます。

      防衛有利に向かっているというのは、私たちにとっての希望ですね。
      しかしイスラエルの場合はパレスチナの人々を殺し放題ですし、ベトナムは自国民の人海戦術でやっぱり大量殺人であることに変わりなく、アフガニスタンの場合は典型的なテロ戦術です。
      どれもみな日本がまねすることができない戦術です。

      そして何より中国のやり方は軍事的・経済的・社会的影響力を徐々に強めていくやり方です。
      ですので、そのどれもが当てはまらないと私は考えます。
      どのようにお考えでしょうか?と問いたいところですが、ここらへんで終わりにしておくことに致しましょう。

      忍耐強くおつきあいくださいましたことを感謝いたします。
      また元海上自衛官さんのコメントを通して、新しい知識と気づきが与えられましたことをも感謝いたします。
      またコメントしてください。お待ちしています。
      (初めのコメントは記事にして来週発表の予定です。よろしくおねがいします。)