性的な問題に12ステップを適用する

ある12ステップのテキストブックには、「12ステップをやるまでは内心、自分は性的には変質者ではないかと思っていた。しかし12ステップに取り組むことによって、自分は決して変質者などではなく、他の欲求が暴走したことの影響を受けていたのに過ぎないことが分かった」と書かれてあります。

今日はこの問題を皆さんとご一緒に考えてみます。

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1.これは絶対おかしいというケース

a.常習的な痴漢行為、盗撮、買春、風俗店通いなどがある。
これらの行為のために警察に捕まったことがある。
また買春や風俗店通いのために莫大な借金があったり、貯金を使い果たしたりしている。

b.SASCAのサイトにある「チェックリスト」に該当する点が多くある。

c.ネットポルノを見始めると何時間も費やしてしまう。

これらの行為がある場合は、自分が性依存症ではないかを考えてみる必要があります。

2.性依存症なのか人間的な弱さの現れに過ぎないのかの見分け方

一番よいのは信頼できる人に聞いてみることです。
しかし、この場合でも「人は何と言おうとも自分はおかしい。この問題を12ステップで取り扱いたい」ということがあります。

そのようなケースでは他人の口出しは無用ということになります。

3.強迫的傾向のある人、一般的な常識を超えて厳しい倫理観をもっている人

たとえば20代の未婚の若者がオナニーを止めれないというのは病気でもなんでもありません。
ごく正常なことです。
これらのことは時間が解決します。

問題になるのは結婚したにもかかわらず自慰行為を止めれないとか、50代になっても自慰行為が続いているというケースです。
この場合であっても、人がとやかく言うことではなく、ご自分が「これはおかしい」と思えば何とかすれば良い話です。

自分自身に完璧を求める人は要注意です。
人間は成長すべき存在であり、決して完成することや完全になることを求めてはなりません。
成長という言葉と、完全・完成という言葉が意味するものは天と地ほどの違いがあります。
生きている間に完成されることや完全になることを求める生き方は、人をして必ず強迫的生き方に追い込みます。
自分ではその事が分からないのが厄介ではあります。
またそのような生き方をする人は「類は友を呼ぶ」と言うように、似た者同士が集まる傾向がありますので、ますます気づくことが難しくなります。

4.差し迫った問題がある場合の対処の仕方

アルコールや薬物の依存がある場合は、そちらを優先しなければなりません。
命の危険が差し迫っているのに悠長にしている場合ではありません。
(薬物を使ってエクスタシーを得ようとする異常な性行為がある場合は薬物の問題とともに性の問題を取り扱う必要があります。)

アルコールの問題に直面するのが苦しくて、そのため他のところに問題の原因を見出だそうとしてはなりません。
「俺がアル中なのは、親が俺をACにしたせいだ」というわけです。
そう言いたい気持ちも分からぬではありませんが、そんなご託を並べている間に死んでしまったらなんにもなりません。

もちろん、ある程度回復してから他の問題に取り組むことはなんの問題もないどころか、あるべき姿であると言うことができます。

ただ現実はこの逆である場合が多いようです。
回復が軌道に乗ったアル中さんはACのミーティングに来なくなることが多いです。
それは回復をして、職場にも復帰し、家族との関係も修復すると、親のせいにする必要がなくなるからです。

回復が軌道に乗ってからもなお、ACのミーティングに来続ける方も多くおられます。
これらの方々は真剣にご自分のACの問題に取り組んでおられます。

◎12ステップに取り組むことによって、自分の本当の姿が見えてきます。
それまでは何の問題もないと思っていたことが、実は大問題であることに気づく場合もありますし、今日のテーマのように自分はおかしいと思っていても、実はそれはごくごく一般的なことであるのに気づくこともあります。
私たちお互いは12ステップに取り組むことにより、真の回復と成長を目指して歩みたいものです。
平安と祝福を祈っています。

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